「えーんやこーら、一つ掘っては……なんだ、隠岐奈の呼び出しか? いや、違うか。そこの小さいの、私を呼んだのはお前だな? 私は剛欲同盟の長、饕餮尤魔だ。……ああ、オオワシがお前を噂しているのを、聞いたことがあったな。気まぐれで地上に出る時は、お前からも情報をもらうとしよう。お前も何か欲しいのか? 石油の利権だけはやらんぞ。」
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東方ロストワードには現在のところ通常の饕餮尤魔のみが登場している。
- 東方ロストワードに登場する通常の→無敗の剛欲同盟長 饕餮尤魔
本項では1のロストワードにおける尤魔を解説する。
1.の尤魔
実装形態 | フェス限定 |
---|---|
式 | 攻撃式 |
気質 | 石油流出 |
拡散 | 貪欲な採掘 |
集中 | 飽食の流出 |
スペカ1 | 採取『世界の在り方を変える黒い水』 |
スペカ2 | 蒸留『強引で未熟な蒸留装置』 |
ラスワ | 『涿鹿業浴異聞』 |
テーマ曲
饕餮尤魔のテーマ曲は、荒御霊の「GREED」。原曲は「強欲な獣のメメント」。
余談
気質は「石油流出」。人為的に石油系炭化水素液体が自然環境へ流出すること。
ショットとスペルカードはどれも東方剛欲異聞で「石油の海」で尤魔が使用した技から使われていて、ショットは通常弾幕、スペルカードは採取「世界の在り方を変える黒い水」が1枚目、蒸留「強引で未熟な蒸留装置」が2枚目のスペルカード。
※饕餮戦は28:48から。
拡散ショット「貪欲な採掘」は石油を採掘する弾幕とされていて、演出は尤魔の最初の通常弾幕の再現。
資源を求めて地中を採掘する欲深い人類に向けた皮肉ともとれる一文がテキストに記載されている。弾幕の名前も「貪欲な採掘」「欲深な採掘」「欲張な採掘」「多欲な採掘」「貪婪な採掘」「胴慾な採掘」と欲だらけ。
集中ショット「飽食の流出」も尤魔の通常弾幕から使われていて、こちらは尽きることのない無限の欲望の弾幕としている。名前は恐らく「飽食の時代」から。テキストでは現代社会のハングリー精神に触れられていて、こちらでは現代社会を「欲求を中核にに生きる人間たちの集団」と皮肉っている。
採取「世界の在り方を変える黒い水」は石油の海の尤魔が使う最初のスペルカード。「黒い水」はそのまま石油のこと。石油は古くから薬用に使われてはいたが、鯨油よりも照明に適していることが分かってからは需要が伸びて価値が高騰し始めた。燃料としても使われるようになってからは戦略資源とされるようになる。
第二次世界大戦後も原油の供給逼迫と価格高騰に伴うオイルショックで世界経済が混乱に陥ったり、現在でも原油の価格変動が世界経済に影響を与えていたりと、まさに「世界を変える黒い水」であることは変わってない様子。
ちなみに世界で初めて機械を用いた石油採掘を行ったのは、ドレーク油田で採掘したエドウィン・ドレーク(ドレーク大佐)とされている(諸説あり)。
蒸留「強引で未熟な蒸留装置」は採取「世界の在り方を変える黒い水」を攻略した後に尤魔が使う2枚目のスペルカード。「蒸留」は複数の物質が混ざった液体を沸点の違いを利用して分離する方法で、石油からガソリンを精製する方法としても使われている。
ラストワードは自機の時に使用できるスペルカードがベースとなっている。
「涿鹿(たくろく)」は尤魔の名前の由来である獣神蚩尤に関係している地名で、蚩尤は涿鹿の戦いで敗れ首を切り落とされるが、その時の首は後に饕餮文が刻まれた鼎になったとも言われている。
「業浴異聞(ごうよくいぶん)」は尤魔が初登場した作品である「東方剛欲異聞」のもじり。"業"が悪業、"浴"が体にひたすことを意味しているため、「欲望で呪われた石油の海(棄てられた旧血の池地獄)の饕餮尤魔」と「王座略奪の野望を以て反乱を起こした蚩尤」の両方を表していると思われる。
ちなみに弾幕の名前も涿鹿の戦いを由来としている。
- 「八十一の眷属の思念」
- 「魑魅魍魎の盟友たち」
- 「風立つ涿鹿の原野」
- 「雨降る涿鹿の原野」
- 「煙巻く涿鹿の原野」
- 「霧漂う涿鹿の原野」