概要
東方二次創作作品「東方居虫球 ~ Metamorphosis of the Evil Eater.」の数か月後の物語を描いた小説/イラスト作品。前作は初夏だったが今回は真夏。
正式タイトルは「妖蟲大戦争 ~東方居虫球外伝」。
テーマは「現代流(?)蠱毒」。
当初は小説という形で投稿されたが、本家東方Projectの小数点作品(妖精大戦争、弾幕アマノジャク、秘封ナイトメアダイアリーなど)を意識した作りになっている。
例:(架空の)システムの設定、ボスがいてスペルカードを使う、など
主人公は前作でも自機に抜擢されていた「リグル・ナイトバグ」。
主人公は前作でも自機に抜擢されていた「リグル・ナイトバグ」。
(大事な事なので二回書きました)
タイトルの通り、妖蟲たちが主役の作品。
本家の虫キャラクターも登場するが、大抵はオリキャラがボスを担当している。
また前作のテーマの一つも「虫」であったため、そちらのキャラクター(オリキャラ)も真夏向きの新衣装を着て数多く出演している。
ということで前作に引き続き、擬人化されているとはいえ虫をモチーフとしたキャラばかりなので注意。
小説版の文章はいわゆる「ト書き小説(台本小説)」(セリフの前にキャラ名を入れるような形式)で書かれており、セリフの間にたまに地の文が入って状況を説明したりしている。
本家のバックストーリーやエンディングなどでよく使われる形式である。
なお、執筆前の話も「ロック中」という体であらかじめ投稿されていたりするため、投稿順はかなりごちゃごちゃになってしまっている。
そのため閲覧の際はタグ検索ではなく順番が整理されたシリーズ目次から読み進めるのが推奨される。
イラスト版
最初に書かれた小説版を原作画面風のイラスト集にしたもの。
メイン画像に使用されているジャケット風のイラストはこちらが初出である。
基本的には居虫球α版その参以降と同じような方式で作られているが、以下のような変更点(基本的には改良点)が存在する。
・セリフは一つ一つ表示され、
しゃべっていないキャラは原作同様明度が落ち引っ込む
居虫球(以下、前作)では同じ画面に複数のセリフを収録し
枚数を省略する方式をとっていた
・上記の理由により枚数がかさむためepisode単位で区切る
前作は数stageをまとめて投稿していたので
前編後編だけで分けていた
・自機にオプションが付く
ただしショット表示やパワーの変動はない
・ザコ妖精の登場
・弾幕再現やカットイン演出が一切ない
代わりに小説版と同じような弾幕解説が入る
ちなみに投稿カテゴリは「漫画」になっている。
(話数がやたらと多く、シリーズ機能で管理せざるを得ないため)
一応吹き出しでキャラ同士が会話するため漫画といえなくもないが……
情報量に関しては地の文がある小説版の方が基本的に勝る。
ストーリー
「幻想郷中の妖蟲たちに告ぐ! 今こそ無欠で無血なる現代蠱毒開催の時だ!」
リグル「な、なにこれ~」
幻想郷のとある草むら。蛍の妖怪、リグル・ナイトバグは配下の昆虫が持ってきた手紙に困惑していた。
その内容は、「殺生を禁じた現代流の蠱毒を幻想郷で行うので妖蟲はもれなく参加するように」というものだった。
リグル「蠱毒かあ…… そういえば誰か忘れたけど言ってたわね。昔は大量の毒蟲同士が戦って、最後に残った者が妖力を付けていったって」
蛍は一応毒を持つ虫である。しかし虫全般を愛するリグルは蠱毒のことを知っても、虫同士互いに殺しあうそれは「自分には縁のない話だな」と思っていた。
彼女は小さな頭の中に必要な知識を詰め込むため、不要な情報はすぐに切り捨てるようにしているつもりである。
だが心の片隅で少しでも必要だと思ってしまっていたら無自覚に記憶を保ってしまうようだ。
蠱毒のことを覚えていたのも、虫が強大な力を得ることへの憧れがあってその手段として認識してしまったからだった。
リグル「でもこの蠱毒は殺生禁止みたいだし、参加してみてもいいかもねー。あの異変から妖蟲も増えてるみたいだし、私が虫のリーダーだって示すいい機会かも!」
数か月前、「神虫」が起こした異変によって幻想郷中の虫が活性化した。
中にはそれが最後の一押しとなってただの虫から妖怪へと成長した者もいたのだ。
リグル「さあ蛍様と仲間たちによる華麗な戦いでみんなをあっと言わせに行くわ!」
蛍の妖怪は意気揚々と出かけて行った。
(「バックストーリー」より抜粋)
仮想システム
エリア
東方文花帖の「LEVEL」や弾アマの「〇日目」と似たものだが、
新エリアの解放条件はそれらとは異なっており、殆どが特定エリアの完全クリアが条件となっている。
最初から2つのエリアが解放されているのも大きな特徴。
序盤はそのどちらかをクリアするだけで新エリアが出てきたりする。
エリア内の「episode」を全てクリアすることで後述の「装備」がいくつか手に入る。
episode(エピソード)
各エリアにあるミニステージ群。クリアすると次のepisodeが解放される。
