概要
白露型駆逐艦「涼風」と朝潮型駆逐艦「朝潮」によるカップリング。
涼風は白露型の末っ子だが、実は涼風以降も白露型(後期白露型)駆逐艦を10隻建造する計画であった。しかし、駆逐艦としては中型の白露型では、海軍が求める性能を満たすことは叶わず、また、軍縮条約脱退も契機となって、特型と同程度の大型駆逐艦の建造が決定された。白露型十一番艦以降は計画を変更され、この「大型駆逐艦」、つまり朝潮型として建造された。
以上の史実から、「姉になるはずだった末っ子」と「妹になるはずだった長女」によるカップリングとして見出されたのが涼朝である。
なお、涼風は1935年7月9日に起工し、37年3月11日に進水したが、朝潮は35年9月25日起工、36年12月16日進水である。その上で、二隻とも37年8月31日に就役している。朝潮は涼風より後に起工しながらも先に進水し、しかし、涼風と同日に就役しているのである。このような日付の先後と同日の就役。ここに運命めいた何かを感じるのは、筆者だけであろうか。