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月渓

げっけい

小野不由美の小説『十二国記』の登場人物(イラストの右側の人物)。

概要編集

小野不由美の小説『十二国記』の登場人物、芳極国の人。

cv:田中正彦


新しく登極した峯王健仲韃によって恵州の州候に任じられたが、仲韃が定めた過酷な法に国民300万人のうち1/5にあたる60万人が些細な罪で処刑されたことにより峯麟が失道、国は傾くこととなった。

当初は仲韃の清廉な政治を期待していた月渓ら八州の州候もこの異常な事態に王を討つことを決意、王宮・鷹隼宮に仕える官吏の多くも反乱軍側につき、仲韃は少数の近臣とともに討たれ、二代にわたって暗君を選んだ麒麟の峯麟、仲韃に讒言をくりかえし、王に隠れて贅沢のかぎりをつくしていた王妃の佳花も国を傾けたものとして月渓たちに討たれた。

また、峯王の娘・祥瓊も「公女」の役割を果たさなかったとして、彼女の名を仙籍から削って「庶民」としたが、祥瓊は「庶民」に落とされた意味もわからずにふてくされた態度をとったため国からも追放、恭州国に身柄を預けることとなった。


しかし、月渓らに弑されたとはいえ、仲韃自身は私心のない清廉潔白な人柄であり、官吏に与える恩賞も高価な硯や紙などの文物であるという、個人的には贅沢に縁のない人物でもあった。

月渓ら官吏たちも国民の1/5を処刑した仲韃を倫理的には許せなくとも、人格的には尊敬しており、王を弑した仮朝は月渓に仮王として立つことを望んだが、月溪は仲韃への尊敬心から仮王就任を固辞。仮王を立てぬまま朝政を運営しつづけていた。


仮朝成立後しばらくして新しく立った慶東国王・中嶋陽子からの使者・桓魋が鷹隼宮を訪れる。桓魋は月渓らが峯王・健仲韃を討ったことが正当であるとし、恭州国の王宮から財宝を盗んで逃亡した祥瓊が改心して王みずからが動いた内乱鎮圧に協力、最下級の官吏である女史として景王・陽子に仕えていることを知らせ、月渓が仮王として立つことを促した。

月渓は誇り高い「公女である祥瓊」が女史についていることに驚くと同時に、彼女から「最後のものを奪う」ことを決意、仮王として立つことを決心した。


関連タグ編集

十二国記 祥瓊

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