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竜破斬

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どらぐすれいぶ

竜破斬(ドラグ・スレイブ)とは、ライトノベル作品である『スレイヤーズ』に登場する魔術である。本作を代表する魔術の一つであり、この詠唱が出来ない奴はスレイヤーズファンに非ず、と言わんばかりの超メジャーな呪文。

表記揺れ

ドラグスレイブ

概要

赤眼の魔王(ルビーアイ)シャブラニグドゥの力を借りて放つ呪文で、主な使用者はリナ=インバース

人間の引き出せる限界魔力(人にはそれぞれ魔力そのものを溜めこむプールみたいなのがあり、そこから魔力をくみ出すバケツギリギリまで詰め込んだのが竜破斬)を全て使用した最大最強の黒魔術。一般的に使用できる魔術としては「これより強力なもんなんかない」と思われている。

一つくらいなら丸ごと消滅させるほどの威力を持ち、アニメ版の各シリーズ第一話のラストでは必ずこの呪文が使われており、リナの代名詞とも言える魔法である。

勘違いされやすいが「爆発を起こして巻き込む技」ではなく「対象を爆発させる技」であり、爆発は単なる二次災害に過ぎない。メカニズムの実体としては物理空間の裏側に存在する精神世界面から呪文の破壊エネルギーを叩きつけ、その余剰エネルギーが物理空間に爆発という形で溢れ出すというもの。その性質上、精神攻撃という側面があり、実体を持たない存在や物理肉体に依存しない魔族にも有効である(これは黒魔術全般に共通することだが)。従って下級魔族ならば即死、中級魔族でもかなりのダメージを与えうる。精神的ダメージとしては、人類が使える最強の精神魔法たる崩霊裂に匹敵するほどだという。

しかし原作小説において当初さほど印象的な存在ではなく、長らくリナの手で使用されることすらなく(初使用はなんと3巻)、決め技どころか有効打になる場面すら少なかった。

リナの代名詞たる存在としてこの呪文を昇華したのはアニメシリーズにおける必殺技扱い、およびギャグ短編シリーズ「スレイヤーズすぺしゃる」における爆発オチ用途であろう。

付け足して言えば、原作長編小説で活躍しなかったのはドラグスレイブが過剰火力になる市街戦・対人戦が多かった(作中でも「町の半分が吹っ飛ぶ」とリナ自身が使うのを躊躇するシーンがある)というのも要因として挙げられる。その分、リナの近接戦闘における技の冴えや駆け引きの手腕、ガウリイとのコンビネーションが描写されてもいるのだが。

長編小説最終章においては、一巻で無効だったドラグスレイブが意外な形で決め手となる。

作中ではカンヅェルとの戦いにおいて、ガウリイの光の剣に上乗せして使用したシーンもある。

なお、赤眼の魔王の力を借りて発動する黒魔法であるが故に、シャブラニグドゥ自身に対しては効果がない。攻撃対象の魔族自身の力を借りた黒魔法は「お前を滅ぼすのを手伝ってくれ」という、あまりにも愚かしい呼びかけをすることに等しいためである。

因みに、この呪文を開発したのは作中で「伝説の魔道士」とされるレイ=マグナスだが、彼はこの呪文の力の源である魔王シャブラニグドゥ(7分の1)の転生体であり、同じ転生体であったルークが使う「魔王剣(ルビーアイ・ブレード)」がリナの「神滅斬(ラグナブレード)」に匹敵する威力を持っていた事を考えると、彼の使う竜破斬も通常のものより遥かに強力だったと思われる。

詠唱

黄昏よりも昏きもの 血の流れより紅きもの

時の流れに埋れし 偉大な汝の名において

我ここに 闇に誓わん

我等が前に立ち塞がりし すべての愚かなるものに

我と汝が力もて 等しく滅びを与えんことを!

この詠唱中「黄昏よりも昏きもの、血の流れより紅きもの」がシャブラニグドゥを示す。

なおアニメ版では「偉大な『る』汝の名において」と詠唱される。また、「埋れし」は原作では「うずもれし」、アニメ版では「うもれし」と読む。

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