「私達みたいな人がなるんでしょう? 役者に」
プロフィール
誕生日 | 5月15日 |
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身長 | 168cm |
血液型 | A型 |
年齢 | 16歳→17歳 |
家族構成 | 弟(ルイ)、妹(レイ)※父親は蒸発、母親は他界 |
学校 | 杉並北高校 2年5組 出席番号40番 |
部活 | 帰宅部 |
特技 | 個人競技の運動全般 |
好きな映画 | ローマの休日 カサブランカ 風と共に去りぬ |
概要
漫画「アクタージュact-age」の主人公。
自らの過去を追体験する演技法・「メソッド演技法」を無自覚に身につけていた女子高生。演技に異常な没入を見せるが、反面暴走する欠点を持っている。
人物
母親を早くに亡くし、父親が蒸発したため一人で家庭を切り盛りしてきた苦労人。
心の支えとして父親が家に残した大量の古い映画のビデオを繰り返し視聴してきた。
家計の厳しさと弟妹の勧めから大手芸能事務所「スターズ」の新人発掘オーディションを受け 未経験ながら「メソッド演技」(後述)の才覚を見せるも、スターズの社長星アリサからすれば「不幸になる役者」だったため選考からは落選。
そこを審査員の一人・黒山墨字が拾い上げた事で彼女の役者人生は始まる。
役者としての才覚
メソッド演技法
自身の過去の感情を追体験する事で役に没入するという演技法。彼女の演技の核。別名:スタニスラフスキー・システム。
リアルな感情を演じる為の演技法であり、特徴としては主観的でリスキー。
現実的には演技の訓練で普通の演技を覚えてから行えるようになるもので、一度ハマったからともう一度出来る訳ではない不安定さと 周りの役者との齟齬が、複数人での演劇において支障をきたす事がある。
また、この演技法を突き詰める事は本人の精神への影響が危惧される。星アリサもこういった演技法を得意としていた俳優だったが、その演技ゆえに自身の心を壊してしまったらしい。
対極的な客観性の高い演技としては異化効果があげられる。
演技の進化
夜凪はメソッド演技法を訓練なく出来、一度入れば何度でも同じように没入する事も、更には要素を足して没入する事も出来る。
が、逆にそれしか出来ず「役作り(≒経験した事のない心境)が出来ない」そして「表現技術がない」のが弱点。また、「身体が役に合わせて勝手に動き、本人に制御出来ない」という暴走型。
例としては、
「時代劇で斬られる設定の子供を助けようと役人に飛び蹴りしたり割って入って許しを請う」
「遭難者の演技中に悪役を演じた周囲に本気で反撃してしまう」
といったところ。
その様は作中で暴走するブルドーザーとも称された。
しかし演技技術を身に付けるスピードは異常なほど速く、黒山や諸先達からの指導を通して自分で欠点を見つけ出し、試行錯誤の上解決していける所謂ひらめき型である。
人間性
幼児のように非常に素直で、思った事をそのまま口に出してしまいがち。敬語も不得意。
当初はあまり自分から表情を作れず、無表情が基本。コミュニケーションも下手なため、学校では「無表情で絡みにくくて、そのくせやけに美人だから孤高の美少女と化してる夜凪さん」と評される。
家でそれを指摘されると適した感情を思い出し別人のような雰囲気のまま振る舞うため(=メソッド演技)、妹は怖がっていた。(仲は悪くない)
しかし演技の楽しさを知り、同年代との触れ合いをも増え、ありのままの感情を表に出せるようになっていく。
家では料理担当。料理上手で食べられる雑草系の調理も出来る。自分は和物が好きだが弟妹用にカレーやハンバーグを作る事が多い。
弟妹との仲は良好。お互いに支え合っている様子。
人の質問には割と素直に答えるのもあってか家庭事情などは特に隠していないらしい。
経歴
幼少期
辛い事や悲しい事があるたびに、違う自分になろうとして父親の趣味である押入れいっぱいのビデオテープに入っていた古い映画を見ていた。
そうやって俳優たちが演じる感情を呼び水にして、自分の中にあるその感情の記憶(喜びなど)を呼び覚ましていた。
作中初期
母親と死別した後 父親は通帳にお金を振り込むも姿を見せないため、一家の切り盛りを担う。
毎日泣く双子のためにも無理矢理にでも現実逃避して元気でいるよう努め、むしろ現実を全て捨てて映画の世界に逃げたい、そんな気持ちすら持ちながら日々を乗り越えるも困窮。
父親からのお金には頼りたくない気持ちと、「夜凪景は役者に向いている」と確信する双子の勧めから受かれば賞金が出るオーディションを受け、黒山にスカウトされた。
