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概要編集

EL戦争とは善人は殺さない毛利グループと善人も殺す銀田グループの戦いである。


戦歴編集

うりゅうのメロンパンに瀕死の芦澤恒彦がやってくる事態が発生。瓜生は芦澤の怪我から犯人は一刺絶殺の蜂塚という殺し屋であると推理する。やはり蜂塚が芦澤を襲撃しており仕損じた芦澤がいる病院に蜂塚は再び忍び込み芦澤を外に引っ張り出したところ瓜生と交戦。蜂塚は強豪かつ芦澤を急いで病院に戻さなくてはならないというかなり厳しい状況で瓜生はあえて瓜生は蜂塚の剣に左腕を貫かせ蜂塚の剣のギミックを回避し先程拾ったT字ドライバーを暗器代わりにしたパンチで蜂塚をノックアウトした。

芦澤は瓜生に毛利派として協力を頼むが過去を捨てようとした瓜生は拒否、しかし芦澤と蜂塚が言うように銀田の指示で組織の元メンバーは命を狙われるというためとりあえず毛利派側の話を聞くことになった。


うりゅうのメロンパンにジェイクバースが来店。かつてジェイクがうりゅうのメロンパンに訪れた際に同行していた少女も一緒にいた。彼女は毛利の娘の仁美ということが発覚しジェイクとバースの頼みで仁美をうりゅうのメロンパンにて預かることになった。

この帰りにジェイクの目の前に変質者のような男が現れる。死音のフレイという改造鉄笛を操るその男はジェイク相手にも圧倒的有利を取られない程の実力者だった。ジェイクやや優勢と思われた勝負の最中フレイは唐突に笛を吹き始める。この奇行にツッコミ代わりの攻撃をしようと油断した突進を繰り出すジェイクに鉄笛から発射された銃弾が襲いかかる。ギリギリで回避したジェイクだったがこれは罠、フレイはピストルグローブによる2射目でジェイクの脇腹を射抜く…が、ジェイクは脇腹に電気を通しやすい水が入ったボトルを仕込んでおりこれを撃ってしまい極めて電気を通しやすい状態になってしまったフレイの足元にテーザーガンでジェイクは放電、フレイを黒焦げにして始末するという奇策を披露した。


買い物帰りのカリンを付け狙う者がいた。その女の正体は口破らせの嫉子(くちわらせのしっこ)というドS女拷問士だった。嫉子の狙いは仁美らしく仁美を守るためカリンは嫉子と交戦、カリン優勢のはずが突如カリンは前後不覚に陥る。これは嫉子のムチから発せられる電撃によるもので勝利を確信した嫉子はカリンをフルボッコにし拷問前の儀式としてカリンの顔を舐め始めた…が、油断しきった嫉子は口内の毒針で嫉子の右目を破壊、更にフードに仕込んだ峨嵋刺で器官を貫かれるという逆転負けで死亡した。


うりゅうのメロンパンにバースが訪れた。毛利の死体を銀田派が必死に探している、つまり毛利が生きている可能性があることを瓜生達に伝えた。その帰りに路地裏で「雷鳴の桑田」という殺し屋と交戦。この桑田はインド武術カラリパヤットで用いられるウルミという軟鉄で作られムチのようにしなる剣の使い手で、その攻撃性能からバースは受けは不可能と判断し回避に徹する。バースは動体視力で桑田の手首の動きを見ながらウルミを掻い潜り距離を詰めるが、桑田はインド武術も身につけており顎に蹴りを喰らいスキが出来て斬撃を受け左腿を切りつけられる。しかしオーラが変わったバースは桑田のウルミを大道芸と断じて破壊、桑田は距離を詰められるももう1本のウルミで抵抗を試みる。しかし時既に遅くバースは桑田を一刀両断にして勝利。

ある程度情報を吐かせるために切り傷を浅くしたバースは桑田に銀田の意図を聞いたところ銀田がヤケになっていることを聞き出した。


とうとう瓜生の元に仁美がいることが、銀田によって突き止められてしまった。銀田は雲崎達数名を派遣。うりゅうのメロンパンを急襲する。迫り来る雲崎の切断ワイヤー。しかし、かつて組織史上最強と謳われた瓜生を仕留めることは叶わず、瓜生のキッチンカーを傷つけてしまう。人生再開の象徴であったキッチンカーを傷つけられた瓜生は激怒、しかし雲崎は嘲笑する始末。怒髪衝天した瓜生は雲崎以下刺客全員を惨殺した。

その後、何故銀田がこれほどまでに仁美の身柄を求めるのか疑問に思っていた瓜生だが、情報収集していたカリンからとんでもない事を伝えられた。

仁美は父親から、日本政財界の黒幕の情報を渡されていたのだ。銀田の一族と黒幕とのつながりを知っていた瓜生は「なるほど」と理解したが、同時にその情報のあまりの危険さに、冷や汗をかいていた。


ジェイクとバースから仁美を保護しながらメロンパン屋を営む中、瓜生の下に衝撃の報せが届く。


殺し屋から足を洗うきっかけを与え、メロンパン職人に育て上げた恩人の師匠が銀田派の春駒によって拉致されたと言う事件だった。


瓜生は春駒を発見し周囲の人物を圧倒的な実力で叩きのめす。関係ないカタギならいざ知らず、あまつさえ瓜生の師匠を襲うと言う正に逆鱗に触れる事をしでかした春駒の醜い足掻きも一蹴し抹殺した。


師匠を送る中、「正義のために力を振るうのは悪じゃない」と諭された事と今回の件で怒りが限界を超えた瓜生は電話でバースに伝える。


銀田を消す。手を貸せ


本格的に参戦することになった瓜生。アジトで落ち合ったジェイクと金鳳から反銀田の幹部である東山との交渉を金鳳に任せたことを聞いた。東山は銀田の指示で毛利の死体を処理したと見せかけつつ、毛利を保護&治療し、療養カプセルの中に匿っていたその頃、金鳳は東山と会合した後、毛利をアジトにトラックで輸送する。

しかし、嗅ぎつけてきた組織の雑魚が大量に襲撃してきた(そのうえ、雑魚に詰め寄られた際に金鳳は「運んでるのは毛利じゃない」と秘密の暴露をしてしまった)。

雑魚を銃で大量に処理した後、接近戦の方がいいのかと誤認した生き残りをいつもの骨折で始末すると言う全く隙の無い戦いを展開。トップレベル暗殺者の格の違いを見せつけられた雑魚たちは一斉に逃げ出すも、一人だけ逃げなかったのがいた。その男は、元は普通の柔道家だったが武術の真髄は殺し合いにあると考え師匠を試合で殺害し組織に入った駒木流の藤田という強豪の殺し屋だった。そのまま金鳳と相対した藤田は金鳳の右肘を真逆に折るという活躍を見せたが、利き腕を囮にした金鳳が藤田の後ろに周って組み着いて密着状態になり、顎の骨を折ってからのあらゆる場所を骨折させ、最後は得意の頸椎破壊というデスコンボで勝利した。


