概要
プロフィール
人物
山田浅ェ門の一人。試一刀流四位。
処刑人でありながらも正しい行いを心掛け、山田家でも皆に慕われる指導熱心で粋男な盲目の侍。モデルは座頭市及び子連れ狼だと思われる。イメージカラーは霞色。
生まれつき盲目ながらも、匂いや音を頼りに卓越した剣術をみせる。幼い頃から“氣”を通じて世界を感じ、無自覚ながらも力にしていた。
盲目をネタに駄洒落を言うのが好きで、“目”が付く冗談をよくするのだが、山田家で笑ってくれるのは佐切と付知のみ。直弟子の典坐からはかっこいい彼には冗談を言ってほしくないと思われているようである。
人喰い花魁・あか絹の監視役。あか絹を処刑した後は、弟子である典坐が監視していたヌルガイと組む。
典坐やヌルガイから“先生”と慕われていることから、ファンからもよく“先生”と呼ばれている。
戦闘能力
盲目であるが、“氣”が感知できるため常人以上に香りや音など万物の動きを知ることができ、剣の腕前も山田家内では十禾や殊現に次ぐ実力を持ち合わせる。
島の生物との戦いを経て“氣”の扱いや性質を理解し、“氣”を循環するように練って纏う事ができるように。山田浅ェ門の剣技を数多く使いこなして戦う。
過去
⚠ネタバレ注意⚠
士遠は幼い頃は旅芸人で母親と各地を転々としていた。盲目は先天性のものだったが、客を集めるための芸の演技上の理由で、母親によって目に傷を付けられた。“見ずとも太刀筋見破る剣神の子”として評判は江戸まで届き、盲目の組合を取りまとめる総禄検校の推薦で山田家に入門することになる。
山田家では皆と上手く行ってはいたが、下賤な芸人の出であるという過去は隠して生活していた。母親は、士遠の過去を聞かれる度に、剣豪の落胤であるなどと出任せの前口上を答えてやり過ごしていた。士遠はそんな母親と検校の名誉を守るために嘘を突き通していたが、同時にそのことを恥じていた。
そんな中、自ら引き取り弟弟子として面倒を見ていた典坐の、自分を曝け出し物怖じしない態度を羨ましく思い、ありのままで周囲に認められていく彼に可能性を感じ、同時に憧れてもいた。その大切な弟子である典坐を殺されたことへの復讐を誓い、彼が命をかけて自分と一緒に逃したヌルガイと島の探索をするようになる。
「地獄楽」の小説「うたかたの夢」第4話“桜咲く庭”にて士遠が典坐と出会った頃の話や、典坐より前の弟弟子との話が綴られたが、アニメ「地獄楽」8話にて本編と織り交ぜてアニメ化された。詳しくは典坐並びに鉄心の記事を参照。