「私の知識が皆さんのお役に立てば…と思います」
プロフィール
人物
知の王と称された、神の寵愛を受けし巫女。
誰よりも現代日本の在り方を憂い、卓越した知識で行く末を変えることを信条とする。
引っ込み思案な性格だが、蓄えた知識量の膨大さから饒舌気味にそれを披露したがる。
墨之宮はつかは、島根県奥出雲町の神社に生誕した。
生来身体が弱かったため、外で遊ぶより大社の書庫に篭って、古文書を読むことに時間を費やした。
「蓄積された知識と、そこから生まれる 知恵こそが人や国の未来を 照らす叡智となる」
祖母の予見で、人の上に立つことを望まれたはつかは、来たるべき日に備え、現代の学術書や戦術指南書、政治、軍事関連の書物に雑学書や流行小説など、幅広い読書を嗜んできたという。
「いつか、人並みの青春を送りたい」
多くの書を読み、字として描かれた世界を妄想する度に、はつかの心に小さな願いが芽生えた。
しかし、書としか向き合って来なかった経験から他人とどう会話していいかが分からない。そんな鬱屈とした想いを知識欲に転換していた。在りし日に時田松林が訪ねて来るまでは ── 。
ゆくゆくは知識を以て、国を導く指導者になりたい。
中国地方の行く末を巡る戦いと帝国華撃団への加入を経て、はつかの夢は確かなものへと昇華した。
同時に託宣の影響力も理解し、民を正しき方向に誘うと決意を新たにした。
だがしかし、稀に妙案を思いつくと神の言葉を説得材料に使う茶目っ気も、着実に芽生えていた。
「神は申されてます。
仁田米こそが豊穣の証だと」
バックボーンストーリー
本が好き。
限りなく続く文字の海の中では
何にだってなれるし
どんな大胆なことにも挑戦できる。
古い神社に生まれた私の家には
遥か昔からの本を集めた書庫があって
小さなころから私を、
いろんな世界へと連れて行ってくれた。
ある日は世界を変える英雄になって。
次の日は燃えるような恋をして。
「知の王」なんて大仰なあだ名で
友だちは私を呼ぶけれど
ただ本を読んで、いろんな世界に
遊びに行きたいだけ。
そして、その話をいつも優しく聞いてくれたのが
…時田松林先生。
「みんなに、その話を…知を、
教えてあげよう。
ほら、みんなが待っているよ」
大好きだった先生は、
突然姿を消してしまったけれど
先生に言いたいんだ。
もっとたくさんの人にこの「知」を伝えたいって。
だから、先生…きっともう一度、会えますよね――