ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

『ヘイ!!!カモァーーーーーーン!!!』

『オレはお前より、殺し合いが好きだ。』

『オレが負けると思うかぁ?』

『オレにとって、今、この時間だけが、生きた時間だ…!!!』

概要

都内の大学に通う理系の大学生。趣味は屍姦と嫌がらせ。決して作品の敵キャラではない。

ヴァンパイアとして覚醒した際にドミノと交戦するも、手足を捥がれて惨敗。彼女の残虐性に惚れ込んで配下となる。(ドミノからは下僕1号と呼ばれている。)

ドミノの右腕的存在であり、佐神善の親友・京介の実の兄でもある。

血と暴力をこよなく愛し、本人はそれを「生まれ持った性」であるとしており、殺人にも強い関心を抱いていたが社会から排斥されないために、一線を超えることはなかった。(本人曰く「社会的弱者になるから。」)

退屈な日々の中、己の本性を隠して欲求不満を抱えていたが、ある日ヴァンパイアとしての能力に目覚め、自身が心の底から求めていたものを最高の形で得ることになる。

その価値観は善とは決定的に相容れないものであったが、後に互いを理解した上で、強い信頼関係を築いていくことになる。

人物

金髪で細身の青年。黒を基調としたシックな服装を好む。

身長は善よりもやや高く、端正な顔立ちをしており、作中でもよくモテている。

整った顔立ちとは裏腹に顔芸に定評があり、他人を小馬鹿にするときなどは目元が異常に吊り上がり、興奮すると人とは思えないような牙だらけの口で大笑いする。

夜型で低血圧のため、ヴァンパイアとしてのハイテンションぶりや鬼畜っぷりとは対照的に、昼間は気怠そうにしていることが多い。

頭脳明晰で理系ゆえにシンプルな考え方を好む。好きなものは殺し合いとドミノと子供。

暴力を本能的に好み、その反面、肉親の情や生に対する執着といった人間的な感情が欠落しており、ある種のサイコパスとも呼べる人物。事実、自分の弟である京介が死んだ際にも特に思うことはなかった。

言動はややシニカルで、語尾の間延びした特徴的な口調で会話するが、本音を話す際には無意識に普通の口調になる。

善悪を感情や道徳の問題ではなく、「社会によって定められた白と黒の境界線」としてとして捉えており、それゆえ法の外側にいるヴァンパイアを殺すことには一切の抵抗感が無い。ヴァンパイアとの殺し合いや拷問を自らの欲望のはけ口としており、同時に目的のためには非道な手段を厭わない冷酷さも持つ。 敵側からは『ゲスクズサイコ野郎』と呼ばれるなど評判が大変よろしくない。

その一方で、自分が社会や集団の構成員であることも自覚しており、殺人をすれば生活上多くのデメリットが生じることから、自らの手で一般人を殺害することは避けている。また、同じ理由から仲間や家族との人間関係を重んじている。身近な人間とは一定の距離を置きつつも気遣うスタンスを取り、必要と判断すれば、身を呈して仲間を守ることも躊躇しない。

そういった京児の性質をドミノは「狂気を超えた冷め切った理性」と表現しており、いかなる状況でも揺るがない精神性に全幅の信頼を置いている。

子供好きに関しては、「子供を見ていると、何となくふわふわした心地よさを感じる。」とのこと。作中でも 子供の命を弄ぶような輩には静かに怒りを見せるなど、彼の人間的な情緒を感じさせる数少ない一面となっている。当たり前だが、子供に屍姦したり小児性愛者のような趣味はない。

常に飄々とした態度を取る割に意思疎通する上では意外と不器用。作業等は得意なようで、料理の腕は非常に高く、また口の中でガムを人魚の形に器用に成形する特技を持っていたりする。

能力

その変身体は黒い流線形の鎧を纏った悪魔のような姿になる。横に大きく裂けた口と目元の形によって、非変身時同様に表情豊か。鎧のような甲殻に覆われた強固な肉体を持つ反面、再生能力は低い。

鋭い爪や尻尾を巧みに扱うトリッキーな戦闘スタイルを取り、欠点らしい欠点は再生力の低さのみ。応用の幅が広い優秀な能力を持つが、その真の強さは戦闘IQの高さにある。

自身の能力に対する理解が深く、自らの死地にあっても冷静さを失わない。相手の意図を逆手に取った大胆な戦略で加納クレタや風見涼といった格上の強敵を打ち負かしている。また、初見での寸勁を真似た上で完全再現するなどバトルセンスはドミノユーベンをも超える。

しかし何かとベテラン感を醸し出しているが、実の所彼が吸血鬼となったのは善のたった15日前である。

『電撃』

彼のヴァンパイアとしての固有能力であり、電撃を操る能力を有する。

主に指先から電撃を放って攻撃するほか、遠くの相手にはより威力の高い落雷攻撃も可能。閃光による目くらましから携帯の充電まで、小技にも秀でているほか、必要とあらば自分を巻き込む攻撃だろうと躊躇しない。

