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「世界が滅ぼうとも、日本が残ればいい。」


概要編集

第四の真祖エデン・ワイスの右腕にして、元日本国国防事務次官

常に黒のスーツを身につけ、目元に特徴的な傷がある痩身の男性で、年齢は50歳近いらしいが、デスクワーク専門であったためか、年の割に若々しい見た目をしている。

その経歴は前述の通り日本国防衛事務次官にして、ゴア対策局の日本代表。さらに、最終国防兵器レギオンの開発担当でもある。


燦然党を率いていた真祖日ノ元士郎の旧友でもあり、この世界の裏の部分にかなり精通している数少ない人物。工作員としての日ノ元家の裏の顔や、ヴァンパイア、ゴアの存在すら認知しており、現在の対策局の地位は日ノ元の後ろ盾あってこそのもので、士郎亡き今、その地位は完全に失ってしまっている。そのため、世界を犠牲に日本を守る可能性に賭けてエデンの配下となった。現在は彼女の補佐をするNO.2の地位にいるが、自由気まま、考えなしに動く彼女に常に振り回されている。


人物編集

日本の国防事務次官を任されるだけあり、非常に生真面目かつ、思慮深く慎重な人物。

士郎や明と同じく常に公人として日本の利になるように行動しており、エデンの元に降ったのも、日本を救う可能性を1%でも上げるためであり、本質的に両者は相容れない描写が多く見受けられる。

あの日ノ元士郎と対等な関係を築いていた数少ない友人でもあり、志月も彼に全幅の信頼を置いていた。そのため、彼がドミノに敗れて死亡した際には大きくショックを受けていた。


日本の官僚というストレスの溜まる地位にいるだけでなく、日ノ元家排斥の中止運動、最悪の災厄であるゴアの対策や、ヴァンパイアの存在の情報統制、楽観主義なエデンの補佐、レギオンの調整など、重責ばかりを背負わされている作中屈指の苦労人でもある。そんなストレスから重度の胃潰瘍を患っているようで、その酷さは日ノ元玄之進すら上回る。そのためか、劇中でもエデンの暴挙に振り回される度に顔芸を披露しており、ある種のリアクション芸人と化している。


戦闘能力編集

志月由弦

その変身体はこれまで登場した怪物然としたヴァンパイアたちとは打って変わって非常に電脳的。黒を基調としたボディに電気的で純白のマントを羽織っているような姿。後述の能力から決して戦闘向きではないが、一般人を殺す程度であれば訳無い様子。

顔のデザインも機械的で感情が読めない・・・と思うなかれ、ロボットみたいな顔なのにしっかり顔芸を決めている


『電算機器操作(正式名称不明)』

彼のヴァンパイアとしての能力であり、その名の通りコンピューター関連の機器を自在に操作できる。正しく歩くスーパーコンピューターであり、この能力の影響で、作中ではこれまでヴァンパイア同士の戦いに関する情報の全てが漏洩していなかった

攻撃的な能力は一切持っていないものの、夜間の構築物が日中でも消えない唯一のヴァンパイアであり、基本ヴァンパイア能力で生成した物は陽が昇れば消えてしまうが、彼の能力が構築したシステムやプログラムは消滅しない。これはゴアが人間の文化である電子機器に疎いためであると志月本人は考察している。

また、この能力が真価を発揮するのはレギオンとの連携にあり、彼の意識がある限り真祖級の能力を持つレギオンを自在に動かせるという反則じみた力を持っており、エデン陣営のNO.2に相応しい実力を誇る。これほどの力を持ったのは、エデンの元に降ってから、大量の遺灰物を摂取したことが理由であり、その経緯は葵恍によく似ている。ついでに言えば巻き込まれ体質の苦労人という意味でも・・・


『01(ゼロワン)』

彼の扱うD・ナイトで、由来はおそらく二進法から。周囲に存在する電算機器をオーバースペックで稼働させることが可能になる能力。

EV車を時速600kmで突撃させることや、敵の手持ちの携帯端末を暴発、果ては飛行機を墜落させて周囲一帯を巻き込む大爆発を引き起こすことすら出来る。正しく、機械文明が浸透した現代社会において真価を発揮するD・ナイトである。

欠点としては、電算機器がない場所では何の効果もないため、使用場所が限られること。電子文明がある限り自分に有利なバトルフィールドを形成出来るが、ゴアによって人類文明が滅亡に向かっている時勢を考えるとじり貧な能力とも言える。


