概要
CV:松本保典
リナ=インバースの相棒で、自称「保護者」。原作の本編でリナと共に物語全般に登場する唯一の人物。
かつて、魔獣ザナッファーを倒した「光の剣の勇者」の末裔で、超一流の天才剣士。
人物
剣術の腕前は門の間を通して閂を切断したり、剣の上に乗せたコインを瞬断するほどのものであり、それなりに腕が立つリナですら「何をやっているのか目で追えない」と言わしめるなど、おそらく作中でも最強ランク。その他にも菱の実を指で弾き、離れた敵を攻撃するなど結構芸達者な人物。
体力はトロルやオーガに喩えられるほど高く、実際それらの巨体と怪力を持つモンスターを何の魔法的能力も使わず剣一本で仕留めたりバーサーカーを拳で倒したりする、アニメではデコピン一発でサーベルタイガー型獣人の牙をへし折るなど、完全に人間離れしている。
勝率に関してはそれなりに高く、倒した敵の数は多い方。多数相手に戦うときも、撃破する数が最も多いのはたいてい彼。反面、格上相手のかませ犬的扱いを受けることも少なくない。
また感覚は人間のレベルを超えており、リナでさえ気づかなかったゼロスの正体を、出会った当初から見抜いていたと、しれっと衝撃の告白をしてゼロスさえも含めたその場全員を驚かせた。
生真面目かつ実直で鷹揚な人物だが、場の空気を読まなかったり、天然な上とぼけた所がありピントのズレた発言をしては周囲に嘆かれる。リナ曰く、「脳みそキクラゲ」「頭蓋骨の中にパスタが入っている」「クラゲ頭」「スケルトンと知恵比べしてタメ張れる」「オーガの体力にスライムの知能」等。
作中の設定によるとガウリイの魔力容量(キャパシティ)自体はあと一歩で「竜破斬(ドラグ・スレイブ)」が使えるクラスとかなり高いのだが、記憶力がない為魔法を使う事が出来ないとファンから言われている。
戦闘以外は万事に疎く物事には拘らない。リナと同等以上の大食い。
ゼルガディスからは基本的に「ガウリイの旦那」と呼ばれる。2部から登場したルークにも「旦那」呼びされることも。
打算抜きにしても正義感は強く、14巻では自分たちが引き起こした惨事に目を向けようともせず責任逃れの言い訳を垂れ流した神官に対し、短気なリナよりも早く鉄拳制裁をくらわした。
原作一巻では、リナが盗賊の逆襲に遭っている時に勝手に救いに来たが、「いい女かと思ったらドングリ目のペチャパイのチビガキじゃねーかよ」と滅茶苦茶落胆し、たまたま行き先が一緒だったため保護者代わりに付いてきた。このセリフから察するに、どっかの乳しかとりえのないねーちゃん辺りが好きな外見の可能性があるが、ゲーム版や角川つばさ文庫版でその乳しかとりえのないねーちゃんと出会った際にはリナの母親と勘違いしてコブ付き呼ばわりしたくらい(リメイク版ではリナは12歳と原作より幼い)で特にこれといって絡んでもいない。
前述の通り、出会った当初は小柄なリナの「保護者」のつもりでいたが、一連の出来事を共に潜り抜けていく内に、互いに信頼する良きパートナーとなったようだ(恋愛感情は不明。それ以前に脳の中身が危ぶまれている。尚、第1期アニメの関連書籍にて、リナとシルフィールに対するそう言った質問に、どちらも見当外れの発言をした)。
それでも1巻から第二部最終巻までリナの「保護者」を名乗っており(リナもガウリイのことを「自称保護者」と言っている)、保護者としてリナにとことん付き合うつもりとだったり、魔王の腹心や魔王本人から彼女を守ろうとしている。
漫画版
スレイヤーズ(あらいずみるい)
湯上り姿のリナのバスタオルをずり下ろして乳首をさらけ出し、「やっぱり胸が小さい」と評するなどかなり失礼なことをしている(言い換えればリナを性的な目で見ていないと言う事だが……)。
直後の話では敵対者の不意打ちでまたもや服ビリして乳首をさらしたリナを見て敵が「胸がないから男だと思っていた」と困惑。
ガウリイも同意するというこれまた失礼なことをしている(それでいて他の敵は全員気絶させているなど抜け目がない)。
終盤のストーリーでは、ある都市のお嬢様にガウリイの容姿を気に入られ護衛にならないかと勧誘される。何不自由ない生活を約束すると言われたが、まったく興味がないため断ってしまう。
その後、お嬢様の術によって洗脳されてしまい、助けに来たリナの前に立ちはだかる。しかし容赦ない魔法の数々で呆気なくズタボロにされた。
お嬢様は酷過ぎるとリナを非難していたが「ガウリイなら泣きながら謝れば誤魔化されてくれる」と言い返されドン引き。とてもリナには敵わないということで降参した。