東田の手引きで反銀田派の幹部「北村」と接触する事になった瓜生達。瓜生はジェイクと共に待ち合わせ場所である北村の屋敷を訪れた。しかし、それは既に銀田の知る所であり、刺客としてCODE-EL最高精度スナイパーである細山田が差し向けられていた。細山田の跳弾を織り交ぜた変幻自在ながらも正確無比な狙撃を掻い潜り、ジェイクを囮とした奇策で瓜生は細山田の背後を取る事に成功する。細山田の両肩を脱臼させて無力化した瓜生は、何故北村とのコンタクトがバレたか問い詰めた。すると細山田は北村を拷問したら吐いたと白状し、更に裏切り者として北村を処分したと告げた。それにキレた瓜生は細山田の首を後ろ90°にへし折って彼の命を奪った。銀田への手掛かりを失ってしまい、また調査が振り出しに戻ってしまった。その頃、銀田はある男を呼び出した。それは、現時点におけるCODE-EL最強の殺し屋鶴城史之舞だった……


アジト移転の準備のために移動していた香鈴、芦澤、コモケンを毛利派の裏切り者ピンクが急襲。ピンクの存在にいち早く気づいた芦澤と運転手役だったコモケンは怪我を負いつつもピンクの襲撃を何とか乗り切れたが、香鈴はこの襲撃で戦闘不能にされてしまう。

その後、意識不明となった香鈴を病院に担ぎ込ませるためにコモケンを逃がした芦澤はピンクと正面衝突する。しかし、ただでさえ芦澤とピンクの間には圧倒的な実力差があるにもかかわらず、芦澤は先の襲撃で怪我を負っていたため、芦澤にとってかなり不利な状況での戦闘となった。芦澤は圧倒的不利な状況を好転させるため工夫を凝らしてピンクと戦うも、その努力も空しくピンクの攻撃によって致命傷を受けてしまう。さらに追い撃ちをかけるようにその直後に作動した自身の仕掛けによって放出された濃硫酸を浴びてしまい、これが原因で芦澤は絶命し、遺体も分解されて消滅してしまった。


芦澤たちの身に起きたことを報告するためアジトに戻ってきたコモケンを追跡していた鵺&翠蘭から毛利親子を守るため瓜生&バースが外に出たところ、戦闘に発展する。当初は「バースvs翠蘭」と「瓜生vs鵺」という構図だったが、途中で毛利仁美の逃走に気づいた鵺が仁美を追跡し始めたため、「バースvs鵺」と「瓜生vs翠蘭」という構図へと変わる。

なお、「瓜生vs翠蘭」戦には途中で金鳳が参戦したため、分が悪いと判断した翠蘭は撤退を選択、瓜生らも無理に戦闘を継続する必要はないと判断し翠蘭を見逃したため、こちらに関しては一応決着した。

一方、「バースvs鵺」に関しては未だ決着しておらず、翌日公開予定の動画に持ち越しとなった。


たまたまバースを見つけ仁美を保護した紅林二郎は鵺と戦闘になる。鵺は忍者じみた気配遮断、身体能力、刃物捌きで紅林を追い詰め大苦戦させる。しかしここで伊集院茂夫との修行が活用されワンインチパンチを紅林は叩き込み悪い流れを断ち切る。更に近くにあった大看板を羽毛のように振り回し鵺を空中で回避させ隙だらけになったところに必殺のパンチを放つ。鵺は紅林に蹴りを入れ壁ジャンプのように回避し威力を軽減させるという方法で直撃は免れる。そこにバースが現れ鵺が圧倒的不利になり鵺は逃走した。


数で劣る毛利派は助っ人として大陸最強の殺し屋・元雲嵐に協力を要請。毛利への恩義と宿敵・翠蘭を倒すため元はこの申し出を受け入れる。翠蘭の情報を得るため、調べたいことがある瓜生と共に元はCODE-ELのアジトへ潜入。そこで瓜生は銀田が過去のトラウマから、もはや止まることは無いことを確信する。一方の元は番場裕次郎と対戦。ナイフ・火炎放射・拳銃と次々繰り出される攻撃をすべて躱し番場へ強烈な発勁を打ち込む。辛うじて息のあった番場は元が毛利派へ付いたなら翠蘭の方から殺しに来るだろうことを伝え、最後の足掻きとして塩酸をかける。しかし元はこれも躱し、地面にめり込むほどの一撃で番場の息の根を止め、アジトを後にした。


鵺との戦闘を切り抜けた紅林が毛利の娘である仁美をアジトに連れてきた事で、銀田が血眼で探す政財界のフィクサー・御前の情報が入ったマイクロチップを手に入れた瓜生達だが、そのセキュリティは組織特注のリーダーが無ければ解析も叶わない代物だった。そこで毛利派に与する幹部の東山の自宅にそのリーダーを取りに行くため、毛利の指示で瓜生と金鳳が動く事になる。瓜生達は東山宅に入ろうとするが、12名の護衛に奇襲されてしまう。護衛らの相手は金鳳が請け負い、瓜生は東山と共に自宅へ侵入する。そこにも銀田に派遣された構成員に攻撃されるが、瓜生は周りにある美術品や骨董品を活かして応戦し東山を書斎に行かせる。一方、金鳳は襲ってきた構成員らを全滅させるも、軽視できないダメージを受けていた。そこに追い打ちの如く現れたのは、CODE-ELトップクラスの実力者にして裏中国拳法2大巨頭の一角である翠蘭だった。戦闘に発展し翠蘭の凄まじい武術に対し、金鳳は防御術と拳銃で流れを引き寄せ、関節技を極めようとするが、翠蘭はあっさりいなしカウンターの蹴りを浴びせる。それでも金鳳は足の関節技で応戦しようとするも、翠蘭は機転を利かし今度は顔面膝蹴りを喰らわす。大ダメージを受けた金鳳であったが、翠蘭の右腕を掴み肩と肘を外す事に成功する。しかし、翠蘭は中国武術を極めるだけに脱臼の応急処置も迅速かつ的確に行い何事もなかったかのように戦闘を続行する。地力では完全に翠蘭が上回っており、金鳳は先の構成員との戦闘で受けたダメージも重なって倒れかけるも、翠蘭はチャンスのように大振りのパンチを繰り出す。金鳳は起死回生のために懐へ潜り込み、頸椎破壊を試みるも、それは翠蘭の作戦でありカウンターの膝蹴りを腹に受けた事で内臓を損傷してしまう。絶望的な状況の中、瓜生と東山を乗せた車が乱入し翠蘭を吹き飛ばす。翠蘭は大したダメージを受けていないものの、瓜生は金鳳を連れて脱出する事に成功する。しかし、追手には「鷹の爪」と恐れられるCODE-ELの暗殺者、薬師丸旭が迫っていた。


