覚醒人1号
かくせいじんいちごう
『(有)アカマツ工業」が『モーティワープ フランス支部』より委託され開発した『ニューロノイド』の一機で、初の『トランスマターシステム』搭載型。劇中で最も戦闘を行った機体だが、あくまで調査を目的として開発された。『阿嘉松滋』が命名。
操縦者である『ヘッドダイバー』は、当初『火乃紀』と『カクタス』の2名だったが、『カクタス』が調査中の『ボトム・ザ・ワールド』で突然姿を消し、偶然にも閉鎖区画に迷い込んだ『蒼斧蛍汰』がなし崩し的に代理操縦し、危機的状況を脱する。初操縦とは思えない脅威的な活躍から、『阿嘉松』にスカウトされる形で『アルジャーノン事件』に関わることとなる。『火乃紀』不在の際には『紗孔羅』や『楓』が代理操縦する。
操縦には主に思考制御や音声コマンド(以降【】にて表記)が用いられる。操縦桿やペダルに相当する操作機構も存在するが、補助的なものに過ぎない。また、機体の運動機能を補助するコンピューターとして生体ユニットが組み込まれており、覚醒人1号にはバンドウイルカ12頭分の大脳皮質が使用されている。その影響からか、水中滑走用追加装備なしで水中活動を行って見せた。
他の『ニューロノイド』と異なる機能的特徴として尻尾のような形状のバランサーを装備しており、様々な局面での安定性を実現。『アクセプトモード』と『アクティブモード』2形態への変形が可能で、側転するように上下を入れ替えて変形する。
主に『火乃紀』が操縦を担当する『アクセプトモード』は、対象の構造や組成を解析する機能に特化しており、ペンチ状のマニピュレーターで対象を固定すれば、より高精度な解析が可能。
主に『蛍汰』が操縦を担当する『アクティブモード』は、危険な現場での移動や危険物質の除去活動に特化しており、大気中・水中の様々な物質を吸収し最適な化学物質を合成し、拳状のマニピュレーターから放出、対象にのみ作用させ無力化させる。緊急時は【ニトロ】によってローラーダッシュによる高速移動とパワー強化が可能だが『リンカージェル』が急激に劣化してしまう。
活動には『リンカージェル』と呼ばれる古細菌を触媒にしたエネルギーを使用。ジェルは利用する毎に純度が劣化するため交換か透析しなければならない。
劇中での主な運用方法は、アクセプトモードにて対象(敵対生物・ロボットや汚染された環境など)を【アナライズ(解析)】し、変形、アクティブモードにて【ブレイク・シンセサイズ(最適な化学物質を合成)】し、【ジー・セット(対象をロックオン、安全装置解除)】し、【シナプス弾撃】によって撃ち出して対象を無力化させる。無力化後に有害物質が残留・発生した場合は、時間差で無毒化するよう別の化学物質を合成しておく。といったことも可能。
最終決戦直前には、『獅子王雷牙』が開発した『グリアノイド』を背面に装備。アクセプトモード/アクティブモードの変形は不可能となったが、『ジェル透析機能』により活動制限を克服し、搭載された『ウルテクエンジン』によって飛行能力も得た。