CV:伊倉一恵
概要
「赤眼の魔王」シャブラニグドゥの五人の腹心のひとり。称号は冥王(ヘルマスター)。本拠地は神封じの結界の東「滅びの砂漠」。原作第一部におけるラスボス。
腹心の筆頭で五人の中で最強の力を持つ存在であり、魔王が封印され、唯一復活している北の魔王も氷漬けでまともに意思疎通できないため、魔族上層部の行動の指揮はほとんど彼が執っている。後述の経緯により本編時点では直属の部下はいない。
性格は陰険悪辣で、自ら力を使うことよりも策を用いて戦うことを好む狡猾な策略家。
ガーヴやゼロスからは蛇蝎のごとく嫌われ、リナ=インバースも「根性悪魔族」と呼んでいる。
外見で人間を油断させて騙しやすくするため少女と見間違えるような少年の姿をとっている。漫画『超爆魔道伝』では「リナと知り合った少女の姿を奪った」という設定で登場するため、言動や立ち振る舞いがかなり女性的なものになっている。
原作ではスリの少年(ただのモブ)を演じ、リナに攻撃を仕掛けてきたガーヴ一派の魔族(に化けたゼロス)の攻撃の余波に巻き込まれて死んだように見せかける(※)という演出がされた。(人間を戦力として取り込もうとするガーヴの策を潰し、かつ、リナのガーヴに対する怒りを駆り立てるのが目的)
当然死んでなんかおらず、最終局面で正体を現すことに。
(※)ゼロス曰く『…心臓は動いていません』
もともと魔族に心臓などないので、ないものが動くわけはない。『嘘は言わないが、事実を分かりやすく伝えることもしない』ゼロス節炸裂しまくりである。
pixivのイラストではショタとして描かれているが、原作の彼は一切の美点がない作中屈指の外道である。
TVアニメスレイヤーズNEXTにおいて、当時少年役を数多く演じていた伊倉一恵氏の少年らしい演技によってショタらしさが補強された。
精神世界を自由に操り、輪廻転生を視る力で封印の解けかかった魔王の存在を察知することができる。その力を利用して約1000年前にデーモンを大量発生させ争いの種をまくことで魔王の封印が解けやすい状況を作りレイ=マグナスを魔王に覚醒させた。この時に冥神官と冥将軍(裏設定ではいずれも女性)を失っている。
本編では北の魔王から金色の魔王の呪文を使う人間の存在を教えられ、リナに重破斬を使わせ世界を無に帰す計画を立ててそのついでに裏切った魔竜王ガーヴを滅ぼそうと画策。順調に事を進めたが、最後の最後でリナに金色の魔王が降臨(憑依)していることに気づかずに攻撃したことで「彼女」の怒りを買い、逆に滅ぼされる。
この結果をリナは「運よく生き残った」と述べている。スレイヤーズとしては珍しく戦いらしい戦いが描かれなかった敵である(あまりにも圧倒的過ぎて完全にビビったフィブリゾは一瞬で滅ぼされた)。
これに関しては完全にフィブリゾの自滅であり、五人の腹心の筆頭であるフィブリゾと真っ当に戦っていたら苦戦は必至どころか全滅していた可能性が高い。
L様曰く「あとがきをちゃんと読め」とのことである。
フィブリゾの力を借りる呪文(黒魔術)には冥王幻朧呪(ラグナ・ドライブ)、冥王降魔陣(ラグナ・ブラスト)などがあるが、彼が滅んだ後は呪文そのものが使用不可能。
余談であるが、本編開始前の時系列であるすぺしゃるでは、リナがある依頼で適当に高位魔族の名前を出すときにフィブリゾの名前を出しており、その時は「カマドウマの足を長くしたような外見をしており、得意技はセクハラだ」と適当な事を言った。リナ当人は、フィブリゾと関わる予定は無いが、もしも聞いていたら怒りそうな発言と思っている。後に嫌でも
関わる事になるとは思ってなかった様子。
超爆魔道伝
ラスボスとして登場。原作以上にまったく同情の余地のない外道として描かれた。オリジナルキャラクターの少女エリナの肉体を奪っている(リナの知り合いなら誰でもよかったとのこと)。
このためか口調はやや女性的で一人称も一貫して「あたし」だった(決着の寸前に本来の姿が映されたが、その時も「あたし」だった。原作とは容姿が異なるので本当の少女だった可能性が無きにしも非ず)。
