野山野梨花
のやまのりか
野山野家長女。野山野林檎、野山野蜜柑、野山野白梅、そして南樹の姉。
しかし全員血の繋がりはなく、「南のおじさん」こと南博士が林檎やイッキを彼女に預けていった。イッキは梨花が八歳の時に野山野家に預けられた。齢十二歳の時から姉妹四人と居候一人を養い、その為高校にもいかず必死で働いてきた。一応父からの仕送りと所有する長屋の家賃による収入はあったが、家は貧乏で、まだ子供の頃から色んなバイトをしてきた苦労人。
現在の職業は女子プロレスラーで、その職業柄家を空ける事が多い。家庭内では絶対の権力を持つ。キレると非常に怖く、その威力は家を半壊させる程。丁寧語で話すことが多い。
かつては孤高の女ライダー・荊の女王”RIKA”として活躍していたが、武内空に出会い、「眠りの森」に加入。空と恋人関係になる。
しかしキリクの造反により、「眠りの森」は一度消滅。その際空との距離も離れてしまい、それから二度とエア・トレックを履かないと決意。そして「荊の女王」の後継者には妹の林檎がなる。
イッキがA.Tをやることに反対していたのは、これらの過去からA.Tの恐ろしさを知り、空のような大怪我を負ってほしくないという親心から。
しかしイッキは聞く耳持たず、結局Bクラスの「ディスク」(変則ルール)で、梨花と現・眠りの森のメンバーの三姉妹と、イッキ側についた空と対決することになる。
旧・「眠りの森」のメンバーだったこともあり、一線を退いた現在でも高い能力を持つ。
現役時代は「荊の女王」として、「荊棘の道」(ソニア・ロード)を走り、あらゆる者の行く手を阻んだ。
「荊棘の道」は、股関節を動きの基点とし、全身をバネのようにしなやかに動かせる。当然、膝を基点とする通常のライダーより可動域が広く、当時、彼女のターンをかいくぐれるものは殆どいなかった。この「荊棘の道」は、後の荊の女王の林檎も使っている。
イッキとの勝負では、なんとエア・トレックを履かないで挑んだ。(これは、上記の様に二度とエア・トレックを履かないと決意したから)
A.Tを履かなくとも、イッキを圧倒してみせ、このまま梨花達の勝ちかと思われた。
しかし「荊棘の道」は人間の限界ギリギリの動きによって成り立っている。その為他の道より耐久力がないのが弱点。己の荊の毒に侵され、己の身体に傷を刻む。咢の走る他人の身体に傷を刻む「牙の道」とは対極の関係にある。
レガリアもA.Tもない状態では、梨花の身体は長く持たなく、更に強い風が吹いてきたこともあり、戦況は一変。風を味方につけたイッキの前に、身体がもう限界だった梨花はついに負けてしまう。
このことでイッキは梨花を認めさせ、A.Tの使用許可がでた。
実は彼女は、初代荊の王で、「Virgin Blade」(始まりの翼)の持ち主である「ガゼル」のバックアップであり、梨花も「Virgin Blade」のスペアが移植された脳基移植者だった。
その事を知っていた空は、宙に梨花を空母・カーネルサンダースに拉致。因みにこの時、彼女は空の子を身ごもっていた。
ちなみに、彼女が昔「棘のレガリア」を手に入れたのは偶然ではなく、ガゼルのスペアであると感じていた宙と空により、ガゼル死亡後、意図的に梨花に渡るよう仕組まれたものである。
南博士と梨花との会話と、後の話の展開により、梨花は南博士と「野山野博士」という女性の間に出来た子だとわかる。(南博士は梨花を「さすが俺の娘」と呼び、梨花も南博士を「父さん」と呼んでいる。また、野山野博士を「母さん」と呼んでいる)
空母・カーネルサンダースにて宙に無理やり洗脳・覚醒され、瞳には脳基移植者の印である「眼十輝」(トゥインクル・アイ)が浮かんだ。
この覚醒した梨花は、シムカ曰く「ニケより強い」
事実、グラムスケイル・トーナメントの「眠りの森」との対決で、オリジナルの「棘のレガリア」を装備した梨花は、ほぼ一人で眠りの森メンバーを倒していた。空は殆ど見ていただけであった。
そして、「空のレガリア」を完全起動させた空は、キリクを殺害し、他の眠りの森メンバーも戦闘不能にする。
「塔」が本来の姿である上成層圏まで届く「天空の塔」へと変わると、そこに乗り込んできた「嵐の王」イッキと林檎の提案で、空とタッグを組んで、「嵐のレガリア」を賭けた「パーツウォウ」のRUNで、三万五千メートル下の地上をゴールとし、イッキ&林檎と、空&梨花は戦うことになる・・・・・・・