概要
声: 石上静香(アニメ版)
『逆転裁判』第3話『逆転のトノサマン』に登場。年齢7歳。身長128cm。
子供に大人気のヒーロー番組『大江戸戦士トノサマン』の熱狂的なファンの少年。定期的に製作所の『英都撮影所』に侵入しては、トノサマンの姿を隠し撮りする程の大ファンである。『英都撮影所』には何度も無断で侵入しており、その度に警備員のオバチャンに追い駆けられ、目の敵にされている。
最近、買って貰ったデジタルカメラが大のお気に入りで、休日に遊園地やデパートの屋上で行われている『トノサマンのヒーローショー』に足を運んでは、写真を撮っており、前述の撮影所の隠し撮り写真も含めて、撮影したトノサマンの写真は全て『栄光の足跡(えいこうのあしあと)』と名付けたアルバムに収めている。このアルバムは事件当日、紛失してしまった。
事件当時も『英都撮影所』に足を運んでおり、「トノサマンの着ぐるみを着た、被害者の衣袋武志が殺害された場面」を目撃していた為、証人として出廷する事となった。作中で度々、登場する「背の低い証人の踏み台代わりのミカン箱」を初めて使用した人物でもある。
見た目通り、生意気な性格の少年で、周囲を翻弄する発言や行動は枚挙に暇が無い。綾里真宵の装束を「狂ったファッションセンス」と称して泣かせた他、事件の容疑者で、トノサマン役の俳優である荷星三郎の担当弁護士・成歩堂龍一と担当検事・御剣怜侍に対しても「オジサン」呼ばわりしている。基本的には中々、協力しようとしないが、真宵が霊媒した綾里千尋には、その美貌と優しさから懐いており、人懐っこく「お姉ちゃん」と呼んで素直になる。法廷でも強気な態度でいたが、子供らしいトノサマンへの思い入れから「ある事実」を隠していて、それを成歩堂に暴かれた時にはショックで大泣きした。
エンディングでは、事件が原因で打ち切りになってしまった『トノサマン』に代わって、新たに放送開始された『小江戸剣士ヒメサマン』のファンになっていた。だが撮影所に侵入する悪癖が祟って、ヒメサマンの中身が強面の巨漢である荷星なのを知って、傷心して泣きべそをかいていた。
名前は「オタク」に由来すると思われる。「2009年度生まれ」なのにも引っ掛けているのかもしれない。作中の時間軸が2016年なので、逆算すると当時7歳であった彼は、2009年度生まれという事になる。ちなみに綾里春美と同い年である。『逆転』シリーズの登場人物の年齢は、現時点での年齢ではなく「舞台となった年で、誕生日を迎えた時の年齢」で設定されている。
アニメ版では尺の都合上、カードの取り引きや、千尋からの色仕掛けが無くなった為、成歩堂の説得で素直に真実を話す、真宵の服装を馬鹿にする場面も無くなり、彼女が拾ったトノサマンのアルバム『栄光の足跡』を「データならあるから」という理由で、快く譲ってあげたりと、原作よりも良心的な性格になっている。また原作と違い、証言台には立たないが、3日目の裁判の際は傍聴席におり、裁判の最中に追い詰められた成歩堂を激励したり、トノサマンの無実を主張する為、法廷に乱入したりと、トノサマンに対する想い入れが強調されている。また事件解決後は、成歩堂や真宵と共に『小江戸剣士ヒメサマン』を事務所で視聴する場面も描かれた。