容姿自体は変わっていないが服装(上着)が異なる(画像右側)。
リナに重破斬を使わせることで世界の崩壊を目論む(純粋な魔族では他者の力を借りた魔術は使えないため。世界を滅ぼすのも退屈しているからというふざけた理由)。
しかしガーヴ一派は、フィブリゾの動きを察知して先にリナを殺すことで防ごうとする。またリナに利用価値があるなら拉致しようという考えもあった。
そこでリナたちとガーヴをぶつけ、リナの神滅斬でガーヴが負傷した間隙を突いてガーヴを殺害。だがガーヴの置き土産でリナは魔術が使えなくなってしまった。
そこで拉致したガウリイをラルタークに洗脳させリナを一度殺させる。そこからリナを復活させることでガーヴの呪いを解こうとしていた。
結果、リナは力を取り戻すが、ショックを受けたガウリイはラルタークに反旗を翻して殺害。フィブリゾはガウリイを再び連れ去り、リナを誘き出すエサとした。
フィブリゾは決戦の場としてコピー・レゾによって消滅させられたサイラーグを再現する。都市だけではなく人々も再現されているが、余計なことは喋れなくなっていた。
しかもサイラーグの正体はフィブリゾの意志力の具現。つまりリナたちはこの都市に入った時点でフィブリゾの一部に体内に侵入されており、いつでも内部から破壊させられる状態になっていた。
これらの罠を仕掛けた上でリナたちと対峙。
リナ以外の仲間たちの攻撃を無力化すると水晶に閉じ込めて自由を奪う。最後にリナと一騎討ちとなり、簡易版重破斬を撃たれるが精神世界に逃げることでやり過ごし、次に本家重破斬を打たなければガウリイを殺すと脅しを掛ける。
また今の自分の姿がリナと交流のあった「エリナちゃん」を奪った物だと告げ、リナを本気でキレさせる。結果、リナは重破斬の制御に成功。今のリナは上位存在の力を借りているためフィブリゾでも手を出すことが出来ない……と思われた。
先述の通り既にリナの体内にはフィブリゾの一部が入り込んでいる。今リナを破裂させて殺せば制御を失った闇が世界を滅ぼすと勝ち誇る。だが“リナ”は「それであたしを殺せるものなら」と挑発し、激昂したフィブリゾは“リナ”を破裂させた……はずだった。
一瞬で“リナ”は再生する。その現象を目の当たりにしたことで自分が誰を相手にしていたのかやっと気づく。慌てて精神世界へ逃げ込もうとするも“リナ”に掴まれて阻止され、「私の作った世界がそんなにも退屈なら、遠慮することはない。孤独のうちに滅びるがいい」と告げられ、命乞いの叫びを発しながら跡形もなく消滅させられた。
実は重破斬を唱えた際、リナは精神世界でロード・オブ・ナイトメアと契約を交わしていた。自分の存在を彼女に譲る代わりにフィブリゾを倒してもらい、約束通りリナは彼女に連れて行かれそうになる。
しかしガウリイが必死に引き留めたことで烈光の剣を代わりにもらうという条件でリナは返された。
更にフィリブゾに奪われていたエリナも無事に解放されたのだった。
他作品出演
ガーディアンテイルズ
ガーディアンテイルズで開催されたコラボイベントに登場。
ガーヴの残留思念だけでなく彼の残留思念もカンタベリー王国に出現していた。少女に化けて城下町でガーヴが盗賊ギルドに成りすまして悪事を働いている同時期に拉致事件を起こしていた。
相変わらずやりたい放題するガーヴを始末した際にリナ達の前に現れ、交戦状態となった。リナは彼の残留思念も存在していることを予測していた。ゼロスからは「残りカス」と言われた。
あまりにも強力な敵であったがエヴァが魔力塔から魔力を供給したリナが放ったラグナ・ブレードで倒された。誘拐された人々もゼルガディスとアメリアによって救出された。
関連タグ
風の聖痕:スレイヤーズと同じ文庫仲間。2巻にて似たようなコンセプトのショタジジイであるミハイル・ハーレイが登場した。上司の仇である主人公を殺すことで栄誉を手にしようとするが、想像以上に高位の存在だったことを知って逃走を企てるも跡形もなく消滅させられた。