『黒雷(ネクロボルト)』

創血式後は発現した能力。黒い電撃を自在に操る能力であり、これを様々な形に造形出来る。加えて、触れれば強烈な衝撃と激痛でほんの少しの間相手を拘束することが可能。作中では拷問器具やムチ、敵と自身を囲い強制的に閉じ込めるなどの用途で使用される。善からはこの様子をカリーノランドと名付けられていた。(このネーミングセンスの無さにあの阿久津もドン引きしていた。)

『天から地へ(バベル)』

彼の扱うD・ナイト。放った電撃を上空でチャージして威力を増幅させ、相手に落とす。出足が遅いという弱点があるものの、理論上どこまでも威力を向上させられるD・ナイトであり、作中では並のヴァンパイアの中で最高の防御力を誇る葵洸の装甲を容易く貫いた。

その破壊力はエデン戦や、ゴアとの最終決戦でも重要な役割を担っており、他陣営のNO.2と比較しても遜色ない性能を持つ。

関連人物

ドミノ・サザーランド

ご主人様。京児は彼女に心の底から惚れており、「あのキレイな顔をどう歪ませて死ぬのか気になる」という理由と、楽しい殺し合いを提供してくれるからという理由で付き従っている。だが決してそれだけの関係というわけではなく、ドミノは彼の人間性を深く理解し、彼に「人と形が違うだけで喜怒哀楽が存在していること」、そして「理性があるのにとっても不器用」であることを理解していた。京児もまたドミノという人間のことを深く理解しており、ドミノの優しすぎる部分を何度も諫言をしていた。

佐神善

後輩であり、相棒。1巻の頃からの付き合いであり、当初は互いの相容れない価値観から不仲だったが、加納クレタや燦然党との戦いを通じて良きコンビとなった。この2人のタッグはあの日ノ元軍司ですら分が悪いと撤退するほど強力であり、息もピッタリだった。

七原健

後輩2号であり、舎弟。チームドミノ加入直後にマンツーマンで彼を鍛えて(苛めて)おり、明が加入した際には京児を『アニキ』と呼び、完全に舎弟にしていた。だが性格的な相性はあまり良くないようで、伊豆大島での彼との特訓を『地獄だった』と振り返っていた。

日ノ元明

後輩3号。常に飄々としている京児と、常に真面目に公人として生きる明は相性が悪く、物語中盤まで最悪の仲だった。実際に明は京児に殴り掛かりそうになったり、人間体での勝負で彼に負けた後は悔しさから憎まれていた。だが御前試合を通して彼女も京児を仲間と認めるようになっていった。

風見涼

初対面の時から穴を狙ってくるストーカー。数少ない同族であり、彼からラブコールを受けているが、風見に対して京児は度々「気持ち悪い」と言っている。実際のところ、似た者同士だと思われていたが、その本質は全く真逆のものであり、彼らは結局形だけよく似た別種の人間だった。それでも彼を撃破した際は「よかったぜ、お前とは。」と漏らしていた。

加納クレタ

正反対だった姉妹の姉。クレタは妹のマルタを失ったことで彼女の真似をして生きようとするほど愛していたが、片や京児は弟の京介の死に何も感じていなかった。このことから、彼女からは殺意を抱かれるほど憎まれており、最期まで相入れることはなかった。本人たちは覚えていなかったが、学生時代に一度だけ出会っていた。

余談

「完治はするが再生速度は遅い」という設定が災いしてか、善と比べて何かと敵に手足をもがれっぱなしになるシーンが多い。

ある意味この人に近いポジションかもしれない。

関連タグ

裏サンデー 血と灰の女王

吸血鬼 ヴァンパイア

ドミノ・サザーランド 佐神善

七原健 日ノ元明

これより下、最終決戦の重大なネタバレあり

ゴアとの決戦の際には仲間達と共に指揮を取り、同時に人類側でドミノに次ぐ最大火力を有しているなどキーパーソンとして活躍する。

しかし仲間たちと奔走するも、ゴアの心臓を破壊するには

①「天から地へ」による心臓へのルート確保

②水波が圧縮した水の塊による極大の水蒸気爆発

という2つの要素が必須でありこれを実現出来るのは京児以外にはいなかった。 それを実現するには自殺同然の特攻が必要となると水波に語られるが、それを意に介すことなく京児は「オレの穴、帰ったらしゃぶってくれよ」といつもの調子で語り、同じく特攻役を務めるために参加した七原と共にゴアへ特攻を仕掛ける。だが「天から地へ」を受け切れないと判断したゴアは心臓以外の臓器を犠牲に、生存に必須な心臓のみを逃すという文字通り身を切った力業で対策を打つ。ゴアに接敵出来なければ「天から地へ」を当てられないと諦めかけた京都だったが、直後七原の能力の性質から他者を真祖へと加速させる事が可能だと推測し、自身を飛行能力を持った真祖へ加速させることを提案する。

