日本三景
のこと。
江戸時代のはじめ、全国を行脚した儒学者 林春斎が「日本国事跡考」にて取り上げたのが初出とされる。
いずれも海辺の景勝地で、松の名所であるという共通点があり、日本古来の海岸美「白砂青松」の地である。しかし、いずれも海岸侵食や線虫などの被害による松枯れがみられ、保全活動が行われている。宮島は地球温暖化による海面上昇で危機的な状況にある。天橋立は海岸侵食によりひところは消滅してしまうのではと言われていたが、突堤の設置によりひとまず安定した状態になっているとされている。
なお、景観とは直接の関係はないが、いずれも牡蠣が名産である。
また、古くから和歌に詠まれた歌枕の地でもあり、小式部内侍「大江山 いく野の道の 遠ければ まだふみも 見ず天の橋立」の歌は小倉百人一首におさめられていることから特に有名。
日本新三景
大正時代に実業之日本社主催による全国投票で選ばれた。
いずれも火山が関わった景勝地であるという共通点がある(大沼は北海道駒ヶ岳の堰き止め湖、三保松原は富士山を背景とし、耶馬溪は溶岩台地を山国川が侵食したもの)。
三保の松原は世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成遺産のひとつにも登録されているが、松枯れに加え砂浜の侵食が深刻で保全工事が行われている。大沼は周辺で盛んな畜産による水質汚染が問題になっている。
関連タグ
松島型防護巡洋艦 - 日本海軍の防護巡洋艦。日本三景にちなんだ艦名を持つことから「三景艦」の異名がある
7月21日 - 春斎の生まれた日にちなみ、日本三景観光連絡協議会が「日本三景の日」としている