この会社は鉄道省から特に国鉄時代に食堂車営業や優等列車の車内販売事業を行っていた会社の名称であり、国鉄の民営化により「全国一律のサービス」の提供の意義がなくなったため地域ごとに分社し、現在本体はNREとなっている。
歴史
この会社が設立されたのは昭和13年、支那事変のさなかであり、戦時統合の一環としてそれまで食堂車業務や駅構内で食堂業務を行っていた6社(伯養軒、精養軒、東松亭、みかど、東洋軒、共進亭)から出資を受け業務を譲り受ける形で設立された。また、駅内の食堂業務も行ったのではないかと思われる(この辺りは資料が存在しないため不明、少なくともコンビニエンスストア事業は昭和56年から行っている)。
この会社が栄華を誇ったのは日本が戦災から復活し、旅行の余裕ができた昭和30年代から40年代であったとされる。
その後鉄道の高速化などにより社内業務は減少していった。
この会社にとどめを刺したのは国鉄分割民営化であった。これによりこの会社はJRの各社に分割された地域の業務を子会社に経営譲渡した。
そしてこの会社は新幹線を除く東日本方面の業務を引き継いだ。後に地域ごとの分社化、JR東日本管内の車内販売業務の統合、JR東日本に子会社化されるなどの変遷を経て、平成10年より株式会社日本レストランエンタプライズ(NRE)となっている。
分社化した会社
車内販売・食堂車部門は以下の会社に引き継がれた。なおカッコ内はその会社を引き継いだりした会社(会社の合併などによる)である。
株式会社にっしょく北海道(北海道キヨスクに合併、業務はおそらくJR北海道が直営)
株式会社ジェイダイナー東海(同業者と合併の後ジェイアール東海パッセンジャーズ)
株式会社にっしょく西日本(同業者と合併ののちジェイアール西日本フードサービスネット)
なお、JR四国管内においては会社の分割がされておらず、別会社が業務を行っていたようである。
分割後のこの会社に関してはNREを参照されたし。
余談
- 第二次世界大戦後は帝国ホテルや都ホテルなどが一部列車(特に九州行き特急や新幹線の一部など)の食堂車や車内販売業務を行っていたこともある。
- かつての食堂車の代名詞は「旅のレストラン 日本食堂」であったといわれる。
鉄道むすめ
トミーテックが展開している鉄道むすめに、日本食堂からは記念すべき第1号キャラクターとして1名登場している。
白河ひばり
東北本線特急食堂車ウエイトレス。また、娘も後身のNRE、JR東日本サービスクリエーションに所属している。