概要
「藤子・F・不二雄作品初の集大成」を謳い、約46,000ページ・約3,500話に及ぶ藤子・Fの漫画作品の網羅を目指して全4期+追加刊行1作品にわけて刊行された。
既刊単行本未収録作品や「オバケのQ太郎」などのように長らく絶版となっていた作品、長らく埋もれていた初単行本化作品も網羅している。
2021年からは電子版の刊行も開始した。
特徴
基本構成
全巻とも口絵・漫画本編・巻末企画で構成されている。口絵では過去の単行本の表紙に使われたものなどの収録作品のカラーイラスト数本を掲載し、本編は後述の特殊な収録方式を用いているドラえもんを除いて掲載雑誌ごとにまとめる形で収録されており、巻末企画では収録作品の初出リスト、掲載当時の予告や記事のスクラップ、関係者や藤子アニメの声優、藤子Fファンの著名人などによる解説が掲載されている。
月報
各巻ごとに異なる月報が織り込まれており、収録作品の解説や在りし日のF氏の写真を紹介する「1/f写真館」、収録作品が執筆された当時の世相を振り返る「タイムテレビ」、巻末解説担当者の紹介や同時期刊行作品及び次回の刊行作品の紹介などで構成される。
この月報は電子版にも収録されている。
学年繰り上がり収録
「ドラえもん」において採用されている収録形式。
ドラえもんは学年誌を中心に掲載された作品だが、当然学年誌はそれぞれの学年の子供しか読まない雑誌のため、年代によってどのドラえもんを読んだかは当然異なる。そこで本全集では「〇〇年度生まれが読んだドラえもん」として読者の生まれた年代順に並べ、小学一年生4月号から六年生3月号までの原則72話をひとまとまりにして「一年生3月号掲載分の次は次年度の二年生4月号…」といった風に当時の読者の6年間を追体験することができるようになっている。当時の読者の追体験ができるよう、てんとう虫コミックスでは4年生に統一されているのび太の学年も、雑誌掲載当時のまま各雑誌の学年となっている。
なお、ドラえもんの連載が開始した1969年度時点で小2~小4だった年代のように連載開始が小1からではない学年や、途中で連載休止を挟んだ(例として自分たちが小6の時の1973年度より小5・小6での連載が始まったため自分たちが小5の時の1年間のみ雑誌上でドラえもんを読まなかった1961年度生まれ)、新作のかわりに再録が掲載された号があったなどで掲載話数が72話に満たない年度も存在する。