概要
法律などで禁止されていた事態を解除することである。自制・自粛が解かれることについても使われる。
狩猟・漁業の解禁
陸の動物や魚介類に対してはその資源保存や環境保護のため、狩猟や漁業によって採取することを禁止する期間が設けられている。
狩猟・漁業が可能な期間が始まることを「解禁」と呼ぶ。
禁漁期間、禁猟期間は漁業組合や自治体によって合議の上で定められ、公表されている。環境や気候の違いにより、地域によって期間が異なることもある。
モンスターハンターシリーズの狩猟解禁は各作品の発売を「(ゲーム内で)狩猟ができるようになる」解禁日に準えたものである。
販売の解禁
フランスのボジョレーワインのうち、新しく製造されたボージョレー・ヌヴォーに見られる解禁日。
早く造って売り始めれば、それだけ売り上げを増やすことができるため、かつて各メーカーが先を急ぎすぎた結果、ボージョレー・ヌヴォーの品質に問題が生じた。それを防ぐ品質保証の手段として解禁日が定められ、その日から販売開始されることになった。
11月の第3木曜日が解禁日として定められているが、時差の問題により、販売開始時刻は国毎に違ってくる。
解禁日前に発売することはフランスの法で禁じられているが、日本の法律ではないため、一応日本でフライング販売しても処罰の対象にはならない。
しかし生産側からすれば好ましい事ではないため、そうしたルール違反の業者や店舗に対しては解禁日前の発送拒否という手段がとられる可能性はある。
こうなると解禁日に店に並べることもできなくなる。
表現の解禁
媒体やジャンルによる方針の違いや自主規制、自粛などの事情により、されていなかった表現が行われるようになることも「解禁」と呼ばれる。
「プリキュア水着解禁」の場合、公式側から「解禁した」旨の声明はなされておらず、視聴者が読み取ったシリーズにおける方針の変化をそう評したもの、という形である。
作品情報の解禁
作品の制作や販売に関わる業界人や業者には「情報解禁」についてのルールが定められている。契約上、定められた期日が来ない限り、出演者、制作陣、開発者などはその情報をネットなどで発言、流布することが出来ない。重鎮や大御所クラスでも例外ではない。
作品を世に送り出すまでには様々な企業や関係者が関与するため、企画を立案したクリエーター、原作者も彼らと交わし共有した契約を遵守する義務がある。
完成した作品やグッズを販売する業者も同様で、おもちゃ屋、ショップ向けの配布資料ではキャラクターや新フォーム、新アイテムの画像や写真の上に「情報解禁前につき無断転載禁止」等の警告文が重ねられている。
しかし、毎年こうした資料が全国の流通業者のどこかから流出し、無断でリーク、アップロードされ、ネタバレ画像、情報がネット上でシェアされ、広がる事態となっている。それを元にpixivでも公式側からの情報解禁前にそのキャラのイラストが描かれる事がある。
情報は業界人からだけでなく、一般人から漏れることもある。エキストラの場合、撮影現場に招かれる以上、作品の内容について触れ得ることになる。
そのため参加するエキストラに対し、SNSなどに情報をアップしないよう公式サイト等で直接注意喚起がされることもある(例:◆NHKドラマ『4号警備』エキストラ募集のお知らせ)。
漫画家グループCLAMPは情報解禁前、発売前のネタバレ情報の流布について、自粛をお願いするツイートをしている(① ②③)。