藤香詩織が登場する異空郷についてはこちらからどうぞ。
概要
聚落にある貸本屋、『藤牒屋』に住む人間の少女であり、大抵店番をしている。両親と一緒に暮らしているらしく、根っからの読書家で本の虫。藤牒屋にある外来本を読み飽きるほど熟読している。現在は妖怪たちが書いた妖魔本を集め読むことが日課になっているらしく、異空郷一の妖魔本コレクターである。妖魔本は大半が読むことが困難な文字で書かれているが、彼女はそれを「読む」ことのできる能力を持っている。その能力に目覚めたのは最近のことだという。
容姿
二藍色の髪色が下にかけて灰みの赤になっている。今様色に近い瞳の色を持つ。薄ピンク色のエプロンをつけており、その上から紅色の上着を羽織っている。短めな濃い紫色のスカートを履いている。白いストッキングに、エプロンについているものと同じ色のリボンをつけた黒いブーツを履いている。目が悪いのか、本を読むときは赤い丸眼鏡を掛けていることが多い。
妖魔に取り憑かれていた際には髪色は紫になり、瞳は黒の中に赤い瞳孔を持つ。いつもの服も全体的に藤色などの紫色でその上から紗綾形模様のスカートと上着を着用している。
性格
明るい性格で好奇心旺盛、危機感がなく危険なことを危険と気づかずぐいぐい首を突っ込んでいく所謂トラブルメーカー。本人に一切悪気はないのだが、それ故に自身の好奇心を抑えることもできず、痛い目にあったり、東雲枇文や景里清良に幾度と忠告されているにもかかわらず懲りることはない。恐怖すると失神してしまうらしい。しかし、「本」への愛は本物であり、本をぞんざいに扱われることをとても嫌い、週に一回位の頻度で、本を買えない里の子供たちのために朗読会を行っている。返却された本の状態を熱心に確認したり時には藤牒屋の業務として製本を行ったりもするなど、本を大切に扱う思いが表れている。その本を大切にする様子は妖魔本にも及んでおり、たとえ危険な目に遭おうともその怪異の根本となった妖魔本等に資料価値を認めれば手放すことを泣きながら拒んだりすることもある。
能力
書物の気を感じとる程度の能力
書物そのものが秘めている気、オーラなどを感じとり、感覚的にその本の内容を読める能力。古代天狗語で書かれた妖魔本を手をかざすことで読んでおり、人外語に限らず英語といった外国語も読めるが、鏡文字など文字として認識できないものは読むことが出来ないらしい。