織斑千冬
おりむらちふゆ
諸君!私が担任の織斑千冬だ!君達新人を1年で使い物にするのが仕事だ。
主人公・織斑一夏の実姉。長い黒髪を一本結びにしたクールビューティー。
IS操縦者として華々しい経歴を誇り、女性ファンが非常に多い。校則を破った生徒に対し、鉄拳制裁も厭わない厳格な性格だが、プライベートでは羽目を外して飲んだくれるなど案外ずぼら。
一夏からは「千冬姉」と呼ばれているが、学園内では「織斑先生」と呼ぶように言いつけている。公私ともに厳しく接しているが、それらはすべて期待の裏返しであり、内心では温かく見守っている。長らく両親不在という環境下におり、早くから働きに出ているせいで家事全般が苦手。
大変な弟思いであり、周囲の人間からも指摘されている。基本的には放任主義を貫いているらしく、異性との交遊関係なども口を挟まない。しかし、第3巻では「(お前らに)一夏はやらんぞ」とヒロイン勢に告げ、第4巻では「弟は姉のものだろう?」という爆弾発言を残している。
ヒロイン勢の一夏争奪戦についても同じく、エスカレートした際は鉄拳制裁により止めるものの、基本的にあまり口出せずにいる。しかし、物語中盤からは弟の鈍感ぶりに呆れ返ることも多く、「いいかげん相手は1人に決めろ」「天然ジゴロ」「節操なし」などと苦言を呈している。
ISの開発者である篠ノ之束とは友人同士の間柄であり、ISの開発初期から関わっていたために高い操縦技術と知識量を持つ。
元日本代表のIS操縦者。第1回IS世界大会「モンド・グロッソ」で優勝し、さらに公式戦での無敗記録も保持していたが、第2回大会の決勝戦を前に発生したある事件を解決するため大会を棄権。以後は突如IS操縦者を引退し、事件解決に協力してくれたドイツ軍への借りを返すためにIS部隊の教官を一時期勤めていた(ラウラはその時の教え子)。その後、1年の空白期間を経てからIS学園の教師になった。
引退したとはいえ現在でもその実力は衰えを見せておらず、IS用の武器を生身で振り回すなど超人的な能力を持っている。
ストーリーの根幹に絶えず絡んでくる立場上、シリアス回における存在感は際立っている。そういった意味では、ライトノベルを代表する「姉キャラ」の1人に数えられる。
白騎士(しろきし)
第零世代型にして最初に製造されたIS。実質的に千冬の専用機だった可能性が極めて高い。
その事実を知るのは本人と束のみだったが、臨海学校の際に一夏たち専用機持ちの面々の前で束が仄めかす程度に言及している(「私の予想ではバスト88センチの…」まで言ったところで千冬に止められた。一夏は勘づいたが、他の面々がどこまで察したかは明言されていない)。
現在はコアを初期化して解体し、企業などに技術提供の形で公開され、第1世代型の開発基盤となっているので現存していない。コアは白式のコアに転用されていることが判明した。
デザインは白式と似ており、最新のISに比べると小型。
暮桜(くれざくら)
白騎士に次いで開発された第1世代型。
千冬が公の場で使用した第1世代型IS。刀剣型近接武器「雪片」のみを備え、単一仕様能力「零落白夜」によって第1回モンド・グロッソを勝ち抜いた。
現在は何者かとの私闘により、コアと機体共にIS学園地下特別区画にて石像と化し凍結状態にある。
零落白夜(れいらくびゃくや)
単一仕様能力。発動範囲に触れたエネルギー全てを消滅させる。相手のエネルギー兵器による攻撃を無効化したり、シールドバリアーを斬り裂いて相手のシールドエネルギーに直接ダメージを与えられる暮桜最大の攻撃能力。自身のシールドエネルギーを消費して稼動するため、使用するほど自身も危機に陥ってしまう諸刃の剣でもある。
白式の場合は雪片弐型の刀身が割れて、ビームサーベルのように零落白夜の光刃が展開されるが、展開装甲を持たない暮桜の雪片がどういう形で零落白夜を発動させていたのかは明言されていない。
※ネタバレ注意
12巻ラストにて、束の口から出生の秘密が明かされた。
その正体は織斑計画(プロジェクト・モザイカ)と呼ばれる究極の人類を作り出そうとする計画の中で生み出された成功試作体。
千冬が試作体1000番にして第一成功例、一夏が第二成功例。それに付随する形で作られた計画外の試作体がマドカである。
千冬が生まれるまでに少なくとも999人もの失敗試作体が存在したことになるが、その処遇・末路に関しては触れられていない。
一夏も彼女と同系の計画で作られた生命体となる。
そのため姉弟といえば姉弟なのである。
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