概要
RPGなどに登場する特殊な地形。
一応、現実にも火山や鉱毒、工業廃水等で汚染された地帯に存在する模様。
紫や緑などの毒々しい色の水面を持つ沼であり、足を踏み入れるだけでHP(体力)を消耗したり、毒或いは猛毒の状態異常に陥ってしまう。水や泥に足を取られて移動スピードが低下することも多い。アクションゲームに登場した場合は落ちた時点で即死することも珍しくない。
基本的には回避しながら進むことが多いが、どうしても通行しなければならない場所に毒沼が存在したり、毒沼の中に貴重なアイテムが隠されている事もある。
また、付近に棲息するモンスター等も毒属性の攻撃を仕掛けてくることが多く、解毒手段や毒耐性を持つ防具を用意しなければ踏破は困難である。
ゲームにおける毒沼の例
ドラゴンクエスト
通称毒の沼地。全シリーズに登場する地形。エンカウント率が高く、侵入すると一定距離を移動するたびにダメージを受ける。ただし一部作品を除いて毒状態には陥らないため解毒手段は必要ないことが多い。受けるダメージ自体も僅かなので、ほとんど危険地帯を示す演出のような扱いである。
初期の作品では広大な毒沼の中にストーリー進行に関わる重要なアイテムが隠されていた。また、竜王の魔力によって野原が毒沼に変えられてしまったという設定があり、リメイク版では竜王を倒すと毒沼が消滅・花畑へと姿を変える。
フロムソフトウェア作品
処女作キングスフィールドシリーズの頃から度々毒沼が登場する。
侵入すると毒の状態異常値が上昇していくという仕様で、解毒アイテムや毒耐性防具を持たずに踏破しようとするとHPがどんどん削られていく。また、水に足を取られて歩行スピードが低下するうえローリング回避が出来なくなるため、敵に取り囲まれると死が待っている。
なんらかの条件を達成すると毒沼が消えて安全に歩けるようになることもある。
デモンズソウルには『腐れ谷』、ダークソウルには『病み村』、『ファランの城塞』、エルデンリングには『エオニアの沼』『腐れ湖』などの広大な毒沼を歩かされるステージがあるが、いずれも生理的嫌悪感を強調した悍ましい演出に満ちており、徘徊する敵も不快害虫をモチーフにしたものだったり、グロテスクなうえに攻撃力が高かったり、どう見ても狂人だったりと非常に厄介である。ただし、貴重なアイテムが隠されている事も多いので、解毒アイテムを消費してでも探索する価値はある。
現フロム・ソフトウェア代表取締役社長宮崎英高氏が2022年のエルデンリング発売前に受けた海外メディアからのインタビューでは「(ゲーム内マップに)「毒沼を作るのが大好きだと気づいた」「プレイヤーが毒沼にどういう印象をもつかは理解しているものの、気づけば毒沼を作っており自分でも止められない」と告白(英語元記事)した。
また、ACVDのラスボス『N-WGⅨ/V』が特殊な粒子をまき散らす攻撃も、地形が汚染されて継続的なダメージを強いられるため「毒沼」と呼ばれることがある。
モンスターハンターシリーズ
『沼地』や『原生林』に存在する地形。昼間は無害だが、夜になると紫色の毒素が噴き出す危険地帯となる。理不尽なことにハンターやオトモアイルーが侵入すると毒状態に陥ってしまうが、モンスターは全く影響を受けない。また、『瘴気の谷』の最深部には強酸性の泉が存在し、ハンターが落下するとすさまじい勢いで体力が減っていく。
Half-Lifeシリーズ
おもにHalf-Life2に登場する放射性廃棄物で汚染された沼。
前作のような研究施設内ならともかく、都市内外の下水道や湖沼すらこのような状態に陥っているあたり、コンバインによる統治の横暴さが窺える。
当然人体には致命的な環境であり、HEVスーツを纏っていてもダメージを受けてしまう。その為、進行ルートに存在する場合は周囲のガラクタなどを利用し、水との接触を避ける物理学的ギミックが存在することが多い。なお、ゾンビやヘッドクラブは耐性があるのか平然と水底に隠れている。
ドカポンシリーズ
地上にあるダメージマス。ここで停まった場合は勿論、通過するだけでも毒状態になる。
ルーレットで大きな目を出した際、うっかり通行ルートをコンピューターの判断に任せてしまい、その結果として通行してしまうケースが後を絶たない。
特定のアイテムを持っていれば問題ないが、PS版など一部の作品では伝染病を感染させてくる危険なモンスターも出るため、アイテムを持っている場合でも、通行するのはともかく停まるのはあまりオススメできたものではない。しかし、他のプレイヤーにとっても条件は一緒。言い換えれば、毒沼地帯をいかにして相手への妨害手段として活用できるかがポイントになってくる。
作品によっては、逆に戦闘が発生しないため、毒を覚悟で戦闘を避けるためにここを狙う戦術が成り立つことも。
バハムートラグーン
本作では地形の一種として登場し、ここに浸かっている状態で自フェイズを迎えたユニットは、毒状態に罹っていなくても毒状態のダメージを受ける仕組みになっている(また、一定確率で毒状態そのものにも罹る)。言い換えれば、毒状態に罹るとどんな地形にいても毒沼と同じダメージを受けるということになる。
この毒ダメージは毒属性を持っており、毒属性に耐性があればダメージを受けない(毒「状態」に耐性があっても毒「属性」に耐性がなければダメージは受ける)。毒状態に罹っても毒属性に耐性があれば関係ない。まして毒属性を吸収できる状態ならば、毒ダメージが回復に変化する。わざと耐性を外してから毒を受け、吸収装備を身につけて毒で回復するテクニックも。
敵モンスターも同じ法則が適用されるため、毒吸収の敵がここに陣取っているとなかなか倒せない。回復属性を当てると浄化して「沼」に変化するため、これを活用して毒を取り除くのも手。また、逆に「沼」に毒属性を当てると「毒沼」に戻る。