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藤木源之助

ふじきげんのすけ

藤木源之助とは、南條範夫の小説『駿府城御前試合』およびそれを原作とする山口貴由の漫画『シグルイ』の登場人物。

人物編集

CV:浪川大輔


『駿府城御前試合』の第一話『無明逆流れ』から登場する隻腕の剣士。

岩本虎眼の開いた虎眼流の事実上の後継者であり、御前試合の第一試合において虎眼流と因縁深い剣士・伊良子清玄と闘う。


漫画『シグルイ』では本編の主人公を務める。

物静かで感情を殆ど顔に出さないストイックな性格の持ち主であるが、狂気じみた執念を内包しており、常人離れした剣術や体術もその性格から生み出された。


元々は百姓の子「源之助」として生まれ、上記のような性格から両親からも家畜同然の扱いを受けていたが、ある日、とある没落武士の子「藤木源之介」の蛮行に報復した上で殺害。責任追及を恐れた両親により殺されかけるが、その場に現れた岩本虎眼により命を救われ、その後は虎眼の仲介(金)によって件の武士との養子縁組により藤木の姓を与えられ、同時に掛川に道場を開いていた虎眼のもとで修行を積むことになる。


次期後継者と目されるほどの腕前の高弟となるが、ある日道場破りとして現れた伊良子清玄との出会いが彼の運命を変えることになる。伊良子はその後、虎眼の許しを得て虎眼流の門弟となり、その天賦の才で瞬く間に高弟まで上り詰め、ついには源之助から次期後継者の座を掠め取ってしまう。しかし、その直後に虎眼の愛妾・いくとの密通が露見し、伊良子は仕置により虎眼の秘剣「流れ星」で両眼を裂かれ野に捨てられる。


源之助が再び後継者として有力視されるのも束の間、当道座の保護を得た伊良子一派により虎眼流高弟の暗殺事件が多発し、ついには師・岩本虎眼も、新たな奥義「無明逆流れ」を開眼した伊良子により殺害される。その後、兄弟子の牛股権左衛門と共に仇討試合を挑むも、壮絶な死闘の末に返り討ちにされ牛股は死亡、自らも左腕を吹き飛ばされてしまい敗北を喫する。


一時は剣名も失い虎眼の娘・三重と共に失意の日々を送るが、伊良子との御前試合を命じられたことから一念発起、再び立ち上がり再戦に臨む。


恐るべきはその膂力であり、十数枚重ねられた畳を片手で両断してみせるほど。徒手格闘にも卓越しており、拳一発で相手を撲殺したこともある。


虎眼の一人娘である三重に密かな恋心を抱いていたこともあり、虎眼流の後継者(ひいては三重の伴侶)に選ばれた伊良子に対し嫉妬心を抱いた描写もある。

しかしその一方で、武士道に囚われている自身とは異なり、決して武家社会という『構造』に屈することなく自らの道を突き進み登りつめていった伊良子を誇りに思うという憎しみを超えた屈折した友情のようなものを抱えている。


原作小説版では「シグルイ」程ストイックなキャラクターではなく、三重に対する感情もよりストレートである。また後に「被虐の受太刀」の登場人物・磯田きぬに惚れ、彼女を救うべく戦う。別の漫画版である「腕-駿河城御前試合-」は、きぬと共に駿河を去るシーンで終わる。


関連タグ編集

駿府城御前試合 シグルイ 主人公

岩本虎眼 伊良子清玄 牛股権左衛門

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