概要
昭和46年1月11日生まれ、O型。誕生日と血液型は演者の深津と同じ。本籍・出身地は東京都、自宅は江東区江葉町(架空の住所)。大分弁を話すシーンがあるが、これは両親が大分県出身であるためであり、すみれ自身は東京生まれである。
主人公の青島俊作と同じ刑事課の同僚であり、所属する係は強行犯係と盗犯係で異なるものの、たびたび共に捜査にあたる。年齢では青島のほうが年上だが、刑事としてはすみれのほうが先輩にあたり、理想を抱いて警察官に転職した青島に刑事の現実を教えることになる。
「こりゃ失敬」という口癖に見られるようなクールで飄々とした言動が目立ち、室井慎次に対しても忌憚ない物言いをするなど目上の相手にも臆さない度胸と、自分より大柄な犯人に堂々と立ち向かい回し蹴りや背負い投げを見舞う強さを持ち合わせる。そのためなのか、見合いの席で偶然遭遇した犯人に着物のまま回し蹴りを披露して破談にしてしまったり(ドラマシリーズ第10話)、職業をスチュワーデスと偽って出会った男性を逆に守る羽目になったり(歳末特別警戒スペシャル)と、男運には恵まれない様子。また、似顔絵描きも得意であり、犯人の特徴から似顔絵を作成し捜査に協力することもある。
小柄な体に似つかわしくない健啖家であり、デスクの上にはグルメ雑誌が並んでいる。捜査に協力した見返りとして、青島に食事を奢るよう要請することもしばしば。多忙な職業柄ゆえか、作中ではよくカップラーメンを食べているシーンが存在する。
曲がったことを許さない正義感の強い性格であり、特に女性をはじめとする弱者を虐げる相手を異常なほど憎悪する。また、そういった被害者を救済するためには自身の立場、時には身の安全すら省みないことも。目の前の障害に対し臨機応変に対応できる柔軟さのある青島と比べて、真っ直ぐで不器用な性格と言える。
ドラマシリーズの3年前にあたる1994年、引ったくり犯に襲われて右腕を負傷しバッグを奪われ、必死の捜査の末に犯人を逮捕するものの、犯人の男・野口達夫は出所後にすみれのストーカーとなる。腕の傷を負い目に当時の婚約者と別れ、さらにトラウマとして背後に立たれることや事件のあった火曜日の夜に一人になることを恐れるようになるなど、この事件は彼女の人生に大きな禍根を残した。青島の協力を得て犯人の野口を逮捕するに至る(ドラマシリーズ第5話)が、この経験は前述した彼女の性格に大きく影響を与えている。
映画『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』にて、台場役員連続殺人事件の犯人が現れた際、逃げ遅れた少女(※)を助けようとして犯人に銃撃され、左肩部に重傷を負う。一命は取りとめすぐに現場復帰したものの、その傷の後遺症はじわじわと彼女を蝕み、『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』では辞職を決意するまでになった。しかし終盤では青島を助けるために夜行バスごと現場に急行したが、この時、バスから出てきたすみれの体が一瞬透けているように見え、しかも以降のシーンに登場しなかった。一連の演出は「すみれは既に死亡しており、最後に登場したのは幽霊か幻」であるという裏設定がある。
しかし、『室井慎次 生き続ける者』での室井の話によるとすみれは生きており、退職後も後遺症に苦しんでいるとのこと。支えている家族もいるらしいが誰かは明らかになっていない。
※…ちなみにこの時、すみれが助けた少女は、成長後、命の恩人であるすみれに憧れて警察官を志し、現在は警視庁で刑事見習いとなっている事が、シリーズ終了後に放送された世界観を共通する別作品『警視庁捜査資料管理室(仮)』にて明らかになっている。また、演じたのは当時子役で現在は3代目総監督であるAKB48のメンバーの向井地美音である。
名言
- 「刑事はヒーローじゃない。公務員」
- 「こりゃ失敬」
- 「事件に大きいも小さいもない。事件は事件」
- 「私たちの仕事は、ここでの仕事は、やらなきゃいいと言われるようなそんな仕事なんですか!」