商人のうちでも、ひとところに固定された店舗を設けることなく、一つの町の中をあちこち移動したり、町から町へ、もしくは国から国へと旅をしながら商品を売買するタイプの商人を指す。
一般には単独か少人数のグループで行動する人々を指す。大人数だと隊商と呼ばれることが多い。
中世や近世においては、商品や金銭を運ぶのみならず、あちこちのニュースや噂話、各地の物語や歌といった大衆文化を広める役割も担っていた。
行商はファンタジー職業のひとつと認識されるが、現代社会でみられる移動販売も行商のひとつの形態と言えよう。
商品の運び方について
商品の種類や移動距離、商人の自宅が売る場所の近辺にあるかどうかなどにもよるが、行商のスタイルはその商品を運ぶ手段でいくつかに分類できる。
- 腕に抱える、天秤棒で運ぶ
- 背負子(しょいこ)で運ぶ、荷車で運ぶ
- 馬・牛などを利用して運ぶ、船で運ぶ