報道の自由とは、報道機関の取材と報道の自由で、憲法でうたわれる言論の自由に含まれると解釈される(日本国憲法は報道の自由を明文で保障していないため)。またここには取材源を秘匿する自由も含まれる。
報道からこれが失われいわゆる大本営発表に堕してしまうと、民主主義は有名無実のものとなる。事実を伝達することが報道の基本的意味であるが、報道すべき事実の認識や選択に送り手側の意思を働かせる(いわゆる「報道しない自由」)ことが認められている。
民主主義国においては、報道機関は政府の統制を受けずに活動しなくてはならないとされるが、非民主的な国家、たとえば中華人民共和国やロシアなどは国営の報道機関(イタルタス通信や新華社通信)を持ち、これら通信社の報道は事実上当局の公式見解ととらえられている。
日本ではNHKの報道が政府の影響下にあるほか、公的機関が記者クラブなどを通じて報道機関をコントロールしていると批判されることが多い。国際的な評価では、国境なき記者団によるランキング、フリーダムハウスによるランキングなどいずれも下落傾向にあり、先進国としてはアメリカ合衆国や韓国、台湾より下、シンガポールよりは上という位置にある。