プレイステーションクラシック
ぷれいすてーしょんくらしっく
発売予定日はちょうど初代PS発売から24周年。
任天堂のファミコン、スーパーファミコンの小型復刻版は既に登場しており、プレイステーションクラシックが32ビットゲーム機としての小型復刻版は初である。
外観からしてSCPH-7500までのプレイステーションをモデルにしているようで、公式に使われる事なくSCPH-9000で廃止された外部拡張コネクタカバー部分も外観だけ再現している(外観だけでカバーは外せない上に中には該当する端子すらない)。
コントローラは振動もアナログスティックのデュアルショックではなく、初期のプレイステーションコントローラになっている。
OPENボタンはディスク複数枚ソフトでディスク交換が必要な場合のタイトルで使用する。
第一弾発表ソフト
残念ながら復刻ゲーム機としての評価はけして高いとはいえない。
無地の背景に無音のメニュー画面、各ゲーム事にセーブデータがひとつしか記録できない。収録ソフトも20本と他の復刻ゲーム機と比較して少ない本数、ラインナップもトゥームレイダーやクラッシュ・バンディクーといったプレイステーションを代表するタイトルが入ってないなど微妙という意見が多い。
さらには入力遅延がある事が購入者から多数言及されている。また、収録タイトルの一部ではオリジナル版ではありえない不具合が発生した等も報告されている。
こういった詰めの甘さがあった為か、復刻ゲーム機のムーブメントに乗っかって急造した様な印象が強く残ってしまっており投げ売り価格で売られるケースもあった模様。
肝心のプレイステーションのエミュレータは「PCSX ReARMed」を利用したものである事が解析者によって判明している。どうやらこのエミュレータの一部を改変しているようなのだが、このエミュレータを使用する事においてはこのままだと問題になる事が指摘されている。
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また、一部のUSBキーボードをコントローラ接続端子に接続してESCキーを押すとエミュレータのメニュー項目が出現するとの報告もあった。
有志が分解して内部を解析した結果、
CPUはMediaTek製の安価なスマホ用のCPUでCortex-A35(1.5GHz)4コア、GPUにPowerVR GE8300を内蔵したタブレット向けSoC
メモリはSamsung DDR3で、512MB×2
Realtek製のコントロールチップ(おそらくオーディオコーデック用)
とプレイステーションのエミュレータがかろうじて動く程度のスペックしかなく、遅延や動作不良もCPUとメモリのパワー不足の影響が大きいのではと分析している。
このようになってしまった理由についてだが、メガドライブミニやPCエンジンminiなどを手がけレトロゲームの移植に定評のあるM2がプレイステーションと同世代であるセガサターンミニの発売の可能性に聞かれた際には「現行のハードへの移植ならば比較的容易だが、単独の復刻ゲーム機として発売するのはコスト的に難しい(要約)」と発言しており、2018年時点で32ビット機の復刻ゲーム機を9980円で発売すること自体にそもそも無理があり、上記のような残念仕様も極限までコストを切り詰めるための苦肉の策の結果だと思われ、ソニーが公式のエミュレートプログラムを用意して使わなかったのも同様にコストダウンのためだと考えられる。