瓜生は東山と金鳳を連れて車で逃げる中、組織でもトップレベルの暗殺者である薬師丸に追われる中、事前にジェイクを援軍に呼ぶことでその場を逃れる事に成功する。そしてジェイクと薬師丸の戦闘に発展する。ジェイクは薬師丸が事前に合気道の達人である事を把握しており拳銃で応戦するも、薬師丸の高い身体能力と森林の中と言う銃弾が当たりにくい状況と時間が経てば追手が増える事を考え接近戦に切り替える。しかし、薬師丸の合気道を混ぜた殺人武術は想像以上に強力で追い込まれる。そんな中でもジェイクは何度も投げられる中でタイミングを掴みナイフで逆転を図る。しかし、薬師丸の左腕は日本刀を挿した義手であり、ナイフを弾いた。突っ込む薬師丸にジェイクはワイヤーと発電機による感電攻撃で流れを引き寄せ王手をかけそうになるも、思わぬ援軍が現れた。


かつて毛利派に属していた裏切り者であり、ジェイクの同胞である芦澤を殺めたピンクだった。それを見たジェイクの怒りは頂点に達した。


薬師丸&ピンクと言うジェイクにとって絶望的な状況になる中、ジェイクはダイナマイトを取り出し二人を爆殺しようと試みるが、あっさり躱されてしまう。命を懸ける決意をしたジェイクは自前のバイクから大量のダイナマイトを取り出し特攻を仕掛けるが、ピンクによっていなされ崖から落とされてしまう。落ちた先で爆発を待つ中、いくら待てども何も起きない状況を不審に思ったピンクが見たのは、ワイヤーで降りるジェイクだった。ダイナマイト自体が偽物であり、特攻からの返り討ちを見越してジェイクが撤退するための一手だった。こうしてジェイクは重傷を負いながら瓜生の下に戻る事ができた。


遂に瓜生は組織が握る重大な秘密に迫っていく。


銀田は毛利が生きている事を知り、鵺に始末を命じる。更に襲う場所は繁華街と完全にカタギを巻き込むやり方に流石の鵺も難色を示すが、銀田は断れば鵺の一族への支援打ち切りをチラつかせ、「鵺は人の心を持たない化け物」と断じられながら任務遂行を決意する。一方で瓜生も毛利の発案でかつての毛利派であり現在は天羽組の武闘派兄貴である小林幸真に助力を求める事を知らされ、毛利の護衛に回る。同じ頃、南米から帰国した鶴城がかつて毛利派に所属していた元暗殺者である定岡の下に現れてあっさり始末して見せる。


銀田は本格的に毛利一派のみならずかつて毛利に加担していた人物を根絶やしにかかるのだった。


天羽組に向かう瓜生と毛利の下に鵺が女の子に近づいている現場を目撃し、そこで衝撃の光景を目にする。


鵺は瓜生を毛利と分断させるためだけに、女の子を催眠術で操り、トラックの衝突事故を装って殺そうとし、瓜生の正義感を利用する卑劣極まりない所業だった。


鵺の思惑通り瓜生と毛利を分断させ、毛利の右腕の腱を切り裂き手にかけようとするが、瓜生は助けた女の子から水筒を借り強力な投擲を見せて危機を脱する。毛利を殺そうとするばかりか目的の為に罪のない女の子を利用し、「任務達成の為ならば使えるものを使うのは当然」と言い切る鵺に瓜生は大激怒する。


組織最強の暗殺者だった瓜生と銀田に絶対服従する最強の忍・鵺、二人の死闘が勃発する。


瓜生と鵺の死闘が始まる。


瓜生は肉を切らせて骨を断つ先方に打って出るも、鵺は躱し切り倒さんと踏み出すも、鵺は炸裂弾で煙幕を張り巡らせる。組織でもトップレベルの隠形と気配を消す動きを混ぜた戦法に流石の瓜生も大苦戦する。そこで瓜生は敢えて鵺のプライドを刺激させるような煽り方をする事で踏み切らせる事に成功し、一撃を受けるも一瞬のスキを突いて炸裂弾を奪い取り反撃のきっかけを掴む。正面切っての戦闘になればかつては組織最強の暗殺者であった瓜生の土俵であり、鵺は劣勢に立たされてしまう。それでも鵺は銀田への忠誠心と無駄を極限まで削いだ体術で抵抗するも、最後は瓜生の強烈な斬撃とアッパーで倒されてしまう。


倒れゆく鵺の頭によぎったのは、銀田家の為に働く事を運命付けられた過程、悲しみや良心の呵責を殺して罪のない人達を殺してきた日々、銀田がCODE-ELに入る時に迷いなく付いていく決意を決めた瞬間、権力と憎しみに満ちて変わった銀田を見て憂いた自分だった。


大の字で倒れ死を待つばかりの鵺だが、瓜生は介錯しなかった。瓜生は戦いの中で鵺が得意にしていた飛び道具を使わなかっただけじゃなく、先の女の子を利用した行動には瓜生が助けやすくするために態と躱しやすい方向と勢いで苦無を投げていた事から、女の子を本気で殺める気は無かった事を明かした。鵺は銀田家の使命を最優先に罪なき人々を殺し続けた日々に疲れや虚しさを感じていた本心を打ち明ける。


鵺は介錯を望むも瓜生は見逃そうとする中、毛利はある事を提案する。


自分達と一緒に罪なき人達を助けようと言うものだった。


鵺は銀田に反旗を翻せば一族の支援を打ち切られる事を恐れていたものの、毛利は死んだ事にすれば良い事とそれくらいの偽装はできて抗争に参加しなくてもいいと言われ、瓜生からも「死ぬくらいならば新しい人生を始めればいい」と屈託なく言われる。


