「私が殺りたくなる武人(おとこ)ときたらたいてい本物だからな」
概要
鎖鎌を扱う武術流派、卍卍流(かさねまんじりゅう)の当主。剃り上げた頭に特徴的な刺青を施した男で、熱を感じさせない瞳をしている。
黒鉄我間の技を一度見ただけで完全に見切る実力を持つ。意に反した者を容赦無く殺害する残忍な性格で恐れられる。
一方で、図らずも三つ巴になった際は、一番不確定材料が多い者が切り札や技の実態を晒すまで見に徹し、機を見計らってから確実に仕留めにかかろうとする等、強かな一面もある。
海原大仕合が頓挫した後に、黒鉄陣介率いる無宝流に勧誘を受ける。最初は勧誘を蹴り接触して来た人間を20人以上殺害していたが、我間達が無宝流打倒を目指している話を聞くや急遽無宝流入りを承諾。その実力で当主直属兵団にまでのし上がる。
最大の特徴
何よりも優れた武芸者を愛しており、対峙した相手が強者である場合には興奮すると言う性癖を持つ。
彼等が老い衰えるのが耐えられないが故に自らの手で殺しその屍を愛でる。
武器・防具
武凶具「双首蛇鐘(ふたくびじゃしょう)」
卍卍流武凶具。通常の鎖鎌の分銅の数を2本に増やした物。巧みに操って変幻自在かつ一撃必殺の攻撃を繰り出して見せた。
髪帷子
殺めた武芸者達の髪の毛で作り上げた帷子。元来非常に頑丈な頭髪を編み上げて作られている為、胴狙いの斬撃の殆どを防いで我間を苦しめた。
最期
我間達大亀流の殲滅命令を受けて行動。しかし仲間が『我間には手を出さない』と言う約束を破って先に襲撃を仕掛けた為に1人を除いて殺害し我間の前に姿を見せる。
1年前とは比べ物にならない程に腕を上げた我間を翻弄しつつ彼の実力が自分の求める領域に達している事を確認。双首蛇鐘と髪帷子、そして異常な言動で我間を追い詰める。
そして我間がかつて自分の目の前で使った技を発動した事で勝利を確信して止めの一撃を繰り出す。しかしその技は進化しており、我間の姿を見失った挙句致命傷を負い、執念で立ち上がり強力な攻撃を繰り出すが、腹に刺さった刀を引き抜かれつつ内臓を引き裂かれて力尽きた。
最期まで自分を苦しめた彼を、我間は「今まで戦った敵の中で最強だった」と評している。
迷言集
第32話
「痛いのと苦しいのどちらがお好みですかな?」
自身の標的である鷲津直善に対して。
第37話
「恥ずかしながらこの無楽‥‥少々興奮しすぎてしまったようだ‥‥ あやうく我を失うところだった‥‥」
我間が技を繰り出して敵を葬るのを見て。
第142話
「私は 君が老いて朽ちる所を見たくないのだ・・ 愛する武芸者を強く美しいうちに殺し その亡骸を隅々まで愛で 咥え しゃぶり尽くしてもなお この高鳴りは収まらないのだよ――――」
自身の髪帷子を披露してから。この直前にドン引きして「どうかしている」と発言した仲間を殺害している。