当初家族会議で「信用出来ない」という結論に達し、話に乗らない方向に動くつもりだったが、黒山はそれをほぼ無理やり撮影所まで連れてくる(つまり拉致った)事で夜凪を納得させ、仕事を引き受けさせる。
(その際の黒山からのCMの仕事でかなりの額が入ったらしく、それ以降はあまりお金には困ってないようだ。)
仕事を通し夜凪は自分の(メソッド)演技が過去の自分ではない自分相手でも使える事を知り、知らない自分を知るという役者の面白さに目覚め、自分をコントロールしなければならないという意識を持つようになる。
デスアイランド編
スターズがメインで出演するデスゲームものの映画「デスアイランド」、そこに出演するという百城千世子に興味を持った夜凪はそのオーディションに向かう。
オーディションでは暴走、そのあまりに周りから乖離した演技に一緒に組んだ1人湯島茜からキレられ、オーディションには受かったものの、百城からは警戒され、夜凪は自分に課題がある事を強く意識するようになる。
しかし撮影期間中、千世子の演技技術に課題解決の糸口を感じた夜凪は他の出演者の手も借り、「自分を俯瞰する技術」を身につける。
千世子との人間関係構築は失敗を重ねるも、監督や星アキラの言葉により彼女の「"天使"の仮面」に対する姿勢に敬意を払い、それを元にメソッド演技を成立させ、互いに認め合う仲となる。
この頃から頭角を露わにするようになり業界でそこそこ知られるようになる。
銀河鉄道の夜編
劇団「天球」主催での演目「銀河鉄道の夜」へ出演が決まるも、舞台に不可欠な表現力に欠け、演出を務める巌から「10日以内に克服出来なければ降板」宣告され、主演・明神阿良也からは「まだ早い」と叱責される。
苦悩の末、急遽舞台への出演が決まった星アキラとの会話から解決の糸口を見つけ、不完全ながらも克服する事に成功する。
その後も巌の直接指導からその意思を受け止め、初めて 意図して阿良也たち周囲の役者の感情に舞台上で相対した結果、舞台は満場一致の大成功。
この舞台を切っ掛けに夜凪景という新星は業界で名を知られていく事になる。
学校編
黒山の指示で一切の仕事活動を停止した夜凪、そんな中学校で吉岡新太達と共に自主映画作りに参加するが…?
羅刹女編
同じ台本を元に、演出家・キャストをside甲/side乙それぞれで舞台化する事になった。
side甲の夜凪は原案小説の作者・山野上花子演出の元 ハリウッド俳優王賀美陸達と、
side乙の千世子は黒山墨字演出の元 怪物憑依型・明神阿良也達と挑む。
父と不倫相手への憎悪を糧に挑む夜凪の演技、夜凪への嫉妬を募らせて背水の陣で挑む千世子の演技、好評を得るのはどちらになるか。
CM編
星アリサが一時的にマネージャーとなる事でCM撮影に参加する事になる。初めは勝手がわからなかったがアドバイスなどを聞く事で実力を発揮していき結果「夜凪景」の名前は全国区に知られる事になる。
大河編
残念ながらここで打ち切られてしまう。主人公の少女時代を担当する予定だったところまでは描かれた。
余談
- 作画担当の宇佐崎しろ氏によると、彼女のペン入れの際、アホ毛をうまく描けるかどうかでその日の運勢がわかるという。(単行本二巻著者プロフィールより)
- 父親の為人は不明。夜凪が彼を思い出した時は酒瓶が散乱し、紙くずがばら撒かれていた。夜凪は父親には捨てられたと認識しており、本人が心の底に封じていたが強い憎悪も抱いている。不倫相手いわく父親と夜凪は似ているところがある。彼女が演技の修行をしている時に「やはり似ている」と感じていたので、能力・才能の異常な高さ(父親は本を出していたのでジャンルが異なるが)が似ている点だったと思われる。
- 思い出さなければ演じられないという彼女だが、「弟妹を守る感情」の演技の時だけ攻撃的な行動に出る。また、その感情の時の演技には彼女自身飲まれてる感が強い。理由は不明。
- 若手トップ女優の百城千世子はいつでもスタッフの求める通りの仕事をする安定した最高級マシンのような仕事ぶりであり、夜凪とは対照的な存在である。最初こそお互い相手の演技のスタンス、もとい人間性にまで不理解を示していたが、仕事を通して夜凪にとって千世子は尊敬するに値する役者となり、そして演技を通して千世子にとっても夜凪は自分を大事にしてくれた理解者となった。scene22、23における彼女の姿及び千世子との絡みは必見。
pixivとDeviantARTでは
体操服+スパッツという服装をしている彼女の姿が描かれたイラストが掲載されている。
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百城千世子 明神阿良也 黒山墨字星アキラ 山野上花子 星アリサ