鵺は涙を零しながら毛利の手を取り、罪なき人達のために生きていく決意を固めるのだった。そこにあるのは感情の無い忍でも人の心を捨てた化け物ではなく、善なる心を守りたいと純粋に願う一人の人間の想いだった。


ただし、瓜生らは「血まみれで天羽組はいけないな」として鵺と共に撤退する事を優先したので当初の目的であった天羽組訪問は一旦白紙となった。


毛利の頼みで毛利グループに与する元はかつての同郷であり自身の境遇を憂う余り義を忘れた銀田派の翠蘭を追っていた。末端構成員5名を斃しながら翠蘭を探す元だが難航している中、元の動きを察知した銀田は翠蘭に抹殺の指示を下す。同時に銀田は鵺がいなくなった穴を埋めるかのように懐刀にしてトップランカーである伊舎堂崇を呼び寄せる。


翠蘭は銀田派の構成員を神出鬼没の如く現れては倒していく中で元は国内に独自の隠れ家を持っていると踏んで作戦に移る。元も決意を新たに翠蘭を探しに出た瞬間、元を狙う殺し屋に急襲されるも、これを無傷で対処する。


元は余りに気配が漏れている事を不審に思った瞬間、翠蘭の強烈な足技を顔面に受けてしまう。


先の二人は翠蘭が完璧な不意打ちを決めるための布石だった。間髪入れずに翠蘭は元の鳩尾に凄まじい蹴りを浴びせ、元の胸骨をへし折って見せる。元は盟友である鬼頭丈二から譲り受け、鬼頭と村の旧友であるヤン以外知らない極秘のアジトを嗅ぎつけられた事に疑問を抱く中、翠蘭は衝撃的な事を口にする。


ヤンを尋問で甚振り自白剤を大量に打たせ廃人にした挙句に聞き出すと言う卑劣な方法で元のアジトを割り出したのだった。


野望のために村の人間を非道極まりない方法で追いやる翠蘭に怒髪冠を衝く怒りを見せる元は向き直り戦うのだった。


翠蘭の不意打ちによって流血で左半分の視界が塞がり鳩尾を蹴られた事で足が痙攣する元は防戦一方だったが、一瞬動きが大きくなった翠蘭の隙を突いて元は強烈な寸勁を叩き込む。そこから元は強烈な拳打のラッシュを叩き込み痛烈な一撃を浴びせるが、翠蘭は親指を根元まで元の腹部まで穿ち、一瞬の隙を突いて強力な蹴りを浴びせ返す。元は弛まぬ努力なしでは会得出来ない技や力を認めながら、それを金のために使う翠蘭に悲壮な思いを吐き出す。その言葉に翠蘭は貧しさから逃れたい思いを零しながらも、彼もまた元の強さを認めていた。


最早どちらかが死ななければ終わる事のない宿命。低くバックステップする翠蘭と一気に間合いを詰めようとする元だが、元は翠蘭によって仕掛けられた鋼線に気付いて距離を取る。その隙を翠蘭が見逃す筈もなく、元の喉元辺りを蹴り抜き、槍のような追撃を紙一重で躱した元だが、その時翠蘭は中国武術にない蹴り技を元の後頭部に浴びせる。人体の急所を撃ち抜かれ、流石の元も倒れ伏したが、元は走馬灯のようにある事を思い出す。


同じ師匠から学びながら、多くの事を教わった翠蘭に憧れた記憶。そして、憧れた人物が道を踏み外してしまったからこそ自分の手で止めなければならない決意だった。


気力で立ち上がる元に翠蘭は決め切れなかった屈辱から更なる追撃を仕掛ける。元は最後の一発を放つために防御に徹しながら深く呼吸をしながら機会を待つ。そして翠蘭は勝負を決めんばかりの一撃を放つ。翠蘭の靴は鉄製のブーツもあって元は左手で叩き落とす際に砕けてしまうが、痛みを超えて翠蘭の懐に飛び込む。


放たれたのは、師匠と憧れだった翠蘭から教わり中国拳法の基本打突である"崩拳"であり、その威力は翠蘭の臓腑を完全に破壊するモノだった。


風前の灯火となった翠蘭に元が歩み寄る。元は翠嵐を「自分など及ばない天才」と信じて疑っておらず、もしも真摯に鍛錬を積んでいれば自分の敵ではないと認めていた。対して翠蘭は天才的センスを持っていたためにすぐに技を体得できてしまうせいで一つの事を極められない悲壮を抱いていた。

不器用ながらも教えられた基礎を絶やす事なく磨きに磨き義侠心を守り抜いてきた元、天性のセンスで幅広い技を身に付けるセンスがあったために一つの事を極める事をどこかで諦め闇に堕ちた翠蘭。勝負を分けたのは、義を信じ抜いた心の差だった。


翠蘭は貧乏も嫌だったが、広い世界を見たかった自身の細やかな夢と、同郷にして共に腕を磨き合った元になら殺されても悔いはなかったと言う本心を吐露し、その命を散らした。


元は翠蘭の死と言う現実を向き合いながら、共に切磋琢磨し合った友であり好敵手であった翠蘭の亡骸を抱きかかえながら、二人が生まれ育った村へと帰って行くのだった。


日を改めて天羽組に訪れた瓜生と毛利は天羽組の武闘派でありかつての毛利派であった小林とコンタクトを取り、銀田派屈指の実力者であるピンクの打倒だけは協力してもらえる事となった。後に小林は一人でピンクと繋がりのあった制和会付近を歩き回る中、ピンクから銃による奇襲を受けるが、これを回避し反撃する。見回ったルートの建物周りを徹底的に調べピンクの行動や襲撃のシミュレーションを立てていたからだった。小林の手榴弾攻撃と驚異的なスピードでピンクの下に辿り着き、戦闘に発展する。銃とナイフの浴びせ合いをメインに持てる力や手段を尽くしての攻防が続く中、ピンクは薬物投与で痛覚を封じている事で小林の攻めを受けてもパフォーマンスが殆ど落ちる事無く攻めていき、更にはステロイド投与で異常なまでのパワーを発揮していく。それでも小林はクリエイティブな攻めや対応で応戦していくが、ピンクのパワーに大ダメージを受けてしまう。そこで小林はピンクの必殺パンチをギリギリまで引き付け首捻りでダメージを抑えながら、ピンクの左肘を破壊する。ピンクの痛覚遮断で小林に深手を負わす反撃を浴びせる中、小林は超密着の組み合いに持ち込む。互いに建物から投げ落とさんばかりのパワーを見せる中、思わぬことが起きる。


