13世紀のヨーロッパで起こった、少年(少女)たちによる十字軍。
十字軍の中でも「宗教的熱誠に依るもの」の代表格として知られている。
1212年フランスの少年エティエンヌによる少年十字軍では、少年少女が十字軍として聖地奪還に向かう途中、船を斡旋した商人の陰謀によりアレクサンドリアで奴隷として売り飛ばされた。
同じく1212年のドイツの少年ニコラウスによる少年十字軍では、資金不足から海を渡れず司教の説得で帰国した。
しかしその実態には不明な点も多く、こうした「少年十字軍」が本当にあったのか、史料的には疑われている。
宗教感情の高まりから、「少年の混じった」集団が聖地を目指す行動を起こした、ということはたびたびあったらしい。しかしそのほとんどは資金不足により解散している。
これらが元になって「少年十字軍」という伝説ができたのではないか、と現在では推測されている。
関連タグ
- ハーメルンの笛吹き男 - 伝説の背景に少年十字軍があるという説がある。
- インノサン少年十字軍 - 史実の少年十字軍を元に描かれた古屋兎丸の漫画。
- パタリロ!- 少年十字軍を題材のひとつとしたエピソードがある。
- キリスト教
- 巡礼