「どんだけ派手に失敗したって、オレが最期までお前と笑ってやるよ。

カモァン、ブラザー。」

迷う七原に覚悟と励ましの言葉を掛けて奮起させ、自身を真祖級に加速させたことで飛行能力を獲得することに成功する。そのまま七原とゴアに特攻しようとした際に…

「行くっスよ、兄貴!」

そう意気込み共にゴアに特攻を掛けようとした七原を蹴り飛ばした。

「じゃあな」

そう自身を兄貴と慕う舎弟に最期の別れを告げてゴアの心臓に特攻を掛けるのだった。

更なるネタバレ注意。該当話を読んでいない人は戻るべし

狂気と理性の狭間で生きた男の最期

真祖級に加速されたことで、その圧倒的な力によってゴアの肉体を粉砕し、「天から地へ」の着弾が済みながらいつものように笑い声を上げる京児にドミノは即座に撤退するように告げるが京児は動かず…

「ギャーハッハッハッハッハッハッハァッ!!!」

「たまんねぇなぁ!!!これだけは飽きねえよ!!!」

「この!!!最高の殺し合い(ゲーム)はよぉ!!!」

「なんてな」

そう語る京児の瞳にはヴァンパイアになる前の退屈さが浮かんでおり、あれほど望んだ殺し合いですら最早京児にとっては日常の一部、飽きてしまえる程度のものとなっており、そんな自身の性を自嘲しながらも、2000年も闘争を続けるゴアや顔を歪めるほどに感情に熱くなれる仲間達を羨ましいと語りながらも自身がかつて最も望んだ自分の王の歪んだ顔を望み…

「最期に、拝ませてくれるかな?」

そう語る京児に必死に手を伸ばすドミノの顔を見て…

「へえ、そんな・・・」

そう一言こぼすと同時に水蒸気爆発が発生した。ゴアの心臓を破壊する威力を至近距離で浴びた肉体は粉々となり、その短い生涯に終わりを迎えた。そして、その遺灰物は奈落へと落ちていき、ゴアに敗れ灰となりつつある善の元へと辿り着くのだった。

最期まで己の本質が揺らぐこと無く闘争と殺戮の中を生き続けた漢は最期に仲間達の未来を繋ぎ、自身が最も気に掛けた者に遺灰物を託し、最も信頼し尽くした王の望んだ表情を見られたことから満足げな表情を浮かべながら散った生涯は、残酷で凄惨ながらもどこか儚く美しさを感じさせるものだった。

最期の言葉

「ん〜?」

目が覚めると、京児は何もない真っ白な空間でベンチに座っていた。まだ生きているのか、若しくはこれが死なのかと辺りを見回すとそこには善のような何かが立っていた。

心臓も血も、肉も脳も全てを失った自分を佐神善の影と語る存在に対しても京児は依然彼を善として扱った。

「ちょっと話そうぜ。隣、座れよ。」

ベンチに座った善の影はゴアと自分の生態やその過去、ヴァンパイアの脳の主要機能はクレメインへと移ることなどを語るが京児はその内容へ特に興味を示していなかった。彼の興味はむしろ何故ゴアに逆らって自分たちを助けたのかということだった。だが善の影はそれを『黒色に見えたゴアより、白く見えたドミノたちを助けたかったから』、『植物の本能のようなもの』と曖昧に答え、他人事のようにゴアが何故自分より強いのかと呟く。だがあくまで自分はもう佐神善ではないと主張する影に対して京児は真っ向から反論した。

「本能に色なんてねぇ。

人間の心だけが、白黒つけて生きんだよ。

自分にとっての白に囲まれて生き続けたいってのが人間らしい。

だがたまーに、自分を黒く潰してでも、他人の白を守りたい奴がいる。

佐神善ってのはそういう男だ。」

心臓も肉も、血も脳も失っても本能は絶対に消えないと影に諭し、今のスタンスではゴアに勝てないこと、そして佐神善の戦う理由は「誰かの命を守る為だけに戦う」だったことを思い出させる。それでもまだ動かない彼に最期の言葉で起き上がらせることを決める。

「オレは派手に叫んでやっからよ、根でも牙でもなんでもいい、生やしてゴアに喰らいつけ。

その為の力にはなってやる。

いい顔拝ませてくれよ。その為に退屈な話に付き合ってやったんだ。

じゃ、死ぬわ、3、2、い、、」

声を上げる間も無くゴアに殺されかけた明を引き合いに出して、自分は騒がしい断末魔を上げる、と死の間際でもいつもの調子でふざける彼だったがカウントダウンが終わる瞬間に何かに気が付いた。

そして表情を何処か嬉しそうに、哀しそうに変えると

「よお、京介。」

彼が最期の最期に目にしたのは、その死に何も感じていないと語っていた弟京介の姿。その一言を最後に狩野京児の姿は真っ白な空間からも消滅していた。

「なんだよ、何も感じてないって…言ってたクセに…

最期の言葉がそれかよ…!!」

だが彼の死がゴアに敗れ諦めていた善の心に再び火を灯したのだった。

コメント

コメントが未記入です

pixivに投稿されたイラスト

すべて見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ

狩野京児
6
編集履歴
狩野京児
6
編集履歴