実写映画キャスト:山田杏奈
概要
『ミスミソウ』の主人公。
父親の仕事の都合で半年前に東京から大津馬村に引越してきた。大津馬中学3年生の女子生徒。
清楚な風貌が特徴的な美少女。そして善良な心の持ち主だった。
家族を大切にする優しい性格をしており、特に妹思い。妹・祥子を「しょーちゃん」と呼んでとても可愛がり、作中では彼女からもらった三つ葉のクローバーのペンダントを大事に身につけていた。
同じく転校してきたクラスメイトの相場晄と交際している。
東京にいた頃は友人に恵まれていたが、排他的な雰囲気を持つ大津馬中学校では「よそ者」とみなされたことから、小黒妙子をリーダーとしたグループから日々酷いいじめを受けていた。
更にいじめの事実を知った両親の勧めで登校拒否をした後、面白半分で春花に危害を加えようとするいじめっ子達が春花の留守中に彼女の家に乗り込み、家に放火される。このことで両親は死亡し、祥子は全身火傷で意識不明の重体になり、春花もショックで声が出なくなってしまう。
一部のいじめっ子達は、事件の日に春花の自宅から逃げていくところを彼女に目撃されたため、警察に逮捕されることを恐れて春花を自殺させようとしたが、その時の発言で春花は事件の真相を知ることになる。
更に両親の死を嘲笑い「(自分達の保身のために)楽に死ね」と迫る橘吉絵の身勝手な発言により、復讐心が目覚めてしまう。
それまでの優しい性格から豹変、冷酷な復讐鬼と化し、家族を殺したいじめっ子達を凄惨な方法で次々に殺害した。
相場との交流をきっかけに温かい気持ちと声を取り戻し、妙子からの謝罪を通じて和解を果たしたため、復讐に終止符を打った。卒業後に東京に戻り、親代わりとなった祖父と妹と三人で支え合って精一杯生きることを誓う(実写映画版では、春が来た頃に自首することを考えていたらしく、祥子の見舞いを通じて妹と祖父への謝罪の言葉を口にしており、相場との電話中に彼との上京を断る際「春が来ればわかる」と述べている)。
結末(ここからはネタバレになります)
しかしその直後に、入院中の祥子を佐山流美が襲撃したことがきっかけで祥子が危篤状態に、更に祖父が相場に襲われて重体に陥るという悲劇に直面する。
このことで、春花は相場の本性を知ることになり、更に乱入してきた流美からの返し刃により包丁で刺され、致命傷を負わされる。
相場が流美に襲いかかったことで、その場は一旦難を逃れるが、流美との乱闘で弾かれた相場の鞄から飛び散った火災現場の写真を見てしまう。
妹を救ってくれたはずの相場が炎で焼かれる父と妹を写真に撮っていたというあまりに惨たらしい真実を知り、絶望から心が崩壊。復讐の対象として彼に襲い掛かる。
しかし逆に相場に殴られて負傷し、彼から助かりたければ自分と共に生きるように迫られるが、最期の力を振り絞り、現場に残されていた真宮のボーガンで相場を射殺した(他のいじめっ子とは異なり、トリガーを引く瞬間に彼とのこれまでの思い出が頭をよぎっており、複雑な表情を向けていた。しかし実写映画版では、相場の異常性が強調されていることもあり、無表情となっている。また小説版においても殺害時の心情は描かれていない)。
その後は林道を当てもなく歩いていたが、ペンダントのクローバーが枯れていたことで祥子の死を直感、ペンダントを握りしめたまま家族のことを想い、泣き崩れるのだった。
復讐は果たしたものの、流美と相場から受けた傷が原因で死亡してしまった模様。
物語は、家族を失った春花の祖父が一人帰郷するところで終わっている。
漫画の完全版では、帰郷する祖父の前に春花が幽霊となって現れ、「何の助けになれなかった自分を許して欲しい」と謝罪する祖父に切なそうながらも僅かに笑みを浮かべており、少しだけ救いのあるラストとなった。
小説版においても、自宅まで歩いていき、そこで死んだ家族と再会して共に旅立ったような描写があり、死に顔も安らかだったため、彼女の死について直接の描写がなかった漫画に比べ、こちらも僅かに救いがある展開となっている。
関連タグ
タテタカコ:「道程」が実写映画版の主題歌として起用されている他、「道程」が収録されたCDアルバム『イキモノタチ』が春花の所有物になると同時に、春花と妙子の関係を紐解くキーアイテムとなっている。