ピンクが薬物の過剰摂取が原因でスタミナを急速に減らし、酸欠になった事で決定的な隙を作ってしまったのだ。


持久戦を選んだ小林はピンクのパフォーマンスが落ちる瞬間を狙っており、大チャンスと言わんばかりに建物からピンクを投げ落とし、行動不能になる程の特大ダメージを与えた。そして凄まじい勢いでピンクの下まで走ってきた小林は遂にサウスポーハードグリンでピンクの腹を切り裂いた。

風前の灯となったピンクは受け入れられない敗北を自身の高すぎるプライドと承認欲求を盾に背けようとするが、小林は自己評価を他人に押し付けるピンクの姿勢を断罪するセリフを吐き捨てた。ピンクはそれを聞いた直後、死んだ。


小林幸真とピンクの間に渡る因縁は、小林の勝利で終止符を打ったのだった。

ちなみに、この戦いは珍しく夜中での戦いではなく、真っ昼間での戦闘となっている。


銀田の凄まじい情報収集力で潜伏していたアジトを割り出された瓜生らは逃走を開始する。毛利の娘の安全は鵺に、囮役に瓜生とバースが担い、毛利の護衛は金鳳・カリン・コモケンが担う事になった。瓜生とバースは銀田が差し向けた構成員らと戦闘を開始する一方、毛利を乗せた車もまた組織に見つかってしまうのだった。追手を抑えるため、金鳳とカリンが迎撃する。翠嵐との戦いの傷が癒え切っていない金鳳は手傷を負いながらもカリンのフォローで切り抜ける。しかし、そこに銀田派のトップランカーの一人である伊舎堂が現れ、金鳳に大ダメージを与える。伊舎堂の強さに加え手負いの金鳳はカリンの加勢も空しいまま追い込まれてしまう。そこに毛利の連絡を受けてジェイクが現れ、伊舎堂との戦闘に入る。ジェイクはゴーグル装着で伊舎堂の石灰攻撃を封じて接近戦に持ち込み、爆破する粉塵も躱した上で銃撃する事で優位に立つ。そこで伊舎堂は風を読んだ上で爆破する粉塵を撒き散らした事で更に強力な爆発を起こす。ジェイクは躱すも、伊舎堂は更に量を増やした粉塵を撒き散らす。そこでジェイクは事前に用意したダイナマイトで粉を吹き飛ばし、伊舎堂の方に誘導した上でジッポライターを投げつける事で爆破を起こして大ダメージを与える事に成功する。倒れ伏す伊舎堂にジェイクは数発の銃弾を浴びせる事で抹殺する。ジェイクは金鳳を車に乗せ、瓜生とバースの援護に向かおうとするが、そこにある人物が現れる。


組織最高傑作にして現役最強のアサシン、鶴城史之舞だった。


鶴城は毛利らが乗る車を打とうとするが、ジェイクは伊舎堂からくすねた白粉を撒き散らす事で追撃を止める。


そして、ジェイクと鶴城、二人の死闘が始まる。


ジェイクはダイナマイトで鶴城の懐に潜り込んで斬り合うも、その中で正面切っての戦闘は分が悪いと判断し、小石に見せかけた爆弾を地面に撒き散らし、銃との合わせ技で爆破させる。鶴城に腹部と足に爆傷を与え、ジェイクは一気に接近してナイフで切り裂き暗器でダメージを与えていく。ジェイクは石灰で主導権を握ろうとするも鶴城に躱されて強烈な蹴りをもらってしまう。鶴城は爆弾戦法や石灰も同じ手は通じないと言わんばかりに対処し優勢に持ち込む。そこでジェイクは隙を突いて逃走し、鶴城も追走する。カーチェイスのような鬼ごっこの後にジェイクはある場所に辿り着き、鶴城も追いついて再びスタートを切るが、思わぬことが起きる。


ジェイクが誘き寄せたのは、3日かけて深く掘った落とし穴であり、鶴城を逃走に見せかけて罠に嵌めたのだった。


落ちた穴の底にいる鶴城にジェイクは有利なポジションから銃撃し追い込んでいく。しかし、鶴城は垂直に壁を駆け上がった事でジェイクを穴に引きずり込み、狭い場所での接近戦にもつれる。ジェイクは必死で応戦するも、格闘戦では鶴城の方が強く凄まじいダメージを負ってしまう。詰め寄る鶴城にジェイクはベルトに仕込んだ鉄の鞭で反撃するも、意識を飛ばすには至らず、突きで左眼球を破壊されてしまう。ジェイクはダイナマイトで隙を作りナイフを拾って逆転を狙うが、鶴城はジェイクの目が死んでいない事からフェイクと看破してあしらい、ジェイクの脇腹に強烈な蹴りを浴びせて大ダメージを与える。落ちていたナイフを拾う鶴城、引き出しはまだあると強がるジェイクだが、


最早ジェイクには残された手段も引き出しも動く力さえ残っていなかった。そこにあったのはジェイクの絶望した表情だった。


そして鶴城はジェイクの胸を深々とナイフで貫き致命傷を与えた。倒れゆくジェイクには走馬灯のように幼い頃から瓜生らと訓練や生活を共にした記憶が蘇り、瓜生や毛利達を想いながら息絶えた。

鶴城はジェイクとの戦いに満足したように帰路に着き、瓜生との戦いを心待ちにするのだった。


コモケンからジェイクが鶴城と戦っている事を知った瓜生とバースは手がかりを元に駆けつけるもそこにあったのは……


鶴城に敗れ、変わり果てたジェイクの姿だった。


8歳の頃から訓練や戦いに身を投じてきたかけがえのない友を失った瓜生とバースは人目を憚らず涙を流し、新しいアジトで亡骸となったジェイクを見たカリン達は悲しみに暮れる。


瓜生とバースは自ら狩りに乗り出し、銀田派のトップアサシンの一人である薬師丸と遭遇する。薬師丸はバースに飛び掛かり、瓜生はバースの戦いに横槍を入れさせないために露払いを担う形でそれぞれ戦闘に発展する。剣術で応戦するバースに対し、薬師丸は合気道と仕込み刀で相手取る。しかし、バースは薬師丸とやり合った経験のあるジェイクから手の内を聞いていたのもあって容易く対処して見せた。斬り合いにもつれるが、接近戦ではバースの方が何枚も上手であり、日本刀一振りで薬師丸の合気や苦無攻撃をいなし、彼の胴体を仕込み刀諸共袈裟懸け一閃に斬り裂く。まともな勝負では勝てないと見た薬師丸は音のなる特殊煙幕で不意打ちを狙う作戦に出る。そこでバースはある手段を取った。


