「下らない感情に左右されやがって……こういう時は誰かがきっちりと発射時間を決めねえといけねえんだよ!!」
概要
宇宙監視センターUNTI(UnderNatureTeamInspection 通称ウンツィ)の長官。
『love&peace』を信条とし計画性を重んじる冷静かつ論理的な人間だが、それ以上に融通の利かない堅物で、組織の理念のためなら多少の犠牲も厭わない冷徹非情かつ慇懃無礼な性格の持ち主。
ただし、衛星カメラの映像にビキニの女性の胸元がアップで映されたモニターをみて顔を赤らめるなど人並みにスケベで、理性を失うと態度が荒くなるところも。
一組織の長官なだけあって冷静に組織を束ねるカリスマ性に加えて足技を使った格闘技を得意とする等、戦闘能力も高い。
シロのお尻にくっついているケツだけ星人の爆弾をシロごと宇宙へ打ち出す計画(その際、図々しくも「自分は安全な場所で取って置きのシャンパンを飲みながらゆっくりと高見の見物をする」ということまで計画に入れている)を立て、それに反発する野原一家の妨害や爆弾を狙うテロ組織「ひなげし歌劇団」の襲撃等、様々な邪魔が入るも、周囲を振り切って計画を強行、なんだかんだで一番大事な爆弾の処理には成功する。
しかし、その際に野原夫妻との格闘中に偶然出来てしまった下剤入りシャンパン(上記)を飲んでしまっており、爆弾処理後に謝罪どころか悪びれもせずに野原一家の前に掌返しをする。その虫が良すぎる態度に激怒したひろしに殴り飛ばされた挙げ句に公衆の面前で脱糞してしまうという醜態を晒す羽目になった。 同時にひろしから「くっさ〜、それ(脱糞)も計画通りか〜?」と盛大に皮肉られた。
因みにひろしが彼を返り討ちにしたときに発言した「何が計画通りだ! 計画通り行かないから人生なんだ! よく覚えておきやがれ!」は『クレヨンしんちゃん』の中でも印象に残りやすい名言で、本作は知らないがこの名言は知っているという人も少なからず存在する。
ヴィランとしての印象と評価
今作の映画における敵役に位置するキャラクターであるが、彼自身はあくまでも「小を切り捨て大を救う」という考えの上で爆弾を処理しようとしていたに過ぎないこと、実際シロと一体化していた爆弾の威力は本当に地球を滅ぼしかねないものだったことは事実ではあることから時雨院自身は野原一家にとっては家族である愛犬シロを犠牲にしようとする敵対者し身勝手で冷徹な言動のせいで野原一家から嫌われているが、彼自身は私利私欲というわけではないと言えなくもない。
とは言うものの、ロケット内でシロのお尻から爆弾が外れたことは確認出来ているため、しんのすけ達を救い出すことも可能であったにもかかわらず検討すらせず計画を実行しようとする冷酷さがあることも事実(とはいえ、「ロケットを止めろ」と掛け合ってきた野原一家に対して言い放った発言の中にはある意味TVシリーズの一部エピソードのしんのすけの意思を代弁していると言えなくもない台詞もあるので、野原一家の訴えを無視してまで計画を実行しようとした彼の言い分には否定できない部分もあるが…)。
ある意味歴代の敵役の中では視聴者からの印象に賛否が分かれるキャラクター。結局のところ「地球を救う」という公の任務は最終的に完遂しており、その上で与えられた脱糞という制裁も個人的な恥に過ぎない他、その後も部下から見放されず、失脚する描写もない。
ちなみにモチーフは碇ゲンドウとされている。
関連タグ
ブレード:ゲーム版キャストの速水氏が過去作の映画で演じた敵キャラ。