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概要編集

週刊少年サンデー』(小学館)に、1988年2・3号から1992年5号まで連載。作画藤原芳秀

中国武術をテーマとしながら、主人公・拳児の成長を軸に中国武術の技術論や思想・哲学などを描いた物語。

日本では馴染みの薄い中国武術の文化や歴史、専門用語や各流派の特徴や型などを詳しく解説しているのが特徴。

八極拳」の技として現在知名度が高い「鉄山靠」「猛虎硬爬山」等はこの作品の影響だと思われる。

ただしあくまで原作者の知見や実体験を基にしている為、事実とは異なる部分があり、肝心の劇中描写においても大きく誇張された部分が多い。原作者が八極拳の門弟であった事から「八極拳」を優遇気味に描写しているなどの面もあるので、内容の全てが真実とは限らない点には留意する必要がある。

原作の松田隆智(まつだりゅうち、1938年~2013年)は愛知県岡崎市出身の中国武術研究家で真言宗東寺派僧侶(『隆智』は法名で本名は松田 鉦(まつだ まさし)。

ひらけ!ポンキッキ」の楽曲である「カンフーレディ」で型を披露している武術家は松田本人。


2018年6月1日よりサンデーうぇぶりにて続編の『拳児2』を掲載中。2013年に死去した松田氏は原作から原案の位置づけになり、かわって佐藤敏章がシナリオ協力を担当している。

藤原はゴルゴ13のチーフアシスタントのため、今は其方の仕事の方が忙しいという理由があり、連載は滞っている。


外伝作品として「李書文」を主役に据えた短編集がある。


主な登場人物編集

  • 剛拳児(ごう けんじ)

主人公。幼いころから祖父・侠太郎の影響で「八極拳」を学び、熱心に取り組んでいた。

紆余曲折あって高校時代に不良を束ねる拳法使いトニー端に目をつけられて抗争に巻き込まれて停学処分になった事を契機に、以前より切望していた行方知れずの祖父を探す旅に出る決意を固め、協力者の助けを借りて中国へと渡る。

幼少期はやんちゃで向こう見ずな性格だったが、中学生以降は勉学優秀で礼儀正しい性格に成長した。しかし、一途に強さを追い求める熱さと曲がったことを許さない義侠心、そしてどんなに困難な局面でも前向きに立ち向かい、実力差が判然としている相手にも臆せずに対峙するほどの向こう見ずさは失うことなく持ち続けている。



  • 剛侠太郎(ごう きょうたろう)

拳児の父方の祖父で、八極拳の師匠。

日中戦争従軍した際、傷を負って倒れていたところを八極門の門弟であった農夫の男に救われ、それを機に八極拳士・孟修齢に弟子入りして八極拳を習得。以後現地で中国人として生きていたが、終戦後、一門の協力を得て日本に帰国を果たした。

老境を機に、世話になった恩人に会う為に中国に渡りその後消息を絶つ。


横浜編集

  • トニー譚(たん)

ベトナム(作中では明記されていない)出身。洪家拳を扱う。張老師から八極拳を習う拳児を激しく憎み、そこから拳児の終生のライバルとなっていく。

  • 張仁忠老師

横浜の中華料理店の店主。高校生になった拳児へ本格的な八極拳を教え、拳児を「ユニオン(秘密結社)」へ導く。


台湾編集

  • 劉月侠老師

李書文最後の弟子。当初は拳児を信用しておらず、八極拳を教えなかったが、

モデルは実在の李書文最後の弟子・


  • 蘇崑崙

台湾に来た拳児へ蟷螂拳を指導。よく笑い、飄々とした性格であり、怪しい風貌から周りに誤解されることが多い。

モデルは


関連タグ編集

中国拳法 武術 老師


外部リンク編集

サンデーうぇぶり:『拳児』のページ。『拳児2』も読むことが出来る。

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