────1995年4月 僕は彼女に出会った
概要
両儀式と黒桐幹也の出会いと交流、そして町を騒がせる殺人鬼を巡る事件を描く。
式が直死の魔眼を覚醒させる前の物語であり、彼女のもう一人の人格両儀織が登場する唯一の章。
ストーリー
1995年、高校へ進学した幹也は一風変わったクラスメイトと出会う。
彼女の名前は両儀式。常に着物を纏い、誰とも交わらず、周囲と距離を起き続ける少女だった。
式と交友を重ねるうちに、幹也は彼女の特異性を知り惹かれていく。さらには彼女が二重人格者であり、「織」という男性人格を内包している事も明かされる。
そして季節は冬、街をある事件が騒がせる。
無差別の連続殺人事件。被害者はまるで獣に食い散らかされたような遺体を残し、関連性も見当たらないという悍ましい犯行。
不安に包まれながらも事件をテレビ越しにしか認識していなかった幹也は、────被害者の遺体の側に佇む式を目撃してしまう。