概要
後に世界的な大スターとなるディズニーキャラクターミッキーマウスとミニーマウスの初めて一般公開された作品。(厳密には、プレン・クレイジーが初出演作として正しい)
これに由来して、ミッキーとミニーの誕生日は11月18日となっている。
また、登場人物のCVを全てウォルト・ディズニーが担当しているのも特徴。
元々はサイレントアニメとして制作されていたが、1927年にトーキー(音声付き)映画「ジャズ・シンガー」が公開された事で「これからの映像作品はトーキーが主流になる」と確信したウォルト・ディズニーによって一から音声付きのアニメーションとして作り直された経緯がある。
よく誤解されるが、世界初のトーキーアニメーションではない。
このアニメーションが公開されるよりも前にインクェル・スタジオ(現:フライシャー・スタジオ)が音声付きアニメーションを公開している。
ストーリー
とある小さな蒸気船の乗組員のミッキーマウスと、その船長のピート。
勝手に船を操縦していたミッキーをピートが叱りつけながらも船は港へ到着し、家畜を乗せて再び出航。
置いてけぼりを食らいかけたミニーマウスもミッキーの機転で何とか船に乗るが、彼女が持っていた楽器や楽譜をヤギが食べてしまった事で、面白おかしなミュージカルが湧き起こる。
他作品への出演
ディズニーとスクエニのコラボタイトルの一つ『キングダムハーツ2』では、この短編アニメをモチーフにしたワールドが「タイムレス・リバー」という名前で登場する。
ミッキーマウスが治めるディズニーキャッスルの過去の世界という設定で、このワールドではありとあらゆる物がモノクロ調になる。
このワールドにいる間のみ主人公のソラは短編アニメのキャラクターのようなデフォルメされた姿になり、さらに仲間のドナルドダックやグーフィーも過去の短編アニメーションに出演していた頃の姿になる。
現在
ミッキー/ミニーマウス初出演作品である今作だが、2024年1月1日をもって著作権が消滅、実質的にパブリックドメイン化した。これは制作年の1928年から95年が経過し、米国著作権法の保護期間を超過してしまったことが原因である。
だが、著作権が切れたのは『蒸気船ウィリー』内の初代ミッキーであり、現代版ミッキーの著作権には何の影響もないことは留意しておきたい。
似た事例として、2022年に著作権切れとなった『くまのプーさん』が挙げられる。
こちらも著作権が切れたのはよく知られたディズニーによるアニメーション版ではなくA・A・ミルンによる原作の方なので、それを題材とした二次創作のホラー映画『プー あくまのくまさん』が制作されている。
そして今回も、ネット上では著作権が切れた同日に二次創作ホラー作品の制作報告が多数挙がっている。
……もはや語るまい。
関連イラスト
夢の国チキンレース参加者によるネタ系の作品もちらほら。だが現在は著作権切れによってチキンレースが成り立たない…かもしれない。
関連タグ
藁の中の七面鳥・・・作中で演奏された楽曲