亡き友・ジェイクが遺したダイナマイトで煙幕を吹き飛ばし、薬師丸の隠形を破るのだった。


怒りと仇討ちに燃えるバースの一太刀は、トップランカーである薬師丸さえなす術がないほどに速く強力なモノであり、勝負はバースの圧勝で終わった。


致命傷を負った薬師丸は小手先の策に走り続けた自分の愚かさを嘲り、バースを称賛しながら命を散らした。


瓜生も敵を全滅させる事に成功し、ジェイクを殺めた鶴城の打倒に燃えるのだった。


ある日、鵺が一人で行動する機会が多くなる事に気付いた瓜生らだが、敢えて追求しないようにしていた。一人でいた鵺の下にある人物が現れる。


鵺がいた一族の現統領にして実の兄だった。


鵺が生きている事を知り、自ら始末に乗り出した兄は、鵺を「一族の恥」と断じて戦闘に発展する。


迷いを抱きながら戦う鵺と任務を第一とし裏切者を始末せんと動く兄、心の在り方に加え戦闘能力とキャリアは完全に兄の方が上だった。鵺は間違いに気づいた経験から変わるように訴えるも、兄は冷徹に跳ね除ける。近くで戦いを見守る瓜生だが、鵺の信念を前に静観を決める決意を固め、鵺も絶望的な状況の中でも譲れない想いと一族は幸せになれる未来を信じ、肉を切らせて骨を断たんばかりの反撃に転ずる。すると兄は信じられない事を行う。


静かに刀を収め、自らの弟である鵺もとい智也を死んだ事にして見逃す決断を下すのだった。


兄も本心では一族の在り方には鵺と同じ疑問を抱いており、改革しようとする意志を抱いていた。しかし、急激な改革は大きな反発を迎える事を危惧しており、現実と向き合いながら少しずつ変えていくのが大事であると伝えた。兄は鵺に強く生きるよう諭し、一族の当主として守りながら道を模索する決意を伝え、想いを知った鵺は涙を流す。兄はもう鵺に、弟に会えない事を悟りながらその場を去り、鵺も兄が銀田を裏切ってでも生きていける強さを測るために現れた事を悟った。鵺は涙ながらに「兄ちゃん」とどこにでもいる家族のような言葉を言いながら涙を零す。



ジェイクら仲間の敵討ちに燃える瓜生ら毛利一派。バースとカリンが見回り互いに一人になった中、カリンの下に信じられない人物が現れる。


他でもない、鶴城だった。


すると鶴城は「CODE-ELに戻るならば生かしてやってもいい」と不敵に提案(これは銀田が鶴城を出生するために使用した方法をカリンで行うための謀略であり、鶴城がカリンを捕え甚振る事で瓜生らを誘き出す謀略でもある)するが、カリンはそれを拒否して戦闘に発展する。しかし、カリンと鶴城では地力は天と地と言っていいほどの差があり、押している鶴城は屈服させようとするも、カリンは頑なに拒絶する。そしてカリンが突進を仕掛けながらフードに仕込んだ暗器とピアノ線で絞殺を試みるも、女性であるカリンのパワーでは鶴城相手には叶わず、逆に鳩尾に強力なパンチをもらってしまう。それでもカリンは抵抗するも結局敗れる。気を失ったカリンを拉致しようとする鶴城だったが、


其処に現れたのは、ジェイクの仇討ちに燃えるバースだった。


互いに組織最強の座を関した者同士の戦闘へ発展する。バースは落雷の如き斬撃で鶴城の胸を斬り裂く。そして異次元の斬り合いにもつれ、互いの身体から鮮血が飛び出していく。バースの怒りを他所に鶴城は更に煽り、それがバースの本気を引き出す。突進するバースに鶴城は口に仕込んだ仕込針でバースの左手を貫通して隙を作った事で変則の袈裟切りと強力な前蹴りのコンビネーション攻撃を浴びせる。バースは鶴城の教官であり人格者として知られた袴田を惨殺した鶴城に再び強烈な殺気を浴びせる。突っ込んで来る鶴城にバースは神速の突きを決めて見せ、王手をかける。しかし、貫いたのは鶴城の左肩であり、鶴城はカウンターの突きをバースの左脇に意趣返しのように当てた。バースは腋窩動脈を斬られた事で左腕を機能不全にされた上に致命傷を負ってしまい絶望的な状況になってしまう。


そこでバースはジェイクと言う人間の素晴らしさを語りながら刀を鞘に納めて居合の構えを取り、命に代えてもジェイクの仇を討たんとする咆哮を放つ。嘲るような笑顔ながら、鶴城はバースの凄まじい闘気を感じ取っていた。そこでカリンが意識を取り戻しかけた事で、鶴城は煙幕でバースを封じてカリンを連れて去っていくのだった。



攫われたカリンを救うため、5日後にEL本部に乗り込む決意を固める。そこで毛利は組織や御前の重要機密の入ったデータを公表する事でEL本部を混乱させ、時間に猶予を作る作戦に打って出る。拡散は裏社会の情報屋である伍代千隼にお願いし、できた時間を使ってカリンの安全確保とバースの回復する空白を作る。マスメディアは揉み消したが、SNSや小さなメディアでは少しずつ知れる事になった。銀田も想定こそしていたが、御前に「3日で全て揉み消せ」とプレッシャーをかけられる。それでも銀田も対策に打っていたので冷静であったが、毛利は伍代に直接会ってある情報を渡した。


毛利が現役時代に御前から受けた依頼内容であり、それを追撃でリークするのだった。今度はリアリティのある情報として認知された事で、組織は益々混乱し銀田も焦りを隠せなくなった。銀田は反抗的なメディア関係者を殺すように部下に指示をする。後にメディアも沈静化したが、バースは大分回復し、毛利の伝手で銀田の部下に内通者であり組織の拝金主義に疑問を抱いている町田を味方に引き入れる事に成功していた。更に町田から銀田がトップになってからアサシン達も疲弊している事を聞かされ、本部の警備が手薄になってる可能性があると踏んで、潜入を決行する。


作戦決行の日、町田が爆破で陽動し、瓜生・バース・毛利は本部潜入に成功する。するとアサシン数名が現れ、バースが殿を務めて瓜生と毛利は進んでいく。バースはアサシン数名を斃す中、瓜生も一目置く進藤元一と斬り合いに雪崩れ込む。しかし、バースは鶴城との闘いで受けた傷が癒え切っていない事に加え進藤の予想以上の強さとアサシン数名の加勢で大苦戦する。しかし、バースの放った居合切りで進藤を屠り、次々現れるアサシン達に一切怯む事無く立ち向かう。


