通称:てっしー。 本作のヒロイン兼語り手。
名前の通り天使じみた優しさを持った、他人思いで心の広い女の子。
だが、その善人ぶりが災いして左門くんに目をつけられてからは、悪魔の力を用いた嫌がらせや騒動に巻き込まれる災難な生活を送る。
とはいえ、最近では慣れてきたのか、むしろ左門の方が彼女に振り回されたり、痛い目を見る事が多くなっている。
『左門くんはサモナー』は、彼女が左門と出会ってから地獄へ落ちるまでの日々を、自ら回想した物語となっている。
概要
プロフィール
- 年齢:16歳
- 誕生日:10月4日
- 身長:155㎝
- 好きなもの:甘辛手羽先 子供(手羽先の次に好き)
- 特技:鳩とかを警戒させずに捕まえられる
私立算文(そろもん)高校に通い、2−Bの学級委員を務めている。
人物像
前述のとおり、超いい人。
クラスメイトのゲロを素手で受け止めて以来、「天使」「菩薩」「聖人」と呼ばれ学校で高い人気を誇る。特に、ゲロった張本人である下呂くんからは「仏」と呼ばれ、足を向けて寝られないとまでの崇拝を受けている。
他人への思いやりの強さが左門にとっては癪らしく、彼からは早々に嫌われるとともに目をつけられ、「地獄に落ちるぐらい最低最悪の人間にする」ことを目標として、様々な嫌がらせを受けるようになってしまった。
現在は左門の仕業により惰眠の悪魔ブーシュヤンスタ、暴食の悪魔ベヒモスにつけ狙われている。
また、無欲で利他的な彼女の性質は、他人の欲望をも薄めてしまいかねず、悪魔にとっては非常に厄介なものでもある(左門いわく「悪魔にとっての逆“腐ったミカン”」)。
そのため、左門とは関係のない悪魔からも目をつけられて、たびたび命の危険にも晒されているが、これらのトラブルからは左門によって守られている(桜が堕落するのを見届けたいためらしい)。
だが最近では、あまりに多くの悪魔を魅了してしまった結果、彼女を狙う悪魔はほとんど現れなくなった。
彼女に手を出すということは、ネビロスやルキフグスといった上位の悪魔を敵に回すことに等しくほぼ自殺行為なため、ごく一部の例外以外は、今後も彼女を襲うことはないと思われる。
「いい人」なヒロインではあるものの、あまり乙女っぽさはない。
左門の嫌がらせに屈せず、要所で行動に出るなど心根が強く、荒々しい面すら見せる。時に左門へのツッコミも、男のそれかと見まがうほど苛烈なものになる。
また怒らせると怖いタイプで、非行に走る妹とその非行を見てみぬふりをした友人を恐怖で震え上がらせた。
作者曰く、「本当の“天使”は力強く両性具有っぽさがあるものなので、桜も中性的で荒々しいところがある」とのこと。
料理上手で、よだれをたらすほどの子供好き。暴力などのトラブルさえなければ妹との関係も良好である。
飾り気のない性格で人間・悪魔問わず魅了してしまうほどの人徳に溢れており、とり付いているベヒモスとブーシュヤンスタはそれぞれ先輩・ブーやんと呼び、家族の一員状態と化している。その人徳は赤き竜六柱の宰相であるコミュ障のルキフグスですら彼女にメロメロになるほど。
また、部屋に克己と書かれた半紙を飾り、常に自身を強く保ち続ける作中屈指の精神力の持ち主でもある。
過剰ないい人扱いには疲れていて、サキュバスに「悪女の素質がある」と言われたときには、めったにされない悪い子扱いに喜んでいた。そのサキュバスからは「№1キュバ嬢になれる」と目をつけられており、彼女の店にキャストとして時々バイトに雇われている。
ちなみに作中人物でもかなりの巨乳。だが、いろいろあって「貧乳」呼ばわりされてキレた笑美が「じゃあお前は巨乳だってのか」と言い返したあたり、ヤーさん程ではない様子。
数少ない弱点は「押しに弱い」「流されやすい」こと。他人からの強い期待や頼み事(泣き落とし付き)をつい了承してしまう。
とはいえ妹や友人の悪行は見過ごさずにお説教しており、事なかれ主義ではない。輪が不良になった際は変装して潜入する等かなり行動的。
手羽先について
手羽先はてっしーの好物であるが、単に好き好んで食べるというだけでなく、手羽先が絡むと性格が豹変する。
輪曰く、手羽先が絡んで激怒した姉は「(他人を)半殺しにすることすら、手羽先をひねるように容易いこと」のようだ。また、匂いを嗅ぎつけるとまるでゾンビのようになる。
左門と九頭龍はこの状態の彼女を非常に恐れていて「手羽先おばけ」と呼んでいる。
普通の手羽先だけでなく、特製手羽プリンというものも好んで食べる。
普通のプリンに手羽先が使われており、勿論味は不味い。九頭龍からは「コイツが諸悪の根源じゃねーか!コイツさえいなきゃ全員笑顔じゃねーか!」と言われるほどの代物で、実際に生産は中止されている。
しかしてっしーにとっては非常に美味なようで、自分用のプリン(実は、左門が用意した偽物なのだが)を触られた時は非常に機嫌が悪くなり、「気が済んだらさっさと戻せ」と言い放っている。