概要
生白い体色のエビ、あるいはシャコのような姿をした蟲型のエネミー。
体から無数の手足を生やし、頭部には巻貝らしきものを被っている。不気味な挙動でカサカサと動き回るほか、節足動物らしく尻尾を立てて気門で呼吸していることもある。
腐敗の女神の落とし子としてエオニアの沼から湧きだしたものの、見捨てられたとされる存在で、外見は怪物そのものだが高い知性を持つらしく、自ら作った武器で武装している。
中には人間と同等の知性を見せる者もいる。
DLC『黄金樹の影』にも登場するが、影の地では赤い体色の個体しか登場しない。
戦闘能力
遠距離の相手に対しては背部から「蟲糸」を分泌・噴射して攻撃を仕掛けてくる。
一度に無数の糸が発射されるので直撃すると大ダメージを受けるうえ、弾速や誘導性も高く、物陰に隠れるか着弾直前にローリングするなどしないと回避できない。
状況によっては遠距離や高所から一方的に撃ちまくってくる。
近くの相手には手にした「蟲のグレイヴ」による近接攻撃を仕掛ける。
普通の斬りつけや突きのほか、背伸びするようなチャージ動作からのリーチの長い振り下ろし攻撃や、褪せ人の側面にカサカサと回り込みながら攻撃を仕掛けてくることが特徴。
特に回り込み中は攻撃が当たりづらい上に強靭値が増して怯みにくくなるので厄介である。
近接攻撃と同時に蟲糸を撃ってくることもあるが、流石に糸の発射量は減るほか、懐に飛び込めば回避もしやすい。
また、周囲で毒や朱き腐敗の状態異常を発症した者がいると攻撃力が上昇する能力を持つ。
弱点は炎属性。凍傷や出血も効くが、毒や朱き腐敗はほぼ効果が無い。
みんなのトラウマ
主にケイリッド地方に棲息しており、「ケイリッドの宿場跡」や「腐れ病の教会」などを群れで占拠している。基本的には一般エネミー扱いだが、アルター高原の「煮え立ち川の洞窟」ではボスとして二体セットで登場。能力はHPが上がっている程度で、一般エネミーとして登場する個体と大差はない。また、「腐れ湖」の「大回廊」にはケイリッドに棲むものより強力な個体が多数徘徊しており、腐敗の女神を祀っている様子が見られる。
しかし、特にプレイヤーの印象に残っているのは小規模ダンジョン「サリアの結晶坑道」に棲息する一群だろう。このダンジョンはケイリッドの中央部にあるのだが、ゲーム開始直後に行ける「竜に焼かれた廃墟」の宝箱を開けると転送罠が発動し、この結晶坑道内部へ転送されてしまう。つまり、初期ステータスかつ初期装備、まだ操作すらおぼつかない状態で、ゲーム中盤相当のダンジョンのど真ん中へ送り込まれる可能性が高いのである。
転送後は祝福に接触しないとファストトラベル出来なくなるので、自力でダンジョン入り口まで脱出することになるが、転送地点の小屋付近には腐敗の眷属が待機しており、高所から即死級の威力を持つ蟲糸を撃ちまくったり、回り込み攻撃で意表を突いて褪せ人を迎撃、小屋へと逆戻りさせてしまう。
プレイヤーの中には坑道から脱出できず攻略を投げだした者もいるのではないだろうか。
……坑道を出た先にも、エオニアの沼という絶望的な光景が広がっているのだが。
関連キャラクター
腐敗の幼生
名前通り、腐敗の眷属の幼生と思しきエネミー。
まだ幼いためか直立歩行できずに這っており、武器も持っていない。しかし攻撃性は高く、接近すると蟲糸や飛びつきで攻撃を仕掛けてくる。
「ケイリッドの宿場跡」地下に彼らの巣窟があり、「腐敗の信徒」に守られて育っている。不気味なカビに侵された石棺の陰から幼生が飛び出してくる様子は、悪夢と言うほかない。
腐敗の信徒
