概要
『精霊召喚 〜プリンセス オブ ダークネス〜』とは、翔泳社ソフトウェアソリューション局が1998年6月25日に発売したプレイステーションのゲームソフトで、ジャンルは恋愛シミュレーションRPG。キャラクターデザインは青山総一(明日香景介)で、類似作品にルナウイングがある。
全13章で各章ごとに戦闘があり、戦闘終了後に発生する会話イベントで各精霊との関係を深めていき、エンディングを迎えるようになっている。
ゲームでは描き切れなかった設定等は、小説版である「小説 精霊召喚 〜プリンセス オブ ダークネス〜」で補完されている。
ストーリー
主人公フィットは、人里離れた山の中で、病気の父と二人で暮らしてきた。
15歳の誕生日を迎えた日、父から自分が光の一族の王子だということ、双子の妹がいることを告げられる。父はフィットに、『光』『火』『水』『風』『地』の五大精霊と契約を交わし、妹である光の王女を助けて、共に魔王を倒すように遺言を残して亡くなった。
父の埋葬を終えて、旅立とうとしていたフィットの前に一人の少女が現れる。少女の名はプリム。
光の精霊で、フィットが生まれたときからずっと見守ってきたと言う。プリムと契約したフィットは、妹レナを助けて魔王を倒すために旅立った。
登場人物
フィット 声:関智一
主人公。15歳。世俗を離れ、15年間、育ての父親と二人で暮らしてきた少年。死に際の父から、自分の素性を知らされて、魔王を倒す決意を秘めて旅に出る。正義感が強い性格で少々お人好し。近衛兵であった義父の手ほどきを受けてきたため、剣術の腕は優れている。
プリム 声:長沢美樹
ヒロイン。光の精霊。外見年齢は18歳の少女。五大精霊の一人で最初に仲間になる精霊。フィットが生まれた頃からずっと彼を見守ってきた。
温厚な性格でお姉さん気質。精霊たちのまとめ役になっている。戦闘では槍を用いて戦う。
ちなみに、正式にはプリム・ラング・ライトニングという名前で、その後に歴代の精霊の名前が延々とつくので、実際はとても長い名前。
シュラ 声:久川綾
火の精霊。外見年齢は17歳の少女。プリムに次いで仲間になる精霊。気性が激しく短絡的な性格。口調も荒いが、根はお人好し。水の精霊マームとは相性が悪く、よく喧嘩する。戦闘では素手による肉弾戦が得意。
マーム 声:南央美
水の精霊。外見年齢は17歳の少女。お洒落で丁寧な口調をしているが、意外とお転婆で気が強い。火の精霊シュラとはことあるごとに喧嘩をしたりして、問題を起こす。戦闘では鞭を用いて戦い、五大精霊のなかで唯一回復魔法を使う。
シルク 声:永島由子
風の精霊。外見年齢は16歳の少女。妖精たちと仲が良い。人見知りが激しく、内気な性格。妖精たちから人間に対する様々な噂を聞いているため、人間に不信感を抱いていた。戦闘では弓を使った遠距離攻撃を得意とする。
ガイア 声:緒方恵美
地の精霊。外見年齢は19歳の少女。冷静でいつも落ち着いている。戦闘では斧を用いて戦う。
ミュウ 声:笠原弘子
魔族にいじめられているところをフィットに助けられた妖精。ピンク色の丸い体に2本の角とコウモリのような一対の翼を持っている。いつもミュウミュウ鳴いて元気に飛び回っていることから、『ミュウ』と名付けられた。フィットにとても懐いている。小説版では、ドラゴンの幼生体であることが描かれていて、ドラゴンに変態してフィットたちを魔王の城へ運ぶなど、それなりに活躍している。しかしゲームでは、戦闘はおろかストーリーにも絡まないマスコットキャラクター的存在になっている。
レナ 声:高橋美紀
光の王女でフィットの双子の妹。15年前の戦乱のとき、魔族に誘拐された。魔族に体を操られながらも強い精神力でずっと抵抗を続けている。明るく活発な性格。小説版では、魔王を倒した後、政治に疎いフィットを補佐して城の執務を一手に引き受けるなど、かなりのやりくり上手な面を見せていた。
フィットの父
光の王直属の騎士。光の一族の城が魔族に襲撃されたときに、光の一族の王からフィットとレナを託された(しかしレナは逃げる途中で魔族に拉致されてしまった)。それ以来、自分を父と偽ってフィットを育ててきた。元々魔族に負わされた傷であまり長くない命で、フィットが15歳のときに彼に真実を告げて亡くなった。
光の王
光の一族の王。フィットとレナの実父。15年前、魔族に国を襲撃されて、当時の五大精霊(プリムの母親たち)と共に立ち向かうが戦死した。