アメリア=ウィル=テスラ=セイルーンとは、ラノベ・アニメ「スレイヤーズ」シリーズの登場人物である。
概要
CV:鈴木真仁
通称アメリア。セイルーン王国の第二王女(正確には祖父が王位にいるため、王子である第一王位継承者フィリオネル=エル=ディ=セイルーンの次女)であり、巫女頭を勤める。
作中でもかなりの巨乳であり、コミカライズ版ではリナと温泉に入るシーンで比較されている。
巫女らしく白魔術が得意で1部では自身や重症の仲間を治療する回復役を務めた。このほか精霊・黒魔術も高位の術が使える。精霊魔術なら最強の攻撃魔法、崩霊裂(ラ・ティルト)まで使えるのでかなりの実力と言えるであろう。
特筆すべきは自らの手に魔力を宿らせて精神体への攻撃を可能とする精霊魔術「霊王結魔弾(ヴィスファランク)」の使い手であるということであろう(原作でも言及があるが、おそらく武器に魔力を宿らせる「魔皇霊斬(アストラル・ヴァイン)」の応用と思われる)。
とはいえ、戦闘力に関しては一行の中では低い方で、下位魔族グドゥザに二度も不覚を取っている。リナが余りピンチにならない分、そういった役回りを任されたとも言える。
もっとも、本編中に遭遇した敵役の術を参考にしたのか、侮れない汎用性のある補助魔術・黒霧炎を覚えたり、有事に備えザナッファー対策用のメタ魔術を開発したりと、要所要所でサポート役として確かな活躍を見せる場面もある。
『聖王都』の二つ名に反して何かとお家騒動の多いセイルーン王家で育っている関係か、物事に対して白黒つけたがる、良く言えば真っ直ぐな、悪く言えば融通の利かない性格を有している。
次女という立場からも明らかな通り、兄弟としては他にグレイシアという姉がいるが、曰く「だいぶ前に旅に出てしまって以来音信不通」であり本編には出てこない。グレイシアの正体は作品の読者・視聴者にはほぼ公然の秘密であり、作者も公認FCのインタビューで明かしているが、スレイヤーズ作中においては直接の邂逅がない(スピンオフやメディアミックスにおいてはいくつかニアミスするシーンがある)。
また、しばしばゼルガディスとカップリングされるが、これは原作第8巻「死霊都市の王」において、迷宮内を腕を組んで歩くシーンが挿絵として描かれたことに端を発していると思われる(ダンジョンの内部で怖がってゼルガディスの腕にしがみ付いている)。
またそれ以前にも、幹部格の魔族との戦いでピンチになったアメリアを救っている。
原作とその他のメディアミックス作品で、設定や性格の違いが特に際立っているキャラクターである。
原作での設定
「正義」を標榜しつつも、所々でドライな部分が散見される性格。敬語も敬称も使わず女性語で話す。
身長155cmとリナより背が高く、年も近い為、リナを思いっきり呼び捨てにしている(「行くわよリナ!」みたいな感じ)。原作設定の二次創作を作りたい方は注意されたし。
原作初登場は第4巻「聖王都動乱(バトル・オブ・セイルーン)」。リナとは本巻で初顔合わせであり、このため本編の前日談を描いている「スレイヤーズすぺしゃる」には基本的に登場しないが、リナに出会う前の様子を描いた外伝が存在する(この外伝ではメディアミックスでのキャラ付けに近い)。
第二部(第9巻「ベゼルドの妖剣」以降)には登場しなかったが、2018年10月に刊行された「アテッサの邂逅」にてゼルガディスと共に登場。リナたちと一時的に合流して事件解決に協力する。
アニメなどのメディアミックスでの設定
リナより身長が低く、年齢もやや年下であり、リナに「さん」付けかつ敬語で接している。
こちらはドライな部分が完全になくなり、前出の勧善懲悪をモットーとする性格がさらに強く全面に押し出され、事あるごとに「正義」を口にして格好つける。また前出の霊王結魔弾使用時には手の甲に「JUSTICE」という文字列が浮かび上がるようになった。
ゼルガディスに対しては好意を抱いていると思われる描写が明確になされている。
殆どのメディアミックス作品ではこちらの設定が採用されている。
漫画作品「ファルシェスの砂時計」では生足ミニスカに衣装が改変されておりパンチラしまくる。
その割にはオリジナルキャラクターのノアから「パンツ丸出し」と指摘されると頬を赤くして慌ててスカートを押さえている。(裏表紙では恥ずかしいならズボンをはいては? と、言うアイデアが出たのだが母の教えで過激な服を将来着るからと言う返答をした。……それが王家の考えなのか母だけの考えかは不明)
上着は半袖となりマントもマフラーのような装飾に変更され、全体的に露出度が高くなっている(マフラーは描写されないこともある)。
リナを呼び捨てにするなど性格は原作寄りだが、敬語で話したり可愛らしい振る舞いなどアニメ版を反映させた部分もある。パンチラだけではなくリナに胸を揉まれるなどお色気担当であり出番も多め。ゼルガディスとの絡みもそこそこある。
ゼロスを毛嫌いしている他、ゼロスがリナに触れただけでぶっ飛ばして離れさせ「リナに触っていいのはガウリイさんだけ!」と叱り付けている。
正義を語りながら物理的な技で敵を粉砕したり、終盤ではラスボスの側近の1人をケガの功名とはいえ倒している。
最期の戦いではラスボスの半身に本気の「愛」を語り改心してほしいと願ったが、はねのけられて戦闘不能となり、トドメを刺されるところをゼルガディスに庇われる。しかしゼルも戦闘不能となってしまい、決着はルークに託された(ラスボス本体との対決はリナ&ガウリイが務めた)。
クロスオーバー
2020年11月のコラボイベントでリナ、ガウリイ、ゼルガディスと共に登場・加入予定。
こちらもリナに対する態度が原作準拠だが、妹分設定や性格はアニメ寄りにされている。
魔鏡技は「霊王結魔弾」。
オーフェン側の対応キャラクターはボニー。
のちにドラマCD化され、元は原作アメリアなので当然リナを呼び捨てにした……のだがガウリイとゼルガディスには「なんか違和感がある(ボイス付きの作品ではタメ口にならないためだろうか?)」と言われ、リナの強権により却下&さん付けに(戻?)された。
ファンタジア文庫キャラクターが集結していたスマホゲームにもサービス開始時から実装(現在はサービス終了)。タイプはトリックスター。絵師は伝勇伝のとよた瑣織氏。氏は過去にも上記のスレイヤーズVSオーフェンの初出増刊に4コマ漫画を描いている。
シナリオではWorld03に登場。スレイヤーズの他キャラとは絡まず、フルメタル・パニック!のメリッサ・マオやクルツ・ウェーバーとともに混成世界に顕現したセイルーンで奮闘する。
ここにきてようやく戦闘ボイスや本拠地ボイスで公式に「声付きでリナを呼び捨て」が実現した。
開催されたコラボイベントにてNPCとして登場。