オチではガウリイを助けたということでリナから光の剣をねだられたが、洗脳されていた時の記憶はきっちり残っていることを伝える。ウソ泣きしながら言い訳するリナに「それはもう聞いた」と無表情・無関心といった感じでぶった斬っていた。
このためヘソを曲げたガウリイの機嫌をリナが取ると言う珍しいオチが展開された。
超爆魔道伝
原作のように敵幹部の数が少なく、リナとゼロス以外の戦績がかなり引き下げられている。このためガウリイも勝率もかなり下がった。
性格はアホに加え、能天気でマイペースな面が強調されている。
6巻ではゼルガディスと温泉に入った際「背中流してやろうか」と陽気に訪ね、断られても話を聞かずに押し切ってしまった。ちなみにゼルには「人の話聞かないな、このおっさんは……」と呆れられている。
5巻のラハニム戦では、光速で動く彼の影を追うことが出来るためリナとアメリアを助けながら戦う様が描かれた。反撃が出来ないためピンチになったが、その間に作戦を思いついたリナとアメリアとコンビネーションで勝利した。
8巻ではフィブリゾによってリナを誘き出すエサとして拉致されてしまう。その後、鎧となったラルタークに操られる形で刺客として登場。ゼルガディスを寄せ付けない実力を見せ、リナを斬り殺してしまう。
直後ガウリイとしての自我が強くなり、自分諸共鎧を貫くことでラルタークを倒した。しかし再びフィブリゾによって拉致されてしまった。
エンディングでは復活したリナとの取引により肉体を奪った金色の魔王によってフィブリゾは滅ぼされる。約束通り金色の魔王はリナを連れて行こうとするが、ガウリイは必死に引き留める。結果、金色の魔王は光の剣をもらって行くということでリナを返して引き下がったのだった。
外伝小説「刃の先に見えるもの」
原作1巻の直前を描いたすぺしゃる21巻所収。主人公を務め、態度のデカい雑貨屋の親父と共に魔族と闘う。
本作終盤では盗賊に追われる少女を助けようとするが、その少女はどことなく雑貨屋の親父と似ており……。
劇場版スレイヤーズ第一作
ガウリイに良く似た光の剣の所有者ラウディが金髪碧眼のエルフ・メリルーンと共に登場。予告PV等で遠いご先祖様とガウリィ自身がいっているが、ガウリイの話でのみ登場する婆ちゃんと関係があるかどうかは不明。
ファルシェスの砂時計
序盤こそ能天気なキャラだったが中盤から終始シリアスになる。リナに尋問されそうになった敵が拳銃自殺をしようとした時は、瞬時にリナを抱きかかえて凄惨な光景を見えないようにした。また傭兵時代の経験から「自害するような奴の目は大抵は死んでいた。しかし今の奴はギラついていた」と見抜く(後に黒幕の力で生き返れることを知り、ガウリイも納得した)。
これに限らず難しい話に対しても大事な部分は理解する、リナに対して終始気遣った言動を取る、戦闘シーンは少なかったがラスボスに追い詰められてピンチのリナを救う、ラスボスに最後の一撃を決めるなどヒーローに相応しい振る舞いを見せている(飽くまでも主人公はリナのため、ラスボス戦の戦闘描写はリナ中心だった)。
容姿
青い(小説中での表記は黒)鎧は巨大なアイアンサーペントの鱗を加工した物らしい。滑り止めのためにオープンフィンガーグローブをしているが、本編15巻ではこれにまつわるエピソードがある。
原作第3部では新装版15巻で描かれた服装に変わっており、こちらは素手である。
武器
光の剣
ガブリエフ家に代々伝わる家宝。普段は普通の刃を被せているが、物理攻撃の効かない相手(魔族など)には刃を外し、中から光の奔流となったライトセイバー状の真の刃を顕現させる。持つ者の精神力によって威力を増幅させる効果があり、実はガウリイよりもリナが使った方が威力は高い(ただしリナにはガウリイほどの剣才はなく、剣として使うには不向きである)。
かつて魔獣ザナッファーを撃ち滅ぼしたのもこの光の剣である。
第一部が終了するまでは長らくガウリイの相棒だった。
人の精神力を刃に変える、という設定から、初期の頃は「ガウリィが記憶に疎いのは、光の剣に精神力(記憶力)を吸収されてるからじゃ…」などとファンの間でまことしやかに囁かれていた
詳細は該当項目参照。
斬妖剣(ブラストソード)
原作第2部におけるガウリイの愛剣。
フィブリゾ没後に「魔族と闘える魔剣」を捜して放浪していたリナとガウリイが魔力剣を集めていた悪党から奪った剣。当初は本来の刀身に鋼を巻いて表向きの刀身とすることで封印されており、やがて真の姿が判明する。
