概要
世界最高賞金額を誇り、3月のドバイワールドカップと並び中東の世界的大一番としてすっかり定着しつつあるサウジカップ。
24年は5回目にして初めて日本での馬券発売がスタートすることとなった。
日米を中心とした精鋭たちが、どのようなレースを繰り広げるだろうか。
- ホワイトアバリオとクラウンプライドは3歳時のKYダービー以来2年ぶりの直接対決。当時はクラウンプライドが先着している。
出走予定馬
番 | 枠 | 馬 | 性齢 | 騎手 | 調教師 |
---|---|---|---|---|---|
1 | 14 | カーメルロード(USA) | 牡4 | C.オスピーナ(KSA) | A.アルバダー(KSA) |
2 | 6 | クラウンプライド(JPN) | 牡5 | J.モレイラ(BRZ) | 新谷功一(JPN・栗東) |
3 | 9 | ディファンデッド(USA) | セ6 | L.サエス(USA) | A.ミシュレフ(KSA) |
4 | 13 | デルマソトガケ(JPN) | 牡4 | C.ルメール(JPN・栗東) | 音無秀孝(JPN・栗東) |
5 | 8 | ホイストザゴールド(USA) | 牡5 | J.ヴェラスケス(USA) | D.スチュワート(USA) |
6 | 2 | アイソレート(USA) | 牡6 | J.ロザリオ(USA) | D.ワトソン(UAE) |
7 | 3 | レモンポップ(USA) | 牡6 | 坂井瑠星(JPN・栗東) | 田中博康(JPN・美浦) |
9 | 7 | ナショナルトレジャー(USA) | 牡4 | F.プラ(USA) | B.バファート(USA) |
10 | 10 | パワーインナンバーズ(USA) | 牡4 | A.アル・ファライディ(KSA) | A.モハムード(KSA) |
11 | 5 | サウジクラウン(USA) | 牡4 | F.ジェルー(USA) | B.コックス(USA) |
12 | 4 | セニョールバスカドール(USA) | 牡6 | J.アルバラード(USA) | T.フィンチャー(USA) |
13 | 11 | ウシュバテソーロ(JPN) | 牡7 | 川田将雅(JPN・栗東) | 高木登(JPN・美浦) |
14 | 1 | ホワイトアバリオ(USA) | 牡5 | I.オルティスJr.(USA) | R.ダトローJr.(USA) |
15 | 12 | スコットランドヤード(USA) | 牡5 | L.モラレス | M.アルムロワ(KSA) |
※8番メイショウハリオは歩様乱れのため出馬確定後にスクラッチされ、補欠だったスコットランドヤードが12番ゲートに入っている。斤量は全馬57kg。・・・ただし。
前評価
人気 | WH | JRA | JRAオッズ |
---|---|---|---|
1 | ホワイトアバリオ | ホワイトアバリオ | 2.5 |
2 | デルマソトガケ | ウシュバテソーロ | 4.8 |
3 | レモンポップ | レモンポップ | 4.9 |
4 | ウシュバテソーロ | デルマソトガケ | 8.1 |
5 | ナショナルトレジャー | ナショナルトレジャー | 11.2 |
上位人気の顔ぶれはブックメーカー・JRAとも概ね同じ。ホワイトアバリオに対して複数の日本馬が対抗評価を受けた。なおホワイトアバリオは最内枠で脚質的に揉まれる可能性があることが不安要素となっており、オッズは直前までJRAで2倍台後半とさほど抜けていなかった。
レース展開・結果
着順 | 馬 | タイム/着差 |
---|---|---|
1 | セニョールバスカドール | 1:49.5 |
2 | ウシュバテソーロ | アタマ |
3 | サウジクラウン | ¾ |
4 | ナショナルトレジャー | ¾ |
5 | デルマソトガケ | 1 |
向こう正面では馬群は横に広がって進行。逃げた8番人気サウジクラウンがよく粘ったが、後方から勢いよく上がってきた6番人気セニョールバスカドールがウシュバテソーロと追い比べながら差し切った。やや抜けた1番人気ホワイトアバリオは懸念点が出てしまい伸びあぐねて10着大敗となった。サウジクラウンの人気が控えめだったこともあり3連単は13万4400円とやや高めの配当。
- セニョールバスカドールは6歳にしてこれがG1初勝利でJ.アルバラード騎手とT.フィンチャー調教師は共に本レース初勝利。BCクラシックでホワイトアバリオに、ペガサスワールドカップでナショナルトレジャーに敗れていたがここでまとめてリベンジを果たす形ともなった。
- 上位5頭のうちナショナルトレジャーを除く4頭は昨年のBCクラシックに出走していた馬。3歳有力馬の離脱でレベルが懸念されたBCクラシックだったが、これでレベルが証明された形となった。
余談
・・・と、こうしてすんでのところで差し切ったセニョールバスカドールだったのだが、レース後にアルバラード騎手に制裁金が課された。理由は、『後検量で1キロ重くなっていた』とのこと。とどのつまりは、自身だけ他馬より1キロ重い斤量でレースをして、57kgの斤量でレースをしていた他馬を全て差し切ったということである。斤量1kgで1馬身の差がつくとも言われる競馬の世界で、思わぬハンデを背負わされたにもかかわらず最後はウシュバテソーロに競り勝って優勝したことで、図らずも当馬の評価向上に結びつくことになったようだ。
アンダーカード結果
(太字は日本馬)