「正義など私には 無い。握り飯一つ分の仕事をする。ただ それだけ。」
概要
2014年1月24日より3月14日まで毎週金曜日19:57 - 20:54(JST)に、フジテレビ系列の「金曜ドラマ」枠で放送されていた日本のテレビドラマ。戦国時代から現代にタイムスリップした女忍者とその仲間たちが、現代にはびこる悪に敢然と立ち向かい活躍する姿を描くアクションドラマで、小野ゆり子の連続ドラマ初主演作である。
タイトルに「仕置人」とついているが必殺仕置人シリーズとは関係ない。
だが、内容的には必殺シリーズへのオマージュがある。
裏番組の三匹のおっさんがあったため、(しかも勧善懲悪ドラマという意味でもカブっている)、視聴率で苦戦しているが、こちらは悪人が裏番組以上に悪辣で(話によっては殺人も平気でやっている)、ほとんどの悪人はサナによって天誅を下されるうえに警察によって逮捕されるという社会的な制裁をされているという点で差別化されている。
主な登場人物
サナ(演:小野ゆり子)
本当の名前は「セン」。戦国時代で契約主の元、あらゆる任務を遂行する女忍者だったが、任務中の爆発に巻き込まれた事が原因で現代にタイムスリップする。正子と出会い、主従関係の契約を交わす。彼女の「天誅!」という命に対し「承知」と応え、世にはびこる悪人を成敗する。驚異的な戦闘力を持ち、背中に大きな×印の傷を負っている。嗅覚に優れ血の臭いには敏感。寡黙で意思表示をすることが少ないが、400年前には存在しない現代の常識は全く知らず、度々世間とずれた行動を取る。天誅を下す際には黒いフードを身に纏うため、巷では「フードマン」という通り名で呼ばれるようになる(「「フードウーマン」じゃないのか?」というツッコミはなしの方向で)。出陣の前には握り飯を一つ食べ、悪人に正義を問われた際には上述の口上を述べる。天誅を加える悪人の額にクナイ(場合によっては悪人から奪った刃物も使う)で×印の傷をつける。
村田 正子(演:泉ピン子)
村田家の姑。通り魔事件でサナと出会い、行き倒れていた彼女を助け、身の回りの世話をする。その後、サナと主従関係の契約を交わす。正義感が強いが、当時の警察がろくに調べもせずに捜査を打ち切ったため、警察に不信感を抱いている。自身が悪人の成敗に赴くことはないが、依頼人や被害者のケアや何か問題があった場合の説教や対処は彼女の役目。
松田 竜次 (演:京本政樹)
古武術松田流「竜冥館」館長で、街の主婦たちに古武術を応用した介護方法を教えている。正子たちからは「先生」と呼ばれている。自身の戦闘能力も相当高く、サナの身の振る舞いなどからその素性をいち早く見抜くなど、洞察力も鋭い。長いマフラーを武器として用いることもあり、「組紐屋の竜」の様に紐を投げて悪人の首を締める技や、「名張の翔」「金つばのリュウ」の様にマフラーを投げて凶器を奪い取る技を使っている。登場は第1話だが、第2話で悪人のアジトに乱入してサナのピンチを救ったことでそのまま「仕置人」となった。最終話で恋人の久遠聡子を自殺で失った過去を持つ。
東条 ミツ子 (演:三ツ矢雄二)
正子がよく通っているスナック「天守閣」のおネエ系ママ。本名は「東条一」。かつてはサラリーマンで家族もいたが、家族におネエがばれ家庭崩壊した過去がある。息子の慎司はミツ子の母・信子と二人で暮らしていたが、振り込め詐欺グループに入ってしまい、グループを抜けさせようと直談判したが聞き入れてもらえなかった。正子とサナの協力で、振り込め詐欺グループに天誅を加えることができ、息子や母親と和解している(この時に竜次ともどもサナの仲間となる)。腕っ節は弱いが、主に情報収集などを担当し、特技の声色と変装を用いた演技による騙しを得意とする。記憶力に優れており一度見たものは絶対に忘れない。「仕置」の時はスーツに眼鏡姿という格好をする。ちなみに、声優ネタも使っている。
八巻 辰 (演:柳沢慎吾)
宅配弁当「まごころエプロン」配達員。明るく気さくな性格。初犯は18歳で傷害事件を起こし、逮捕された。その後空き巣専門の窃盗犯になり、何度か刑務所に服役していた。通り名は「ハチ巻」。そのせいで、職場の仲間からは疎まれている。第3話で昔の自分の手口を真似た連続強盗殺人事件に巻き込まれ、真犯人の睦橋涼に彼の娘である麻衣共々殺されそうになるが、サナ(と竜次)に助けられたことから彼女らの仲間になる。仲間には相談せず、勝手に「ヘルプ天使〜トラブル解決します」という「闇の仕置人」のホームページを立ち上げているが、4話や5話などそのおかげで救われた人がいる。元空き巣の経験を生かしたピッキングや潜入捜査などの情報収集、現場では機械を用いた攻撃やかく乱を得意とする。チームのムードメーカー的存在で柳沢本人の持ちネタやお馴染みのフレーズを披露することもある。