活躍編集

初登場は意外にも早く、日ノ元士郎の過去回想にて登場した。日ノ元家が弱体化していることで他国の工作員が勢いづいていることを危惧しており、政府に彼らの排斥を取り消すように活動していた。また、襲撃に遭い重傷を負った軍司を匿うための家を提供していた。(ちなみにこのことを軍司はなんとも思っていないらしい)


その後、南伊豆での決戦後ゴア対策局の日本代表として再登場を果たす。唯一の人類の希望であった日ノ元がドミノに敗れたことで、現王ゴアに対する王殺しを決断する。しかし、イタリア代表が自国での核兵器使用を拒否し、単独行動に出た結果、ゴアはポンペイから日本に移動。その道中で300万人以上が死亡するという大惨事が引き起こされる。何とかゴアを止めようと核ミサイルを使用するも効果は無く、次の戦場が日本へと移ってしまう。日本に対して全世界の兵力が投入され、その被害で日本が終わることを危惧し、対策局の動きに意見するが、日ノ元の後ろ盾のない彼は最早何の力も持っておらず、対策局から実質的に追放されてしまう。日本の滅亡を世界のためと半ば諦めていたところ、エデンからの勧誘を受け、国防最終兵器レギオンを彼女に委ねる代わりに日本を救うことを条件に彼女に与する。手始めに対策局に参加していた各国トップを皆殺しにし、偽造データで彼らの健在を装い世界滅亡まで時間を稼ぐことを決断。

エデン陣営に加入してからは、火防京児エデンの間で苦労しながらも、日本の国防代表として動き続ける。しかし、日中に佐神善が変身し、暴れるというアクシデントが発生し、止むを得ずレギオンを起動させ彼を撃破するが、狩野京児の裏切り、SATに紛れていた日ノ元軍司、玄ノ進の強襲に遭い確保されてしまう。その道中、エデンが差し向けたレギオンが現れるが、彼は協力的な姿勢を見せ、善、軍司のD・ナイトで一旦撃退される。

しかしこれは京児たちに自分は味方であるとアピールするためのパフォーマンスであり、そのことが看板されると即座にレギオンを用いた戦闘を開始。並のヴァンパイア最強格三人を含めた彼らを追い詰めるが、乱入した立花のD・ナイト『虎拳』によって意識を消失させられるも自身のD・ナイト『01』とレギオン、かけつけた火防のD・ナイトによる反撃で善達を追い詰めるが、D・ナイトを三連発した善によって余力を無くし、撤退を余儀なくされる。

その後、集まった民衆を恐怖と熱狂で支配して善たちへの尖兵に仕立て上げるエデンのやり方を「これでは一億も残らない」と恐怖するが、今更エデンを裏切ることもできず、善への切り札として幼馴染のシスカを確保して人質にしようとする。

しかしこれはエデンから「闘争を汚す行いは神(ゴア)の怒りを買う」という理由から止められ、ドミノを確認した途端、単身飛び出したエデンの後を追って善達との合戦に赴く。






……そして。


「佐神善!!!剣を抜き!!戦闘を中止しろ!!断れば!!人質の命は無い!!」


エデンからゴアの怒りを買うと忠告されていたにもかかわらず、志月はシスカを人質に取り善を脅迫するという暴挙に出る。(無論、志月本人もゴアが動きかねないことを自覚していたが、エデンとレギオンを失い、ゴアを打倒するという細すぎる希望に縋ることは出来なかった模様。善も「志月はもう冷静じゃない」と評していた。)

半ばやけっぱちだった彼の行動だったが、人の心を捨て切れなかった善が戦闘を中止したことによってゴアが善に干渉し、戦場全てがコウモリの羽によって覆われてしまう。その際も彼は、日本だけは救うように懇願していた。


そして第191話『さよなら』にて、辺り一帯を覆っていた羽が消滅し、意識を取り戻した彼は再びシスカを人質にしようとするものの直後、ゴアとして完全な覚醒を果たした善によって、文字通り「片手間」で叩き潰されるという最期を迎えた








……と思われていたが、第198話にて生存していたことが明かされた。火防、玄之進、軍司と共に牢に幽閉され、レギオンや日ノ元についてドミノへ情報提供をしていた。

その後、ゴアとの最終決戦においてはゴアの心臓の場所を地上と連携して察知する役割を与えられるなどかなり重要な大役を任されている。


余談編集

彼の目元の傷は、士郎 の無茶に付き合ったことが原因であり、士郎からはかなりの信頼を寄せられていた様子。(彼が今の年齢で国防事務次官の地位にいるのも彼の裏工作あってのもの)



関連イラスト編集

志月由弦


関連タグ編集

血と灰の女王 エデン・ワイス

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