伝説級の武器ではあるが、使い手を選ぶ危険な代物。その正体は周囲の魔力を吸収することにより万物を断つ魔剣であり、封印を施さなければ鞘に入れることすらできず、地面に落としでもしたら大地をどこまでも突き破ってマントルに直行するとまで言われていた。
とにかく切れ味「のみ」に特化したため扱いづらい事この上なく、ガウリイの様な一流の剣聖のために存在するような武器である。(前述のとおり、そのままだと鞘に入れて持ち運ぶことすら困難なので現在はミルガズィアに切れ味を抑える文様呪法を刀身に施してもらい、事なきを得ている。もっともリナ曰く「それでもガウリィが使うと、ちょっとした岩くらいならあっさり切るくらいの切れ味してるけど」)
見方を変えれば、周囲の魔力を攻撃力に転化する性質上、周囲が高濃度の魔力で満ちていたり、相手が高位魔族のような高い魔力を持っていればその攻撃力は光の剣以上となり、理論上は魔王クラスにも通用する。
クロスオーバー
コラボイベント「スレイヤーズまぐな」にてリナ、ナーガと共に登場・加入。
2019年6月17日 - 7月8日〈第2弾〉
スレイヤーズ!18年ぶりの長編新刊である16巻『アテッサの邂逅』とのコラボ。
リナと共に登場・加入。
イベント『迷惑魔道士再び』あらすじ「今度の旅の仲間は金髪碧眼の剣士。オーディンが施した封印を突破して、あの魔道士が再び現れる。」
使用武器はブラスト・ソード。
属性:聖 クラス:剣士
キャラクタースキルは「勇者の末裔」「フリーの傭兵」「天才剣士」「リナの保護者」。
2021年1月25日から2月8日
富士見ファンタジアレジェンドコラボで登場
2020年11月のコラボイベントでリナ、ゼルガディス、アメリアと共に登場・加入予定。
魔鏡技は「光の剣」。原作での設定を反映し、「光」と入っているが闇属性。
ファンタジア文庫キャラクターが集結していたスマホゲームにもサービス開始時から実装。タイプはブレイバー。
シナリオでは2020年クリスマスイベントで初登場。他の混成世界にいたのだが、ループしているクリスマス世界に喚び出され、主人公たちとサンタ・リナ〈パラレル〉の脱ループに協力する。ラストで元々いた混成世界にもどったため、シナリオ上では本拠地に合流はしなかった。
その後World05で再登場。鋼殻のレギオスを元にした世界で何故か自律型移動都市になっているらしい都立陣代高校で用心棒のようなことをやって(たり千鳥かなめにハリセンでツッコまれてたりして)いた。ここで2部終了後のガウリイであると判明。斬妖剣は紛失しており、光の剣は混成世界に来てから拾ったとのこと。
World05解禁前に同ゲームはサービス終了が発表されており、残念ながらこの辺りの事情が後日談シナリオ等で明かされることはなかった。
2022年にコラボイベントにて登場し、英雄として実装された。モチーフ武器は「光の剣」。
余談
元々は作者が書いていたSF小説の敵役で、その時の名前はガウリイ=ガブリエル。美形であったのは当時から変わらないが、性格は冷酷非情でしかも頭脳明晰と現在とはかなりかけ離れている。
『スレイヤーズ』での彼の天然ボケな性格についてはメタい事を言うならば、作中の世界観を読者に理解させるため、読者と同じく世界観独自の観念や知識に対して無知であるキャラクターが求められ、常にリナ(要するに「知っているのか雷電」「そういえば聞いたことがある」ポジションになる)と行動を共にするガウリイがその役割を背負うことになった。コミカライズ版の独自設定を説明する時も、ガウリイの疑問にリナが答えるという手法が利用されている。
彼の天然ボケで物を知らないという特徴も、その魔法に関して無知であるという部分がどんどん発展していったもので、それに伴い性格も初期から変化していった経緯がある。
ロスト・ユニバースのアニメ版に登場する「闇を撒く者」は、まさしくガウリイを悪役にしたような容姿をしている。登場する戦艦はゴルンノヴァ。声優も同一。
関連タグ
Slayers スレイヤーズ 松本保典 メカクレ 残念なイケメン
表記揺れ:ガウリイ ガウリイ・ガブリエフ
スタン・エルロン:カップやきそば現象。剣の達人同士で性格や雰囲気もよく似ている。金に執着心の強い相棒がいるというのも同一。CV:緑川の友人もいるし。テイルズオブザレイズのコラボにて、実際に共演させる事が可能となった。
心宿:カップやきそば現象。配色が似ている。余談だがスレイヤーズとふしぎ遊戯のCDブック版・アニメ版は声優陣が被っており、収録当時禁句にしていたらしい(松本保典氏はCD版星宿役)。