池谷猩子
いけだにしょうこ
「こんなところにまで人間が来てくれるだなんて!」
「ねえねえ人間さん、焼き飯か何か持ってなあい?」
池谷猩子(いけだにしょうこ)は東方二次創作作品「東方居虫球」に登場する異獣のオリキャラ。
stage2「雪譜の毛物」(白く染まった山)の中ボスとボスを担当する。
同作の出斐華緒と同様に珍しく「虫」がモチーフにないキャラだが、元ネタが毛むくじゃらということで毛虫の暗示でもある。
主に山で過ごしている妖怪であり、人間には友好的だがかなり馴れ馴れしい。
もう初夏だというのに厚着をしており、雪華柄の長袖ワンピースの上に茶色いコート、下に茶色い長ズボンを履いている。
コートの裾や袖の先にはファーがついており、ズボンの裏地はもこもことしたボア生地のようである。
ここまで暑そうな格好をしているのに涼しい顔をしているのは彼女の本来の姿が毛むくじゃらであるためだろう。
ワンピースの方は古明地姉妹を意識したデザインになっており、これはサトリと近縁という設定に由来する。(後述)
背中にはおにぎり型のリュックを背負っており、長袖長ズボンなのもあって登山家のようである。
靴も登山に適したスニーカーになっている。
居虫球のキャラの中では最も背が高い。
異獣は山に棲む獣の妖怪の一種。
この妖怪たちは人間に対しては友好的であり、馴れ馴れしくご飯(特に米料理)をねだって来る。
拒否すると悲しそうに去っていくだけだが、ご飯をあげれば恩を返してくれる無害な妖怪である。
本来異獣は猿に似た姿をしているが、猩子は人間に警戒されないように人間の姿と言葉を使っている。
ちなみに東方居虫球では「サトリと異獣は近縁の妖怪」という設定になっている。
これは異獣の元ネタの「北越雪譜」に彼らを同類としてみなしているような記述があることに由来する。(詳しくは異獣の記事を参照)
サトリの近縁種ではあるものの、元々心を読む力を持っていないため嫌われ者になることもなく山で暮らし続けている。
「作業を助ける程度の能力」
彼女の場合、恩返しでの行動を能力名に当てている。
「作業を助ける」といっても身体能力を活かして荷運びを手伝ったり、おまじないで仕事中の人間の体調を改善したり、特殊な力は何も使わず片付けを手伝ったりとその方法は様々である。
ちなみに助けるべき作業がない時は見様見真似で織った縮織を渡してくるらしい。(後述)
普段は山道をうろついており、一人で行動している人間を見つけるとおにぎりやら焼き飯やらをねだって来る。
人間には馴れ馴れしく接してくるが、根の部分では臆病であり人間が密集している人里にはあまり近づけないでいる。
それでもやはり人間が恋しいようで、時々こっそり人里にやって来て一人しか人間のいない家に現れることもある。
人懐っこい性格だが、構ってほしさ故に相手の話をあまり聞かないという欠点もある。
東方居虫球での池谷猩子
霊夢・魔理沙ルートでは山に人間がやって来たことに歓喜し、食べ物をねだるも二人ともそんなものは持っていなかった。
しかし彼女はめげることなく今度は目の前の人間を強引に弾幕遊びに誘う。
霊夢が相手の場合は異変解決に来たという話を「物見遊山なのね」という勘違いで遮るが、
魔理沙が相手の場合は異変解決に来たという話を聞いた上で
「きっと当ても終わりもない旅になる」「それよりわたしと遊びましょ!」
と本当に強引に弾幕遊びに引き込んでくるのでかなり質が悪い。
ちなみに弾幕はこっそり練習していたらしい。
リグルルートにおいては昼間の蛍を珍しがるも「蛍は何にも食べ物持ってないわよねえ」と落胆する。
その後は陽気な妖怪同士しばらく平和な会話が続くも、
「そういえばイナゴとかハチって食べられるのよね」
という発言でリグルの逆鱗に触れ、売られた喧嘩を「退屈していたし」という理由で喜々として買った。
ちなみにこちらでも弾幕勝負は「遊び」のつもりだったようである。
幻想郷縁偽での池谷猩子
人間の機織り(特に縮織)に興味を持っており、こっそり機織り小屋を観察していることが書かれている。
特に要求や悩みがない場合にご飯のお礼として彼女が渡してくる「異獣の縮」は見様見真似なのもあってあまり出来は良くないらしい。
しかし物珍しさから集めている好事家はいるらしく、その上ただの出来の悪い織物を異獣の縮だと言って売ろうとする詐欺師まで発生しているらしい。