文花帖や弾アマの「SCENE(シーン)」や秘封NDの「弾幕夢」に該当する部分だが内容は大きく異なる。
雑魚敵の登場するいわゆる「道中」が存在したり、複数の弾幕(スペルカード)が使われたりする。
本編作品のステージをそのまま縮小化したようなものだが、ボスとの戦いは基本的に複数のepisodeにまたがっている。
残機とボムは基本的に1episodeにつき1つで固定であり、被弾時のボム回復はない。
また、各episodeには必ず会話パートが用意されている。
装備システム
「拡散ショット」「集中ショット」「支援ショット」「スペルカード(ボム)」「パッシブスキル」
この5種類の能力を入手した装備の中から自由に組み合わせて戦うことができるシステム。
弾幕アマの装備アイテムの自由度をさらに高めた(複雑化した)もの。
「支援ショット」は高速低速に関係なく発射されるショット。「東方虹龍洞」に登場する一部の装備カードに近い。
「パッシブスキル」は装備するだけで効果があるので能力カードに近いだろうか。
初期装備は拡散・集中ショットとスペルカードの3つのみであり、これらは居虫球のリグルのものとほぼ同一。(集中ショットのみ特殊仕様が追加されている)
なおスペルカードについては初期装備の性能がスタンダードすぎるためか、後から手に入るものはクセのある性能のものばかりになっている。
小説構成
基本的には、
「各エリアのepisode(1episodeにつき1話)
↓
登場したボスの設定テキスト
↓
登場したボスの元ネタ解説や裏話・余談」
という順で掲載されている。
裏話は前作でされていたものと似たような内容だが、連載という形式上今後の展開をほのめかすような文面も見られる。
また、全エリア執筆後には各キャラクターのアフターストーリーが連載される予定である。
登場キャラクター
主人公(自機)
種族 | 妖蟲(蛍) |
---|---|
能力 | 蟲を操る程度の能力 |
敵キャラクター
エリア1・2(本編1~2面相当)
エリア1(太陽の畑)ボス
『遥か上を目指す天道虫』シャインレディバード
種族 | 妖精(天道虫) |
---|---|
能力 | 春と秋に元気になる程度の能力 |
テーマ曲 | 七つの太陽黒点 ~ Fixed Star Beetle |
エリア1中ボス
種族 | 妖精(アゲハ蝶) |
---|---|
能力 | 鱗粉をまき散らす程度の能力 |
エリア2(人間の里上空)ボス
種族 | 妖蟲(紙魚) |
---|---|
能力 | 知識を食べる程度の能力 |
テーマ曲 | きららのブライトスケイル ~ Silver Star Fall |
エリア3・4(本編2~3面相当)
エリア3(魔法の森)ボス
エリア4(鱗翅道)ボス
種族 | 鬼の子 |
---|---|
能力 | 物体を切り貼りする程度の能力 |
テーマ曲 | 蓑虫達の舞闘会 ~ Bug's Fight |
エリア5(本編4面相当)
エリア5(半翅林)ボス
エリア6・7(本編5~5.5面?相当)
エリア6(玄武の沢)ボス
種族 | 恙虫 |
---|---|
能力 | 死病を振り撒く程度の能力 |
テーマ曲 | 上古の時の災禍蟲 ~ Ancient Plagues |
エリア7(威虫宮)ボス
『邪気食う無邪気な神虫』辟邪録虫貴(へきじゃろく ちゅうき)
種族 | 神様 |
---|---|
能力 | 病気(主に感染症)を食べる程度の能力 |
テーマ曲 | 今世に伸ばすは神の腕 ~ Illness Eater |
エリア8(本編6面相当)
エリア8(偽極光輝く空)中ボス
種族 | 土蜘蛛 |
---|---|
能力 | 病気(主に感染症)を操る程度の能力 |
テーマ曲? | 虫合戦を今一度 |
エリア8ボス(ラスボス)
種族 | 鞘翅 with 欲霊(の集合体) |
---|---|
能力 | 縁起がいい程度の能力 |
テーマ曲 | この世の幸せをかき集めたら ~ Dream of Elytron Ghosts |
エリアEX(本編エキストラステージ相当)
エリアEX(土埃の舞う空)ボス
種族 | 大蜈蚣 |
---|---|
能力 | 龍を食べる程度の能力 |
テーマ曲 | 七巻半の死闘伝説 ~ Legendary Centipede |
その他
三月虫の妖怪(みつきむしのようかい)
種族 | 妖蟲(三月虫) |
---|---|
能力 | 何かの可能性を持っているかもしれない程度の能力 |
※今作での公式キャラクターの扱いに関しては居虫球シリーズに登場する公式キャラクター一覧を参照。
仮想楽曲について
今回はシリーズ内に「仮想音楽室」が用意されている。
架空の楽曲名を確認できるほか、妄想で書かれたコメントも読むことができる。
目次の上の方にあるので、順に読み進めた場合容赦なくネタバレを喰らう。
(この記事をここまで読んだ時点でもうほぼ手遅れだが……)
関連タグ
東方居虫球(前作)