瓜生は中枢へと忍び込む中、あの男が現れる。


組織最高傑作にして最強のアサシン・鶴城史之舞だった。


死龍vs.組織の最高傑作、死闘が今始まる。



瓜生と鶴城の戦いの火蓋が切って落とされる。


ライトを活かして隙を狙う鶴城は瓜生の懐に潜り、かつての師匠で自ら殺めた袴田の剣術を活かしてダメージを与える。袴田の想いを冒涜したようなやり方に怒りを覚える瓜生は本気を出していく。鶴城は突っ込みながら六角手裏剣を投げつけるが、瓜生は躱し落雷のような袈裟切りをお見舞いするが、鶴城はノーダメージで切り抜ける。そこから凄まじい斬り合いに雪崩れ込み、瓜生は前の鵺戦で見せた斬撃と拳打を交えた攻めで鶴城の体勢を崩し少なからず斬り裂く。鶴城は尚もかつては組織最強と言われた瓜生の強さと置かれた劣勢を楽しむかのように笑みを浮かべる。再び斬り合いになり、瓜生は剣と打撃で応戦するが、なんと鶴城は瓜生の戦法を完璧にコピーして反撃して見せる。そこに袴田の剣術を交えた一太刀は瓜生を捉え、今度は顔面にパンチを浴びせる。

鶴城は瓜生を心底認めていたものの、幼少の頃に組織に拾われ育てられたのに簡単に抜けた彼を問い質す。瓜生から返ってきた答えは……


瓜生「俺は夢が見つかったんだよ。お客さんの人生を日本一のメロンパンで帰るって夢がな」


メロンパン屋の師匠と出会った瓜生は金ではなく人を良い方向に導きたい想いを抱くと共に、それが幸せである未来を見出した事を吐露する。しかし鶴城は容易く嘲笑って見せ、瓜生はそれを一蹴し「組織と言う鳥籠から出られねえ奴には一生わからねえよ」と断言する。


一方、殿を務めていたバースも流石に満身創痍でありながら、仇なす敵を撃ち滅ぼさんばかりの気迫を見せる。毛利はバースを倒さんばかりに動いていたお陰で護衛が手薄になっており銀田の部屋まで辿り着く。部屋に入ると銀田の姿はなく、銀田専用の庭園に繋がる扉が開いていた。そこから先に向かって歩いていくと其処にあったのは……


現役時代に戻ったような装備と服装をしていた銀田の姿だった。


毛利の手管と手腕を認めながら、自分の想像を超える事は無いと言い切る銀田は挨拶代わりの銃弾を浴びせるも、毛利は躱しながら反撃の一発を撃ち銀田も躱す。銀田は毛利の思想が危険であり、その影響を受けた毛利班も反乱分子と断じる。最早相容れる事さえ永劫叶わない毛利の思想と銀田の思想がぶつかり合い、戦いに発展する。しかし、斬り合いでは銀田に分があり、暗器を靴に仕込んだ蹴りで毛利を追い込んでいく。それでも毛利は銀田を止められるならば刺し違える覚悟と言わんばかりの気迫を見せる。


瓜生と鶴城の戦いは過熱していく。鶴城は瓜生の見せた斬撃と拳打のマシンガンを繰り出し、瓜生も喰い下がらんばかりのカウンターを浴びせる。


瓜生と鶴城、毛利と銀田の死闘は最高潮に達していく。


銀田と毛利による最後の戦いが本格的になる。壮絶な斬り合いになった状況下、ナイフ戦では銀田が有利であり、毛利の避け方も読んで肘に仕込んだ暗器で彼の右視界を潰す。そして流れるような動きで毛利の右手を切断するが、銀田は毛利のカウンターを食らって右肘を極められてしまう。

両者とも接近戦は危険と判断し、すぐに銃に持ち替えて何発か互いに撃ち合う。その時銀田の顔が狂気に染まった。


銀田「逃げてるんじゃないぞ毛利! お前の出血は時間がないだろう! 出てこい、殺してやる!!

そのまま失血死する気か! 出てこい! 貴様をこの手で殺し、CODE-ELの未来は私が作る!!


決意と怨念を毛利に放ち、反撃に転じた毛利の攻撃も何度か回避する。そして互いに弾切れを起こすと、銀田はナイフでの戦闘を提案する。


銀田「毛利、素手でやりあっても仕方あるまい。ナイフを拾え

毛利「確かに。では命運は互いのナイフに賭けましょう


毛利はこれに応じたように見せかけるが、なんと彼は銀田に向かってタックルを放って体勢を崩し岩陰に隠れた際に拾った岩で銀田のこめかみを叩き割り、数度彼の顔面を殴打する。もちろん銀田も黙っておらず、苦無を抜いて毛利の右足を潰す。

両者とも失血死を待つだけの状況となるが、そこに現れたのは護衛を突破したバースだった。バースは手負いになりながら鬼気迫る気迫と強さで抵抗する中、末端アサシンはその覚悟についていけなかったのもあって、最終的には戦う事もなく道を空けていたのだった。


それは、銀田の方針が間違っており、毛利の思想が正しかった事を暗に示す結果となったのだった。


毛利の考えを本心では理解していた事を打ち明け、もはや自分に勝ち目はないと悟った銀田だが、目の光はまだ消えていなかった。


銀田「だが毛利、自分が正義だと思っていることが他方から見れば悪である可能性がある…… これだけは譲らん…… 俺の信念だ


すると銀田は薄ら笑いを浮かべ、ゆっくりと後退りをする。フェンスを乗り越えた彼は最後の力を振り絞って叫んだ。


銀田「毛利! バース! 俺は間違えていない! そしてお前達に殺されるのだけはプライドが許さんのだ!!

貴様らが信念を貫き通すように、俺も信念を貫き通す! 貴様らに負けたのではない! 自ら命を絶ったのだ! さらばだ!!


