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概要編集

1950年5月4日生まれ。宮城県加美郡中新田町出身。仙台育英高校卒業。特定非営利活動法人「東北旧石器文化研究所」の副理事長を務めていた。


旧石器捏造事件を起こした人物として有名だが、もともと専門家ではない一介の会社員だったにもかかわらず日本の旧石器時代で実在が疑われていた「前期・中期旧石器時代」の遺跡を発見し、日本の教科書を書き換えた人物。「日本のシュリーマン」とも呼ばれ、一時はリアルチートと評されていた。


来歴編集

少年時代に土器を拾ったことがきっかけで古代に興味を持つ。高校卒業後、東北電力会社系列の子会社に工員として働く傍ら、休日を利用して本格的に石器収集を始める。やがて、同志が集まり、「石器文化談話会」が結成され、自身の石器を発見する効率が異常に高いことから「神の手」「ゴッドハンド」と仲間からあだ名されていた。


転落編集

発掘仲間からは、彼の発掘効率の異様な高さや石器発見時の状態が不自然であることがたびたび指摘され、「捏造ではないか」と疑われることもあったが、藤村は学会の有力者の支持を得ていたため日本の考古学界では藤村の業績を疑うことは半ばタブー視されていた。


だが2000年、様々な情報提供をもとに毎日新聞北海道支社が張り込みを行い、ついに「藤村があらかじめ石器を遺跡に埋め込み仕込んでいる様子」の証拠を写真・映像に収め、捏造の動かぬ証拠をつかんだ。


この報道により、彼の家族が近所からの村八分に遭い、日本中・世界中からバッシングされただけでなく、教科書も改訂・削除に追われ、出版社は大打撃を食らった。


この騒動の余波は広範囲におよび、たとえば賀川光夫氏は今回の事件であらぬ巻き添えを喰らい、文藝春秋などによる名誉棄損に抗議するために自殺し、2004年に文藝春秋側の名誉棄損が確定した。


その後編集

自身の犯した過ちの罪悪感が極限に達したせいか、解離性同一性障害を患い、捏造した記憶をも失い、果てには「ゴッドハンド」などともてはやされた自らの人差し指・中指を切断した。


なお、25年以上にわたって数千点もの捏造が180ヶ所以上で行われてきたことが発覚している状況から、藤村だけでなく、彼を神輿にしたい者たちが(自分の功績にもなるためか?)が暗黙のうちに協力し、そういう人間が複数いた可能性が非常に高いとされているが、彼らの消息は(事件発覚後に姿を消したか?)不明である。


また、毎日新聞も2004年1月に「藤村を利用し、暗黙のうちに捏造をそそのかした取り巻きや従来の旧石器考古学界こそ黒幕だ」と報じている。


結果、この事件で日本の石器時代研究はその信用を世界的に失い、数十年分の努力も水泡に帰す事になり、20年以上が経過した現在でも、そのダメージは未だ大きいという他ない。


その元凶たる彼自身は事件関連の記憶の一切を失い、家族を失う(離婚した)という自業自得の顛末を辿った。現在は事件後に知り合った後妻の名字を名乗り、過去と完全に縁を断った生活を送っているという。

遥か後年に似たような問題を引き起こした小保方晴子と併せて語られることも増えており、日本研究会の黒歴史となっている。







関連タグ編集

研究不正 捏造 偽装

黒歴史 リアルチート

ハインリヒ・シュリーマン...捏造や経歴詐称の疑惑のあるアマチュア考古学者。

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