「それは秘密です。」
CV:石田彰
概要
『スレイヤーズ』シリーズに登場するキャラクターである。
常に笑顔を絶やさず、敵か味方かわからない謎のキーマンとして暗躍する。
都合の悪い質問は「それは秘密です」の決めセリフではぐらかすのがお約束である。
のどかな口調で温厚な雰囲気を漂わせているが、本性は極めて冷徹で残酷。
仕事自体は真面目に行うものの支障がきたさない範囲では好奇心や遊び心をのぞかせる悪趣味な一面を持つ。
リナ曰く「談笑してる相手の首を、笑いながらかき切るタイプ」。
主にアニメ版における演出表現としては、普段は笑顔の状態で閉じられている目を開いた瞬間が、冷徹な本性を現した状態となる。
pixivではほぼ「ゼロス」のタグのみで投稿されているので「スレイヤーズ ゼロス」で検索すると良いだろう。
人物
登場時は自称・他称共に謎のキャラクター(通りすがりの謎の神官?)だったが、実は魔族である。
呪符(タリスマン)「魔王の血(デモン・ブラッド)」を所持していたが、これをリナに目を付けられ、彼女の口車に乗せられて物々交換で譲る事になった。
後の展開を見ると仕組まれていた(予定通り)ように見えるが、その時はそもそもリナと出会った事自体全くの偶然で、呪符(タリスマン)を渡す必要もつもりもなかった。では何故渡したのかというと「話の流れでついうっかり」。その事で貸した当人から大変怒られたらしい(事実原作のあとがきで「貸した呪符(タリスマン)返せ」と言われていた)
その正体はかなり高位の魔族であり、「赤眼の魔王」シャブラニグドゥの腹心の一人・獣王ゼラス=メタリオムが創り上げた唯一の側近で、その実力も五腹心達に次ぐ者である。五腹心はそれぞれ神官と将軍を複数生み出しているが、ゼラス=メタリオムはゼロスのみを生み出しているためゼロスは他の腹心の神官と将軍全員分の実力を持っている。(単純に考えて竜神官、竜将軍、海将軍、海神官のそれぞれの2倍、覇王将軍、覇王神官のそれぞれの4倍の実力となる)
千年前の降魔戦争では竜族をほぼ壊滅させた事から「竜を滅せし者(ドラゴン・スレイヤー)」の異名を持つ。(もっとも本人は「猛々しい二つ名は好きじゃない」とあまり好んではいないようである)
嘘は言わないが本質は話さず、相手が誤解しやすい話し方で誘導し、己の都合の良いように動かす。その一方で、自分の言葉自体は嘘を言わないため、リナに上記の呪符を譲ってしまったのも無茶な高額を吹っ掛けて諦めさせようとしたら、リナがその場で相応の対価を用意してしまい、突っぱねる事も出来なかったためであり、その他にもリナに立て替えてもらった昼食の代金の代わりに、破壊された建物を復元した(この小悪事程度の借りに主人たる獣王の名を出したせいで流石に沽券に関わると感じたのか、早々に借りを返すのと、秘密を守ったまま話題逸らすため)ことがあるなど、妙に律儀で真面目な部分がある。
また、ガウリイ=ガブリエフの野生の勘に、他のキャラともども驚いたり、アメリアの魔族の性をついた妙な精神攻撃(単なる嫌がらせだが)にたじろいだり、リナに「後姿がゴキブリ似」とか「パシリ魔族」呼ばわりされて悲しそうな顔をするなど、どこか隙のある性格でもある。
少なくとも、都合の悪いことを力で無理矢理やりこめたり、軽い悪口程度で最悪殺傷に出る様な真似はしない模様。
神官の格好をした黒髪の男性の姿をしているが、本来は「漆黒の錐」の様な形態をしている。
作中のレギュラー陣の中では、間違いなく最強格のキャラクターであるが、「すぺしゃる」四巻あとがきの部下Sの発言によると「中級魔族」らしい。
漫画では
『ファルシェスの砂時計』では解説役的なポジションで登場。
今回は一切戦闘に参加せず、むしろ嘲笑を浮かべてリナを見殺しにするような振る舞いを見せた。
ファルシェスの砂時計は、「事実」を書き換える能力を持つ。ラスボスはこれを利用して「繰り返す平穏な日常」に人々を閉じ込めていた。
実は孤島の位置が世界の理から外れた場所に位置しており、ラスボスは砂時計を媒介に能力を発動させていた。
この地の特性は魔族の役に立つのではと考え調査に赴く。そこでたまたま孤島に流れ着いたリナたちと遭遇し、不可解な現象の正体について語る。