銀田は己が思想を高らかに叫ぶと同時に、戦場から躊躇なく下に飛び降り、波瀾万丈な人生に自ら終止符を打った。



苛烈化していく瓜生と鶴城の死闘。


鶴城は変化する斬撃にフェイントを織り交ぜて瓜生の右手を掴み、小手返しで転ばせる。鶴城のナイフや指突きを瓜生は躱すが、目尻を切られてしまう。瓜生は直線的な攻撃に出てカウンターを狙いながら、鶴城もまたカウンターを狙っていた。瓜生は少し斬られながら、絶好のポジションと状況でトドメを刺そうとする。しかし、鶴城は癇癪玉を用意しており、腹を斬られながらも瓜生の頭に炸裂させて大ダメージを与える。瓜生は頭部からの出血が多すぎて右半分の視界を失ってしまう。


戦局は鶴城に傾いていき、瓜生は絶体絶命になってしまう。そんな中で鶴城が親の顔を知らないまま組織のために生きる事を洗脳されるかのように忠誠心を植え付けさせられ、裏切った人間に殊更怨念を抱きながら殺したりもした。瓜生も組織のために生きさせられた事に一定の理解を示すが……


瓜生「他人はテメエじゃねえんだよ。自分がカゴの中にいるからって他人を羨むんじゃねえボケ」


これを聞いた鶴城は初めて怒りの表情を見せた。そして再び、魂をかけた斬り合いに雪崩れ込む。瓜生はガスボンベ数本を後ろに背負いながら上手く誘い出し、引火爆発させる。辺りは火の海となり、互いの服は燃えた事で脱がざるを得なくなり、上半身裸の状態になった。斬り合いにもつれるが、瓜生は履いている靴を豪速で投げつけ、もう片方の靴を左手にはめて突っ込む。鶴城は渾身の一突きを浴びせるが、瓜生は靴をはめた左手で受け止め、鶴城のナイフを奪おうとする。しかし、鶴城も瓜生のナイフを奪おうとする。瓜生は強引に引き抜き、左手に刺さったナイフを抜き取るが、鶴城は体術で阻止する。


互いに武器を捨てた肉弾戦にもつれ、パンチを突き出す。瓜生つ鶴城はそれぞれ片手で双方の髪を掴み、壮絶な殴り合いになった。鶴城は目突きを狙うが、瓜生は額を差し出す事で逆に突き指させた。瓜生が一発浴びせたところで鶴城は左手を放し、寸勁を叩きこもうとする。そこを逃さない瓜生は右フックを浴びせ、鶴城は強引に寸勁を決めるが、瓜生はこれを凌駕して更に2発浴びせる。


原始の殴り合い、意地とプライドをかけた漢同志の喧嘩。


しかし、瓜生に天秤が傾いていき、鶴城は何が瓜生を支えているかに迷いと疑問が生まれてくる。


鶴城は心の底から攻略法を見出せない困った状況に陥り、力が抜けてしまい、瓜生は仲間の想いや信念を懸けた渾身のパンチを浴びせるのだった。


最早力を絞り出せない状況の鶴城、瓜生はナイフを拾って特攻し、渾身の斬撃を浴びせる。


戦闘力を奪われ大の字で倒れ伏す鶴城は負けを悟ったかのように、組織を抜けて新しい道を見つけ歩んでいった瓜生に嫉妬と羨望の想いを吐露し、自分も組織の外で生きていたら普通に生きて行けたのかを瓜生に問う。そして瓜生は……


瓜生「夢と希望さえあれば、その困難もありがたいんだよ」


どんなに困難な事が続いたとしても夢に向かって必死に進んでいれば必ず乗り越えられる事、それが自分や共に生きる仲間を成長させてくれる事が宝であると諭した。それを聞いた鶴城は憑き物が落ちたような表情を見せ、カリンを監禁している檻のカードキーを瓜生に差し出し……


鶴城「俺は弱い人間だった。もし生まれ変われるな……またこの組織に生まれたいな

鶴城「お前のように自分の意志で人生を選び……生きる強さ……手にしてみたいから


感情も無く幾多の命を殺めてきた鶴城の目には、大粒の涙が流れていた。瓜生も親友のジェイクを殺めた鶴城を許す事はどうしてもできなかったものの、もしもメロンパン屋に出会わなければ、鶴城のようになっていた事も悟っており、殺そうとはしなかった。心を入れ替える兆しを見せた鶴城の命を奪ってしまえば、闇に戻る事を懸念しての判断だったからだ。そして鶴城は大怪我を負った状態でその場に1人放置され、生死不明となる。


瓜生がその場を去った後、鶴城は自分の中で何かが変わっている事を心の底から実感するのだった。

そして瓜生は囚われたカリンを救出し、仲間達の下へ帰っていった。

戦歴早見表編集

 瓜生&芦澤(戦線離脱)◯vs.蜂塚(戦死)×


 ジェイク◯vs.フレイ(戦死)×


 カリン(戦線離脱)◯vs.嫉子(戦死)×


 バース◯vs.桑田(戦死)×


 瓜生◯vs.雲崎(戦死)&構成員三名(戦死)×


 瓜生◯vs.春駒(戦死)&構成員五名(戦死)×


 金鳳&東山◯vs.藤田(戦死)&構成員十名(六名戦死・四名逃走)×


 瓜生&ジェイク&北村(戦死)◯vs.細山田(戦死)×


 芦澤(戦死)&カリン(戦線離脱)&小森×vs.ピンク◯


 瓜生&バース&金鳳△vs.翠蘭&鵺&構成員八名(六名戦死・二名逃走)△

 

 ジェイク&小森◯vs.構成員四名(戦死)×


 紅林△vs.鵺△

 

 瓜生&元△vs.番場(戦死)&構成員十名(戦死)△


 伊集院&瓜生◯vs.音羽(誅戮の後惨死)&山田(誅戮の後惨死)×

 

 瓜生&金鳳(戦線離脱)&東山△vs.翠蘭&構成員十七名(戦死)△


 ジェイク(戦線離脱)△vs.薬師丸&ピンク△


 定岡(戦死)×vs.鶴城◯

 

 瓜生&毛利◯vs.鵺(戦線離脱・毛利派に寝返り)×


 元◯vs.構成員五名(戦死)×


 元&ヤン(戦死)◯vs.翠蘭(戦死)&構成員三名(戦死)×


 小林(戦線離脱)◯vs.ピンク(戦死)×


 瓜生&バース◯vs.構成員十数名(戦死)×


 金鳳(戦線離脱)&カリン(戦線離脱)&ジェイク◯vs.伊舎堂(戦死)&構成員四名(戦死)×


 ジェイク(戦死)×vs.鶴城◯


 瓜生&バース◯vs.×薬師丸(戦死)&構成員十数名(数名戦死・数名逃走)


 鵺vs.鵺兄(引き分け、鵺兄が矛を収めなければ鵺の敗死が濃厚)


 バース&カリン×vs.鶴城(引き分け、鶴城がカリンを拉致して中断)


 バース○vs.進藤チーム(戦死)


 毛利○vs.銀田(自殺)


 瓜生○vs.鶴城(敗北)

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