概要
悪の秘密結社BF団のA級エージェント。28歳。
シズマドライブを無効化するアンチ・シズマドライブを導入した功績により、「地球静止作戦」のリーダーに任命された。
能力は瞬間移動、影縛り、変身術。
詳細
※以降、OVAのネタバレあり。
本名はエマニュエル・フォン・フォーグラー。
悪役だが、おそらくこの作品における最大の被害者である。
『バシュタールの惨劇』の最大の犠牲者となったフォーグラー博士の息子であり、国際警察機構のエキスパート・銀鈴(ファルメール・フォン・フォーグラー)の実の兄。
父の遺言である「シズマを止めろ」を「復讐として全世界からエネルギーを奪え」と解釈し、それを実行するためだけにBF団に入団した。なお、このとき幻夜をBF団に勧誘したのは孔明である。
本来はクラシックとワインを愛する物静かな青年であるが、父や復讐のこととなると容赦のない一面を見せる。
BF団に入った後は大怪球フォーグラーを建造。
「地球静止作戦」では自らそれを操縦し、父の遺言を遂行せんと破壊活動を行った。
シズマドライブを停止させたり、聖アー・バー・エーを破壊したときは、復讐を達成していることに喜びを感じているような狂気的な行動が見受けられるが、うなされている大作に優しげな反応を示したりと、本来の穏やかな性格が垣間見れるシーンもある。
終盤、国際警察機構やアルベルトの抗戦により大怪球が半壊状態になり、追い込まれ始める。
そこにやってきた銀鈴が、父の形見であるサンプルを破壊しようとしたため、錯乱して発砲。実の妹を射殺してしまう。
兄としての情は昔のままだったようで、このことでひどく追い込まれ、自爆装置に手をかける。
さらに追い打ちをかけるように、父・フォーグラー博士の遺言よって、衝撃の真実が幻夜に告げられる。
実はフォーグラー博士が望んでいたのは復讐ではなく、シズマドライブの欠陥を形見のサンプルで修正し、安定・無害化することだった。
復讐に捧げた自分の10年が無駄だったという事実と、妹を射殺してしまった後悔から、幻夜は失意のどん底に落ちた。
「今更それはないじゃないですか!! 父さん!!
なぜ一言でいい、ちゃんと言い遺しておいてくれなかったのですか!!
こんな恐ろしいものを僕に渡しておいて、どうしろっていうんだよ!!
父さん! 答えてよ父さん!!」
サンプルを「こんな恐ろしいもの」と表現していることから、彼の10年間の苦悩がうかがえる。
そして境遇の似た大作に「そうだろう? こんな恐ろしい遺産を父親に勝手に手渡され……どうする? 貴様ならどうするつもりだ!! 答えろ! ジャイアントロボ! いや、草間大作!!」と叫んだ直後、大怪球の自爆装置が作動。
とっさに自身の瞬間移動能力で大怪球ごと転移し、人的被害のない宇宙で自爆した。
地球の滅亡を望んでいた幻夜だったが、結果的には彼の行動が地球を救うこととなったのだった。
その他
正装が白のスーツ、就寝時の服装が黒のブリーフ1枚であるなど、服装のセンスは少々独特である。
(10年前の就寝時の服装はチャイナ服とおぼしき服)
キャラクター原案は『伊賀の影丸』第4部「七つの影法師」に登場する伊賀忍者の「幻也斎」。登場人物の入れ替わりが激しい『伊賀の影丸』の中でも、外見・性格共にキャラが立っており、そのために原作では1部限りのゲストキャラでありながら、『ジャイアントロボ』ではこのような大役をもらえたのかもしれない。
ちなみに、初登場から退場まではおよそ40ページほどである。