概要
『升庵外集』の説では7番目、『懐麓堂集』の説では2番目の子供とされる。
中国語ではヤーツー(Yazi)と呼ぶ。
山犬の首を持った龍の姿をしており、勇猛果敢で気性が激しく、争いや殺戮を好むとされる。
その一方で竜生九子でただ一匹、妻子を持っている為、家族を大切にし、情に厚いという一面を持っており、頼られたら必ずそれにこたえてくれるとされ、自分が守ると決めた人たちに害を与える存在だけでなく、ありとあらゆる悪意悪念災厄を食い尽くし、睚眦に一度目を付けられたが最後、どんなに強大な存在であっても徹底的に追い込まれ、必ず打ち滅ぼされてしまうという。
また、その眼力には凄まじい力が宿っているとされており、敵を怯ませ殺害するだけではなく、ありとあらゆる願望を叶えてくれるとされ、その力にあやかろうと古くから王宮の飾りなどに用いられ、殺す事を好むという気性から、刀の輪や剣の鯉口、罪人を処刑する為に道具に掘られ、三国志時代には軍旗の図案に多く用いられていたという。
睚眦の恨み
戦国時代、范雎にまつわる故事成語。「小さな悪にも、小さな恩にも報いる」という意味を持つ。
范雎を推挙した王稽が「俺への報酬がまだなんでねえの?」と暗に告げ、内心不快に思ったが王に言って王稽を河東の長にした。