概要
天橋立とは、京都府宮津市にある湾口砂州である。松島、宮島と並ぶ日本三景のうちの一つ。京都府内では京都市に次ぐ観光地となっている。
天橋立の北部を大天橋または北砂州、南部を小天橋または南砂州、さらに南側にある部分を第2小天橋という。切戸には大天橋、文殊水道には小天橋という橋が架かり、小天橋は橋げたが回転する「廻旋橋」として知られる。全幅は20-170m、全長は約3.6kmである。
また、「日本の道100選」に選定された京都府道607号天の橋立線が走っている。
歴史
日本神話
『古事記』によると、イザナギとイザナミが国生みの時、「天の浮橋」に立って「天の沼矛」で海をかき回し矛を持ち上げると、滴った潮が積もり重なって「オノゴロ島」ができたとされる。
この「天の浮橋」が天橋立であり、「オノゴロ島」の位置は現在の沼島であるとする説がある(他に淡路島なども有力説とされる)。
形成史
2万年前、現在の宮津湾あたりは完全な陸地であった。およそ6,000年前、海面が上昇し、海底に砂州が形成され始め、およそ2,200年前に発生した地震で海面上に現れた。
その後、平安時代から江戸時代中期にかけて、大天橋が完成し、江戸時代後期から明治時代前期にかけて小天橋が形成された。