CV:佐倉綾音
かかってらっしゃい、踊ってあげる
概要
第二巻から登場する「もう一人のあい」。神戸市の実業家(かつてはヤのつく自由業と思われるが今は真っ当な会社)の孫娘。両親とは事故で死別している。
周囲からは雛鶴あいとの差別化のために「天ちゃん」と呼ばれている。
勝気かつ自信家で傲岸不遜な性格をしている。その実力に見合った才能の持ち主で現役の女流棋士に匹敵する実力の持ち主。しかし努力を欠かさず厳しい口調の裏には優しい一面も。
父は元アマチュア名人の夜叉神天祐、母は大学で将棋部に所属していたサラブレッドで幼少時から家族と将棋でコミュニケーションを取っていた。
ひょんなことから九頭竜八一に預けられ彼の二番弟子となる。実は八一とは出会う前からある繋がりがあった。
終盤力重視のあいとは対照的に、豊富な定跡知識を武器に序盤から相手をガンガン詰めていく攻め将棋を得意とする。勝負師にふさわしい負けん気と自信を持ち合わせている一方で、煽り耐性の低さと慢心の強さから、終盤は集中を乱しがちになる。
第6巻で史上最年少10歳0ヶ月で女流棋士になる。
メディアからは『神戸のシンデレラ』と呼ばれているが本人はあまり好きではない。
第9巻冒頭で伯母弟子の空銀子女王への挑戦を決めて女流二段に一気に昇段。
純粋な女流棋士としては史上最年少となる10歳4ヶ月での女流タイトル挑戦となった。
(女流タイトル挑戦・奪取の最年少記録はいずれも銀子の女王初挑戦初戴冠がそれにあたるが、銀子は女流棋士ではなく奨励会員である)
しかし銀子にストレートで返り討ちにされ、挑戦は失敗に終わる。ただ決着局はそれまで花立薊と祭神雷を除けば、女流棋士の誰しもが銀子に手も足も出なかったのを一度は千日手に持ち込み、指し直し局でも一時は投了寸前まで追い込んでおり、銀子に勝てる最も可能性のある女流棋士が現れたという意味で、一気に女流棋界のスターダムにのし上がることになった。
と、同時に八一への思いを自覚することになる。
その半年後、正規棋士となった銀子が初戦で雷に破れ、直後に体調不良で長期休場を余儀なくされ、所持していた女王・女流玉座のタイトルを返上。このタイトル2つを登龍花蓮奨励会三段と争い、両方ともフルセットの末奪取。これにより女流三段に昇段。
恋も将棋も勝つためなら(ルールの範囲で)手段を選ばず実家の財力を使うことに躊躇を持たない。ついには研究にスパコンを用いるようになり、八一を沼に嵌めつつある。
実は歴女で大谷吉継の大ファンで徳川家康は島津に打ち取られればいいというほど嫌い。
武将をイケメン化したりBLのネタにすることにも嫌悪感を持っており、そっちの趣味の持ち主が不用意な発言をした際は切腹を命じている。
作者から名前の由来が明かされており、四字熟語「天衣無縫」から採られている。
棋士では、『緻密流』・『一秒間に一億と三手読む男』と評される現将棋連盟会長の佐藤康光九段が好んで揮毫する。
関西研修会C1を経て女流2級(6巻)→女流1級(7巻)→女流初段(8巻)→女流二段(9巻)→女王・女流玉座/女流三段(17巻)→女流三冠(女王・女流玉座・女流帝位)/女流四段(18巻)。