頭部から巨大なキノコを生やした怪人。朱い腐敗に心奪われた信徒らしく、腐敗の地に根付くための免疫を得るためにキノコを纏っていると思われる。
手にした杖を振り回したり、毒霧を発生させる誘導弾で執拗に攻撃してくる。
毒沼のある洞窟に出現することが多いほか、同じ対象を信仰しているためか腐敗の眷属と共存している地域もある。
腐った野犬
ケイリッド地方に棲む野犬。
フロムソフトウェア作品の犬らしく素早く攻撃性が高いうえ、相手に噛みつくと朱い腐敗の状態異常ゲージを蓄積させる特殊効果を持つ。
腐敗の眷属が連れて歩いている個体がおり、どうやら飼育されているようだ。
拾い虫
DLCに登場するムーアの協力者。
外見は白い腐敗の眷属そのものだが友好NPCであり、会話するとアイテムの製法書を貰える。一体でも殺すと貰えない製法書が出るうえ、二体殺すとムーアが侵入して襲ってくる。
聖戦教会の近くにいる個体は負傷して死にかけているので、ある手段で回復する必要がある。
腐敗によって食料を加工する技術を持つらしく、肝や亀首を薬液に漬け込む製法書が多い。臭いはキツいがそれがまた癖になるとか。また、霊馬トレントを喜ばせるアイテムも作っている。
関連装備
蟲のグレイヴ
腐敗の眷属が武器として所持している斧槍。
貝類の殻を磨き出して形成された神秘的なデザインが特徴。
斧槍としては最軽量であるうえに必要能力値も低く、それなりの攻撃力を備えている。
変質強化にも長けており、上質強化なら筋技Bになるほか、炎・信仰・出血属性を持たせることも可能など、持ち主の不気味さに反して汎用性の高い武器と言える。
また、魔力・炎・雷・神秘属性のカット率が僅かに上がる特殊効果も持っている。
腐敗の眷属からのドロップのほか、「腐れ湖」や「聖樹の支え、エブレフェール」でアイテムとして入手できる。
蟲糸
腐敗の眷属が使用する能力を再現した「腐敗の祈祷」。
万歳するような動作と共に、背中から無数の粘つく糸を発射する。
敵のものに比べると弾速と射程は落ちているもののの誘導性は高く、貫通属性があるうえに射程内では障害物に当たらなければ消えない特性を持つ。
特に大型のエネミーに対しては多段ヒットして大ダメージを与えられるので有効な祈祷と言える。
その見た目から某サーカスを想像する者もいるとかいないとか。
ミリセント関係のイベントを進めると、賢者ゴーリーが販売し始める。
この祈祷を知るゴーリー自身にもある秘密があり……
蟲糸の槍
DLCで追加された蟲糸の強化版。糸を槍状に束ねて左右から挟み込むように発射する。
溜め使用により威力を強化することも可能になった。相変わらずの誘導性と多段ヒット能力を持つほか、糸自体の単発威力や射程距離も向上している。
大型エネミーの多いDLCにおいては特に有効な祈祷と言える。
「ラウフの古遺跡」でアイテムとして入手できる。
腐敗眷属の歓喜
眷属たちの喜びを示したタリスマン。
(装備者自身を含む)周囲に毒状態、朱き腐敗の状態異常を発症した者がいると、装備者の攻撃力を上昇させる効果を持つ。
「煮え立ち川の洞窟」でボスバージョンの腐敗の眷属を倒すと入手できる。
腐敗の眷属の遺灰
散々悩まされた腐敗の眷属を味方として召喚する遺灰。
FP消費は重いが攻撃性能が高く、グレイヴや蟲糸で積極的に攻撃を仕掛けてくれる。素の攻撃力は低めに設定されているので、毒や腐敗で攻撃力が上がる特性を活かしていきたい。
体が大きいので被弾しやすく、炎など属性攻撃に弱いなど防御面に弱みを抱えていることが難点。
「ケイリッドの地下墓」でボスの墓所影を倒すと入手できる。