アメリアにはかなり嫌われており、リナの肩に手をかけた瞬間、「リナに触れていいのはガウリイさんだけ!」といきなり投げ飛ばされてしまった。
去り際には目にもとまらぬ動きでルークとミリーナを驚愕させた(またルークの中に潜む「同居人」について触れており、ルークの正体を知っているようだ)。
最後の戦いではラスボスとリナ、ガウリイの戦いを高見の見物。
絶体絶命のリナを平気で見殺しにしようとしたが、ガウリイが身を挺して庇うという対照的な展開が描かれた。
そしてラスボスの弱点を見抜いたリナの猛攻と、ガウリイの最後の一撃によって戦いは終焉を迎えた。
ラスボスと共に砂時計は消え去り、繰り返す日常は正され、孤島の人々は本来の自分を取り戻した。
その後、孤島はゼロスの権限で保護(保管)される運びとなった。
余談
- 原作は5巻から、アニメ版では第二期のNextから登場する。
原作での本格的な出番増、及びアニメ化の相乗効果で活躍が目立ち始めると人気が爆発し、公式の第3回人気投票では主人公のリナを抑え(5147票)1位(6359票)に輝いた。
当時のアニメ雑誌の人気ランキング常連キャラでもあり、未だに根強い人気を誇るものの、演じる石田彰は「ゼロスがどうしてこんなに人気があるのか、いまいちピンとこない」とのことである。
- キャラクターソングがある。キャラクターソングがある。(2曲あるので2回言いました。)両曲とも上記の魔族的な性質は反映されず、90年代J-POP風の明るいもの。
クロスオーバー
スレイヤーズコラボイベント第1弾における一連の事態の黒幕。
イベントの舞台となる世界「アーク」にはありとあらゆる世界の書物を収めた図書館があり、そこに「異界黙示録(クレアバイブル)」の写本がある可能性があった為、アークごと火の海にして処分しようとした。
しかし、彼にはアークへ向かう手段がなく、コラボイベント後編でアークの長・ワイズマンがゲートを開いた際にそれを利用してようやく来訪。真相を聞いたリナ達と刃を交える事になる。
コラボイベント第2弾で、ナーガと共にプレイアブル参戦となる。
魔鏡技は「チェックメイトです」。
ファンタジア文庫キャラクターが集結していたスマホゲーム。(現在はサービス終了)
サービス開始前の参戦未定キャラクターの登場希望アンケートでは圧倒的1位になり、World03開始直前に満を持して実装。タイプは(そのまんま)トリックスター。絵師はミユキルリア氏。期間限定ガチャでレギュラーガチャでは入手不能だった。
シナリオでは契約した相良宗介を先兵にしつつ、主人公たちの前に現れ時には手助けしては消える、おなじみの暗中飛躍。
その後、World05にて再登場。平行世界のフィブリゾにコキ使われていたことが判明。しかしながら全ての世界を無に帰すことを画策していたフィブリゾにはお役所仕事で対応し、全シナリオの最終盤では主人公たちに加勢した。
グローバル版のみスレイヤーズNEXTとコラボする事が発表され、彼のドット絵も公開された。日本版では未定。
関連イラスト
関連タグ
ロックマン・ジュノ:声優ネタに似たような立ち位置・性格のキャラクター。ただしこちらは一貫して敵であり、むしろ戦闘面に特化した能力ではないことから主人公に劣等感・対抗意識を持っている節があった。ただしボスとしてはシリーズでも屈指の強さ。
戸愚呂弟:化け物染みた強さを見せたことから読者の印象に強く残りアニメ化に際して爆発的な人気を得たキャラだが種族ランクはB級という不遇な評価をされた人物繋がり。
キュゥべえ:嘘は言わないが本質は話さず、誤解されやすい言い回しで誘導し、己の都合の良いように物事を運ぶ、という点で同類。もっともキュゥべえは(契約する側が)魔法少女になる事のデメリットや人間を魔法少女にするそもそもの目的について「こちらから聞けば」きちんと答えるので、物事の核心について聞いても「それは秘密です」と答えない彼よりはまだマシ?ともいえる。(まあ普通にキュゥべえの話を聞く分には契約にデメリットがあることまでは考えつかないし、そもそもの目的についても(ほむらのように事前に知ってでもいない限り)こちらから聞くことはないから大して変わらない、とも言えるが)
アルビレオ・イマ:これまた似たような立ち位置・性格のキャラクター