人物
経歴
逆転裁判シリーズおよび逆転検事に登場する女性。シリーズ全作の登場人物の中では唯一、年齢も身長も不詳とされている。年齢に関しては、本人曰く「ハタチから数えていない」らしい。
自ら「オバチャン」と呼んでも良いという年配の女性(一人称もオバチャン)であり、
ただし立場上あるいはキャラ的な問題か、綾里春美や綾里千尋は「おばさま」、御剣怜侍は「夫人」と呼ぶ他、法廷では大体のキャラに「証人」と呼ばれる。
もっとも、特別法廷や一部シーンでは御剣が「オバチャン」と呼ぶ姿も見られるが。
職業は主に警備員だが、自ら「売れっ子」と語るように他の職業で登場することもある。
英都撮影所、ホテル・バンドーなど様々な施設での勤務経験がある。
容姿
白髪のパーマヘアに口紅を引いた唇と言う、如何にも「オバチャン」然とした風貌。
服装は『1』では青を基調とした普通の警備服だったが、『2』では金魚鉢のようなヘルメットに胸に下げたテープレコーダー、玩具の光線銃を手にした奇抜な格好になっている(メイン画像)。会う人々からは「宇宙人」とも称される。驚くべきことに、調書にもこのヘルメットを被った写真を載せており、御剣は証言台に着くまでオバチャンと気付けなかった。
作中の活躍
登場作品は『1』『2』『検事1』。『3』にもエンディングに少しだけ登場する。
職業柄もしくは好奇心から様々な事件の決定的な瞬間を目撃してしまうことが多い。
このため、証人として事件の行方を左右する証言をしてくれる。
ただし、後述するようにミーハーで押しが強く多弁(すぎr‥‥いやいや)なため、成歩堂も御剣も真相を掴むのに苦労しているようだ。
逆転検事ではあの人物との共演を果たし、御剣とプレイヤーを戦慄させた。
新作発表時に東京ゲームショウなどで公開される「特別法廷」では常連。御剣怜侍を主人公にすべく、大阪のくだらない会社に潜入したり、時を超えて現れたりとやりたい放題。
人となり
実に多弁で重要な証言から世間話、生活の愚痴まで「マシンガントーク」(=ときにはプレイヤーが読めないほどの速度)で語ってくれる。このマシンガントークはアニメ版でも尺の関係から多少台詞が省略されてはいるものの中の人の熱演で見事に再現されている。
しかも他人に邪魔されるのは嫌いで猛反発するので、遮る方法も乏しいという手強い人物。
警備員としてもルールに厳しく頑固な上、情報提供に交換条件を突きつけたり(ときには巧みに捜査情報を引き出されたり)と抜け目が無く、調査許可を得るのに苦労する。
裁判1での初登場時は荷星三郎曰く、「偉い人には弱いが、一度ナメられると一生頭が上がらない」らしいが、シリーズが進むにつれ権力で止まる描写もほとんど見られなくなった。
上記の「マシンガントーク」の中で、「ムスコも三年も電話をよこさない」と発言していることと左手の指輪から、既婚者であることがわかり、即ち名字が『大場』となったのは結婚して姓が変わってからであると推測される。
しかし、同時に愛称が「オバチャン」ともなる自分の名前には昔から苦労させられていたとも同じくマシンガントークの中で語っている。「若い時からオバチャンだったわけじゃない。だから、よくイジメられた」あたりはなんとか20代の既婚後とも解釈できるが、「中学校の頃憧れの先輩からオバチャン呼ばわりされて泣いた」と明らかに結婚前のエピソードにもオバチャンネタが混ざっており、こちらもカオスなことになっている。
もっとも、オバチャンのようなキャラに細かいところまでツッコミを入れるのも野暮というものだろうが‥‥。
「ちょっとイイ男」が好みで、俳優衣袋武志の大ファン。後に逆転裁判2では藤見野イサオにも気に入っており、濃い顔立ちが好みの傾向なのだろう。そして、御剣も彼女のお気に入りらしい。逆に優男タイプは好みではない様子。
法廷内で出会って以来、御剣のことを「ミッちゃん」と呼び、好意(どころじゃない熱視線)を向けている様子だが、御剣からすると非常に不愉快極まりない。
御剣にとって、ミーハーで押しが強く好意的で、しかも事件の証人という、下手に邪険にするわけにもいかないこの女性は、弱点の一つにして最大の天敵である。
基本的にこのようなギャグキャラではあるのだが、お偉方についてから栄光から転落した人々についてまで、その人生経験を生かした人物評には重みがあり、一聴の価値がある。
なお彼女に好かれた男は死亡フラグが立つという嫌なジンクスがある。
『逆転裁判3』第2話『盗まれた逆転』では、天杉夫妻宅に見慣れた金魚鉢型のヘルメットが飾られていたり、現職場と思しきKB警備でアルバイト中の矢張政志から「ミョーに迫力あるオバチャンでさ」という話が聞けるなど、存在を匂わす描写はあったものの本編には登場しなかった。しかしエンディングで海外旅行から帰国したばかりという形で登場を果たしており、自分以外誰もいなくなったKB警備の現状を嘆いていた。
攻略本では、脚本家が「旅行帰りで首にレイをかけた姿を考えていたが没になった」旨を語っている。