概要
名鉄ではモータリゼーション進行で利用者数が激減した路線を対象に電化設備を撤去して気動車を導入する事が検討されていた。
この気動車導入に際して富士重工の開発したLE-Carに目をつけ、試作車を借りて八百津線で走行試験を行った。結果、特段の問題が認められなかったため、八百津線への導入が決定した。
これにより1984年から導入されたのがこのキハ10形である。
キハ10形は試作車の結果を元に
- 連結運転時に使用する貫通扉、総括制御用のジャンパ栓、エアホースの設置
- 座席配置のオールロングシート化
などの仕様変更を行っている。
当初導入の3両は八百津線のみで運用されたため非冷房仕様であったが、1985年に三河線山線末端部の電化設備廃止と広見線の一部ディーゼル化に合わせて増備されたグループは冷房付きで導入された。
バスの部品流用などで耐久性が低く、1995年に全廃となり、15・16の2両はくりはら田園鉄道へ譲渡。それ以外は解体された。